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  • 発売日:2022/03/30
  • 価格:ベクターでのDL:2750円(税込)
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[TGS2023]1967年夏の北海道の鉄道全線(約4500km)を,いかに早く踏破するか。「北海道4,500km」試遊レポート
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印刷2023/09/25 11:46

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[TGS2023]1967年夏の北海道の鉄道全線(約4500km)を,いかに早く踏破するか。「北海道4,500km」試遊レポート

 「あなたがいるのは1967年夏の札幌駅です。
 ここから、北海道の鉄道路線 約4500km(国鉄3958.3km、私鉄等527km、合計4485.7km)の完乗をめざす旅がはじまります。」

制作:てんぽく 氏(同人サークル 天北部屋)
イラスト:しーさいど 氏(サークルアンバリヅカ)
音楽:天沼孝行 氏
画像集 No.004のサムネイル画像 / [TGS2023]1967年夏の北海道の鉄道全線(約4500km)を,いかに早く踏破するか。「北海道4,500km」試遊レポート

 東京ゲームショウ2023(以下,TGS 2023)のSelected Indie 80に出展されていた「北海道4,500km」PC)は,北海道の鉄道全線を突破する仮想鉄道旅行ゲームだ。1967年夏に設定されており,当時の時刻表通りに列車などを乗り継ぎながら,いかに早く,北海道の鉄道路線4500kmを完乗することが目的となっている。なお,1984年春にリリースされた鉄道PCゲーム「北海道4,000km」のリメイク第2弾とのこと。

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 一見すると,鉄道や北海道の土地に詳しくないと面白くないんじゃないか……と思うかもしれないが,鉄道知識ほぼゼロ,北海道の土地勘なし,さらに言うと前作の知識もない筆者が遊んでみたところ,想像以上に面白く,奥が深いゲームだったので,本稿で紹介したい。

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所持金や健康度にも注意
効率よく鉄道全線踏破を目指す


 鉄道全線踏破の旅は1967年8月16日5:14(くもり)の札幌駅からスタート。まずは「乗り物で移動する」で“進む方向”を選ぶのだが,筆者は北海道の土地勘がないため今回は直感で選んでしまった。実際は効率よく踏破できるように,しっかり考えたいところだ。

画面にはたくさんの情報が詰まっているので要チェック。写真では見にくいが,左端には「健康度」「満腹度」「衛生度」というパラメータが,中央下側には所持金(2万3300円)が確認できる
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北海道の地名が分からないと難しいところだが,気にせず楽しむのも問題なし!
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 進む方向を決めたら,今度は時刻表で乗車時間を決める。時刻表は,1967年夏当時のダイヤをベースにしているとのこと。

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 乗車時間を選択すると,「改札内に入る」ことが可能だ。ちなみにきっぷは事後精算なので,「きっぷ等を買う・精算する」できっぷ代を精算しない限りは所持金は減らない。これはゲームならではだが,実はきっぷをすぐに精算しなくてもゲームは進められる。この仕様の捉え方によっては,わざと精算しない手もありだろう。

 ただし,必ず精算しなければいけない場面はくるので,精算をただ忘れているだけだと所持金が一気に減り,ゲームオーバーもあり得るので注意が必要だ(所持金が0円になると強制終了となる)。

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 話を戻すが,乗車時間が決まったら画面右上に乗車予定の乗物と時間が記される。もし時間に余裕があれば,街を散策したり,売店や駅弁・そば屋,自販機などを利用したりも可能だ(時間によっては閉店していることも)。

主に満腹度を上げるアイテム。食料はその場で食べても良いし,ストックすることもできるが賞味期限がある
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 売店では,各駅の記念スタンプや記念撮影をコレクションするために必要な,「スタンプノート」と「写真フィルム(20枚撮り)」が売っている。これは金策にもなるので,先に買っておいたほうが良い。スタンプと記念写真は「きっぷ等を買う・精算する」から選択可能だ。

「写真フィルム」は“20枚撮り”というのが,いかにも時代を感じる……(もちろん20枚撮影したら新しいフィルムの購入が必要だ)
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スタンプもかかさず集めておきたいところ。スタンプノートもいっぱいになったら新たに購入する
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 乗車時間が近づいてきたら,「改札内に入る」を忘れずに。きっぷを持っていても改札内に入らなければ乗り遅れてしまうのだ。時間もお金もロスとなるので,絶対に避けたい。

 電車/列車に乗ると,画面に車窓風景の映像が流れ,なんだか本当に旅している気分に。こちらも実際の映像が使われている。よく見ると左下中央あたりに駅ごとの写真もあり,記録が残っているのはとても貴重だなと感じた。ちなみに,本作を開発している同人サークル天北部屋(てんぽく氏)はもともとこういった映像のDVDを販売しているらしい。

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さっきの記念写真も実写だ
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 本作は,電車/列車以外に徒歩やタクシー移動もできるので,途中下車して白老(しらおい)まで21.6km(約309分)を歩いてみた。リアルならとんでもない距離だが,ゲームだからこそのお遊びだ。

 ただし,ステータスは減るので注意。もし雨の日に徒歩を選ぶと,健康度がどんどん下がってしまうが,売店で傘を買っていれば比較的保てる。ちなみに天気は,気象庁のデータベースをもとに当時のその日,その時間のものを反映しているそうだ。

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遅い時間だと写真も夜の景色に!
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 白老に着いたあと,駅で翌日の乗車時間を決めて,今日は宿に泊まることにした。徒歩移動で満腹度も大きく下がっていたが,宿に泊まれば2食付きなのでステータスも回復する。なお,宿のチェックイン時,乗車時間が決まっていれば,チェックアウト時刻の選択肢で「乗車予定時刻の30分前」が選べるようになる。

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 今回のプレイだけでは紹介し切れないが,本作はプレイヤーがこだわればこだわるほど面白さと奥深さが広がるゲームだ。加えて,鉄道や北海道の魅力をしっかり感じられる作品になっていると思う。地名や乗物の名前を知っていればより面白いのは間違いないが,知識がないのが気にならないくらいに楽めたし,北海道に行って鉄道に乗ってみたくなった。

 なお,本作は2022年にリリースされており,オンラインソフトウエア流通サイト「Vector」(ベクター)にて,ダウンロード可能だ。完乗するには購入が必要だが,所持金が5000円となり一部の路線が運行されていない体験版(おためしモード)が用意されているので,気になる人はまずそこからプレイしてみよう。

「北海道4,500km」公式サイト


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