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ジグソーパズル×四則演算,平面と立体の切り替えギミックなどアイデアが盛りだくさん。BitSummitで気になったパズルゲーム2選
インディーゲームならではのアイデアやセンスがバチバチに光るものも多く,今年も興味を惹かれるタイトルが出展されていた。本稿では,その中からとくに気になった作品を2つ紹介しよう。
Electrogical(ブース番号:E-06)
ゲーム開発者のkinjo氏が手がける「Electrogical」は,四則演算とジグソーパズルのようなピースをはめる遊びを組み合わせたタイトルだ。各パズルのピースには「+1」「-2」「×3」といった加減乗除が書かれている。プレイヤーはこれをステージ上の空白に当てはめ,ゴールに記載されている目標数値ピッタリにすることを目指していく。
当然,手持ちのピースに記載されている数字と目標数値から解法を立てていくのが一般的な解き方だ。しかし,特徴的な形をしたピースが埋まる場所を先に確定させたうえで,残りのピースを埋めながら解いていくステージなど,パズルならではの解き方ができる部分も面白いところ。
さらに本作は単にパズルを解くだけでなく,ちゃんとしたシナリオも用意されているそうだ。デモ版では全容を理解することは難しかったものの,その内容はかなりSFチックで,パズル画面の右に表示されている動力炉の役割や,ステージをクリアするときに出てくる謎の生物についての解説などが確認できた。
kinjo氏によると,本作は毎日気軽に遊べるようなパズルゲームを目指して開発を進めているという。ピースを埋める際の「ポコッ!」という効果音や,派手なエフェクトと共にピースが光るクリア時の演出など,パズル以外の部分にもこだわって作っているそうだ。
また,本作にはスキップ機能がついており,分からないステージはガンガン飛ばして自分の好きなステージだけプレイするという遊び方もできる。自身のプレイスタイルに合わせて,付き合い方を決められるパズルゲームと言えそうだ。Steamではデモ版が公開されているので,気になる人は遊んでみよう。
THANKS, LIGHT.(ブース番号:EV-01)
Lightersが開発中の「THANKS, LIGHT.」は,ステージ上にあるオブジェクトの状態を切り替えてパズルを解いていくというユニークなタイトルだ。
ステージ上には平面に描かれた黒い影のようなオブジェクトがあるのだが,これに光を当てると,オブジェクトが立体化し,質量と当たり判定を持つようになる。
三角柱が上から見ると三角形に見え,真横から見ると四角形に見えるのと同様に,オブジェクトが平面に描かれた黒い状態では,それの真の姿は分からない。
面的には円形に見えていた物も立体化してみたら円柱だったということもあり,意外な驚きがある。
オブジェクトが質量と当たり判定を持っているのは立体化しているときのみ,というルールを利用したギミックも存在している。例えば,立体化しているオブジェクトが行く手を遮って邪魔している場合は,光を吸収して平面化してしまえば,当たり判定がなくなるので,素通りできる。
インディーゲームらしいアッと驚くアイデアがギュッと詰まった本作は,Steamにて2024年内のリリースを目指して作られているとのこと。動画を見ると,より面白さが分かるタイトルなので,以下の公式トレイラーもぜひ見てほしい。
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- 関連タイトル:
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(C)Yutaka Kinjo