プレイレポート
「リサーチアンドデストロイ」先行プレイレポート。戦略SLGとTPSが合体した,型破りな“ターン制アクション”を楽しめる
“ターン制アクション”を謳い,三人称視点シューターをベースとしつつ,敵味方の行動を順番に行うターン制のシステムが大きな特徴となっている。
本作の先行プレイをする機会を得られたので,プレイレポートをお届けしていく。ローカル,オンラインでのCo-opも試してみたので,その感触も合わせてお伝えしよう。
「リサーチアンドデストロイ」公式サイト
平和な地球に復活した怪物,その名は「人間」。限られた時間を有効に使って原住民を殲滅せよ!
ゲームの舞台となるのは,人類が自らの愚かさによって滅びた遠い未来。地球はゾンビや幽霊,ヴァンパイアといった「超自然的存在」が気ままに暮らす平和な世界になっていた。学校がなければ仕事もない,誰もが望むユートピアがそこにはあった。
しかし,そんな超自然的存在たちの間で,ある噂が流れはじめる。その内容は,太古に滅びたはずの超危険生物「人間」が復活したというもの。しかも復活した人間たちは“科学”と呼ばれる恐ろしい力を使い,戦争を引き起こすのだという。
この復活した3人の科学者たちは,好奇心のまま超自然的存在を調査・解剖し,新たな武器を作り上げていく。果たして超自然的存在は,人類に対抗できるのだろうか。……というのが,本作の冒頭で語られるストーリーだ。
パニックホラー映画における人間と怪異の立場が逆転したようなあらすじだが,プレイヤーが担当するのは人間側。地球の現住民たる超自然的存在を調査(リサーチ)&撃滅(デストロイ)し,科学が失われた世界に叡智の光をもたらしていこう。
ゲームの目的は,超自然的存在に支配された地域をすべて取り戻すことだ。ワールドマップから侵攻する地域を選択し,科学者を占領ミッションに送り込もう。
科学者たちがマップに降り立ったらミッションスタートだ。各ミッションには「敵を殲滅せよ」「調査ポイントに到達せよ」といった目標が提示されており,全目標を達成すればミッションクリアとなる。
本作は“ターン制アクション”となっており,アクションゲームでありながらターンの概念があるのが特徴になっている。
プレイヤーのターンでは,3人の科学者を操作して移動や射撃を行える。操作キャラクターは任意のタイミングで切り替えられるので,各自が装備した武器やアイテムを活かせる位置取りが大切だ。
ただし,移動や射撃を実行している間は,各科学者に割り振られた「タイム」が消費される。タイムを使い切った科学者はそれ以上の操作を受け付けなくなってしまうので,無駄な行動は厳禁だ。操作をしなければタイムは減らないので,動き始める前にじっくりと敵の配置をチェックし,目標を定めてから行動しなければならない。
このほか,マップに用意された多彩なギミックの要素も面白い。電灯を破壊して周囲の敵に電気ダメージを与えたり,ジャンプ台で素早く有利な位置に移動したりと,ギミックを利用することで戦いが一気に有利になる。
わざと科学者のうち1人を先行させて敵を引き付け,後方から爆発物を狙って一網打尽を狙うなど,リアルタイムのアクションでは難しい複雑な連携プレーも,1人ずつ操作することで簡単に実行できる。
また,こちらのターンであれば敵は一切動かないため,有効射程距離内の射撃を外す心配はほとんどない。普通のアクションゲームでは絶対にヒットしないであろう超遠距離にいる敵を,スナイパーライフルで次々と撃ち抜いていくのはなかなか気持ちいい。
とはいえ,敵も科学者にやられっぱなしではない。超自然的存在である敵にはさまざまな能力があり,体力が低い代わりにターン経過で攻撃力が上昇していく「ゴースト」や,遠距離からダメージフィールドを投げ込んでくる「マミー」など,相手によって対処法が異なってくる。
敵の体力はそれなりに多く,武器の射程をキッチリ合わせなければ十分なダメージを与えるのは難しい。さらにターン経過とともに敵はどんどん沸いてくるので,迎撃に専念し続けるとジリ貧になってしまう。
また,すべてのミッションはオンライン・オフラインでのCo-opに対応しており,友達と一緒に攻略を楽しめる。Co-opでは各プレイヤーが科学者を3人ずつ使用できる。つまり2人プレイの場合は,6人の科学者が同時に出現することになる。
プレイヤーごとに持ち込む武器を変更できるので,片方のプレイヤーは3人とも近接戦闘に特化させ,もう片方は遠距離戦に特化した装備で戦うなど,ソロでは実現できない戦い方も可能だ。
特定の科学者にしか見えず,かつ特定の科学者からしかダメージを与えられない敵が出現することも。外部ボイスチャットを介した情報共有をすることで,より攻略が楽しくなる。
「姿を隠した敵が木の裏に隠れてる,爆弾持ってるなら投げてくれ」など,声をかけあいながらマップを攻略していく感覚はCo-opならではのものだろう。
地道な調査・研究が人間の特殊能力。襲撃をしのぎ,大学で新たな武器を作り出せ!
ミッションで超自然的存在を殲滅すると,該当するエリアの支配権と,「サイエンス」と呼ばれるリソースを入手できる。
支配権を得たエリアには「大学」を建設することが可能だ。大学に科学者を配置して必要なポイントを支払えば,遭遇した超自然的存在の分析や,装備の改良,新武器の研究開発を行える。研究・開発にかかる時間は大学の数によって変化するので,どんどん殲滅してエリアを広げていこう。
研究によって得られる装備はいずれも強力で,その効果は個性的なものばかり。武器以外にも,大ジャンプをして建物に乗れるブースターや,一時的に高速で移動できる浮遊スケートボードといった特殊なガジェットがあり,科学者に新たなアクションを追加してくれる。
いずれの装備も戦略の幅を広げてくれるため,毎回ワクワクしながら新しいガジェットを開発できる。「次に開発できる装備はヤバそうだ!」「あの武器とこのガジェットを組み合わせたら強いんじゃないか」などと考えながら敵を殲滅してポイントを稼ぎ,新たな装備を求めて実験と開発を繰り返す。その姿は,さながらマッドサイエンティストであった。
エリアの支配権を得たからといって,そのエリアが100%安全というワケではない。超自然的存在の支配エリアと隣接した大学は,40日が経過するごとに一定確率で襲撃を受け,迎撃ができなければ支配権を奪い返されてしまうのだ。
支配権を得た直後のエリアは1回だけ襲撃を自動的に迎撃してくれるが,以降は科学者たちが直接防衛しなければならない。放置するとエリアの支配権が奪われてしまうので,襲撃が発生したらしっかりと迎撃に出向こう。
ここで重要になってくるのが,アクションに対する科学者の割り振りだ。建設や研究開発,別地域の調査などのアクションを実行するためには,3人の科学者のうち1人を割り当てる必要がある。
しかし,新たなミッションに挑むときや,襲撃が起きた地域へ迎撃に向かうときは,必ず3人の科学者がフリー状態でなければならない。
実行中のアクションを途中で切り上げた場合,最初に支払ったポイントは返還されるが,進行状況は保存されないため時間が無駄になってしまう。敵の襲撃が発生するまでの時間はゲージで表現されるので,襲撃のタイミングを把握した上でアクションを決めるのが大切だ。
「リサーチアンドデストロイ」は,TPSの位置取り&エイムの要素と,シミュレーションゲームの高い戦略性を合体させ,アクションともSLGとも違う不思議なプレイ感覚を実現した作品だ。
個性的な能力を持つ装備とマップギミックを考慮して戦略を立てる戦闘と,開発で選択肢が増えていく研究システムは非常に相性がよく,常に新しい要素を目標にして遊び続けられる。
難点を挙げるなら,ソロモードの難度が高い点だろうか。多人数プレイであっても敵の強さにはあまり違いがないため,ソロとCo-opの難度の差がかなり激しい。
もちろんソロでもクリアはできるようになっていると思うが,厳しい戦いを強いられることになる。Co-opでもソロでも楽しめる作品なので,いつかソロ向けの難度調整が行われることを期待したい。
しかし,本作が唯一無二の体験が得られる作品であることは間違いない。Steamでは体験版も配信されているので,興味を持った人は友達を誘って調査(リサーチ)と殲滅(デストロイ)の旅に出てみよう。
Steamの「リサーチアンドデストロイ」ストアページ
「リサーチアンドデストロイ」公式サイト
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(C)2021 Implausible Industries. Published by Spike Chunsoft Co., Ltd.
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