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[台北2023]「Wo Long: Fallen Dynasty」体験版の反響は,9割近くが好評。安田文彦氏&山際眞晃氏にインタビュー
今回の試遊バージョンは,東京ゲームショウや体験版と違うマップとなっていた。具体的には,プレイレポートをお届けしている「第二節:義傑双影」から切り取った場所で,黄巾の略奪によって荒れ果てた奉山郡東山が舞台だ。
ただ,登場する敵は短い試遊時間に合わせてあり,めちゃくちゃ物騒なハリネズミ(回転して殺人タイヤと化し,突撃でこっちを轢いた後,さらに往復してもう一回轢いてくる)などがうろつく,印象に残るマップだった。
本作の戦闘システムは,タイミングよく使うと敵の攻撃を無効化できる,強力な回避アクション「化勁」を中心に展開される。詳しくはプレイレポートを見ていただきたいが,化勁を駆使することで敵の「氣勢」を衰えさせ,大ダメージを狙えるようになるため,とにかく“かっこよく避け続ける”ことが重要だ。となると,敵の攻撃モーションを覚えるしかないので,試遊者泣かせの仕組みではあるかもしれない。
ボスは巨大猪で,東京ゲームショウの出展バージョンや体験版よりも,はるかに高い殺意を持って襲ってきた。敵が猪となると,突進攻撃を警戒するのが人情だと思うが,これを逆手にとって“突進でない大ダメージ攻撃”を仕掛けてくるのがエグい。こいつの撃破に成功すると,Tシャツのプレゼントがあり,会場では「一敗塗地」の敗北画面を見ながら果敢に挑んでいく挑戦者が後を絶たなかった。
会場には,本作のプロデューサーである安田文彦氏と,開発プロデューサーである山際眞晃氏も訪れていた。お二人へのインタビューを掲載して,本稿の締めとしよう。
4Gamer:
台北ゲームショウの会場はもう回られましたか?
安田氏:
はい。私が前回来たときはコロナ前だったのですが,そのときに近い熱気を感じます。コーエーテクモゲームスのブースでも,Wo Longの試遊にたくさん並んで遊んでいただいて嬉しかったですし,こうした光景が帰ってきたことに安心しました。
4Gamer:
Wo Longのアクションは,化勁が前提で独特だと思うのですが,試遊のクリア率いかがでしょう?
山際氏:
3割ぐらいです。
4Gamer:
けっこう多いですね。試遊のボスはけっこうな殺意で襲ってくると思うのですが。
山際氏:
初見では厳しいと思うので,9月に配信した体験版を触っている方々かもしれないですね。
4Gamer:
体験版は日本でも配信されていましたが,反響はいかがでしたか?
安田氏:
アンケートの回答をたくさんいただきましたが,正直,我々も驚くぐらい高い評価をいただけました。
山際氏:
9割近くの方から,好評という反響だったんです。
安田氏:
面白くない,難しすぎるといった意見はあまりなく,開発チームとしても「この方向でいいんだな」と背中を押していただけました。当時のバージョンは,その時点での全力だったとはいえ,まだ開発中の段階でしたから,皆さんのお声には本当に安心しました。
山際氏:
本作には,氣勢や士気といった新しい遊びを入れましたが,これらがどういったものかも,体験版を触られた方にはうまく伝えられたと思います。
4Gamer:
分かってもらえたら,これで安心して殺しに行けるな,みたいなところがあるのでは?
安田氏:
それはそうかもしれません(笑)。
山際氏:
ただ,フィードバックから調整を入れている部分もあります。一番多かったのは,化勁のタイミングがシビアという声です。あとは,回復のモーションがちょっと遅いという意見ですね。そうした手触りに関する部分は徹底的にチューニングして,化勁であれば,より自分の思ったタイミングできちんと発動できるように調整しました。
4Gamer:
化勁は本作の戦闘のキモですから,そこをしっかり調整してもらえるのは嬉しいです。
山際氏:
化勁を使って連続でかっこよく回避ができると,テンションも上がって気持ち良く遊べると思うんです。
4Gamer:
分かります。敵の攻撃モーションをすべて化勁で対応できるようになった瞬間が,一番気持ち良いです。
本作の発表間もないころにお話を聞いたとき,本作の戦闘は中国武術らしい,攻防の移り変わりを表現することを目指しているとおっしゃっていた覚えがあります。本作の戦闘について,改めて教えていただけますか。
安田氏:
ベースにあるのは,Team NINJAが追求する,手触りやレスポンスの良いアクションができる中で,容赦なく敵が襲ってきて,それを乗り越えていくというものです。そのキーになるのが,化勁のアクションになります。
山際氏:
戦闘の流れの中で,攻撃のターンと防御のターンがあり,敵の猛攻で窮地に追い込まれても,化勁をうまく使うことでそれをいなして逆転できる。そうした戦闘を表現したいと考えました。
安田氏:
ただ,化勁を発動させようとしても,プレイヤーが納得できない形で被弾してしまうと,面白さより理不尽さのほうが上回ってしまいますから,ここは気を付けて調整しています。
4Gamer:
本作の戦闘は,常に化勁の発動を狙って敵と相対するので,「仁王」よりもヒリヒリした戦いになったという印象です。
安田氏:
仁王は,侍らしい戦いを表現するために,あえて間のようなものを入れていましたが,今回はそうした制約をつけていないので,敵もアグレッシブになっているところはありますね。
4Gamer:
試遊のボスの猪も,けっこういやらしい攻撃してきましたね。猪らしい突進だけでなく,タイミングをズラした攻撃も使ってきて,化勁をミスりました(笑)。おそらく,化勁の関係でワンパターンにならないようにだと思いますが,今回は敵のモーションが豊富ですよね。
安田氏:
はい,いろいろなアニメーションパターンを用意しています。あまり多すぎても,選択肢が多すぎて回避できなくなるのでやりすぎないようにはしていますが,挑戦しがいがあると思いますよ。
一方で,ピュアなアクションというわけではなく,ある種のRPGらしい許容,キャラクタービルドを自分で選択できるファジーさは残してあります。こちらのやってほしいようにしか戦えないというのは,一番面白くない調整ですから。
山際氏:
軍旗を立てて士気を上げるなど,探索に紐づいた強化要素もありますので,こちらも合わせて攻略していっていただければと思います。
4Gamer:
本作には,三国志らしくさまざまな武将が登場しますが,誰が仲間になるのかも楽しみにしています。
安田氏:
長年三国志のゲームを作っているコーエーテクモゲームスとして,「これは入れねば」という武将やエピソードは,可能な限り盛り込んでいます。そこはご期待いただけるかと思います。
とはいえ,泣く泣く実装をあきらめた武将もいるので,発売後は皆さんの声を聞きながら,DLCなどで追加を検討していきたいです。
4Gamer:
発売までは1か月を切りましたが,最終調整中ですか?
安田氏:
そうですね。発売に向けて最後の最後まで全力で作っています。この期間の1日,2日は大きいので,2月は28日までしかないのがイヤですけど(笑)。
少しでも完成度の高いものにして,楽しんでいただけるよう開発していますので,ご期待いただければと思います。
「Wo Long: Fallen Dynasty」公式サイト
「台北ゲームショウ2023」公式サイト
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