[インタビュー]「Legacy VIRTUA FIGHTER Project」青木盛治プロデューサーに聞く「Virtua Fighter 5 R.E.V.O.」完成までの道のりと展望
今回,VF5REVOの発売前に,昨年発表された「Legacy VIRTUA FIGHTER Project」でプロデューサーを務める青木盛治氏に話を伺った。同作の制作が決まった経緯や,発売後に開催されるグローバル大会の展望などについて語られているので,ぜひ読み進めてほしい。
「Virtua Fighter 5 R.E.V.O.」公式サイト
バーチャファイターのグローバル化を目指して
4Gamer:
本日はよろしくお願いします。はじめにVF5REVOの制作が決まった経緯を聞かせてください。
青木盛治氏(以下,青木氏):
具体的な企画検討がスタートしたのは2024年初頭ごろになります。「バーチャをPCで遊びたい,バランス調整してほしい」という声は,VFesが発売された直後はもちろん,「バーチャファイター5 ファイナルショーダウン」(以下,VF5FS)がリリースされた2010年頃からありました。
いつかチャレンジしたいと考えていたのですが,約13年前の開発環境をあらためて構築することや,当時を知る開発スタッフを集めてチームアップすることが課題点としてあったので,長い時間をかけて環境を整え,2024年6月頃から実際に開発がスタートしました。
また,単発的なタイトルではなく,「バーチャファイター」フランチャイズのロードマップの中のひとつのプロジェクト,という位置づけにしたかったというのも,時間がかかった一因ではあります。
4Gamer:
2024年6月のスタートで2025年1月に発売されるということは,わりとスムーズに開発が進んだように思えます。
青木氏:
実はそうでもなくて,開発に入るまでの準備期間がかなり長くありました。今の時代にバーチャファイターを作り直すなら,ロールバックネットコード(以下,ロールバック)の実装とバランス調整,このふたつは不可欠でした。
ただ,ロールバックの実装がすんなりといかなかったんです。ベースのVF5FSが,もともとロールバックのゲームとして設計されていないこともあり,途中から機能を追加するのが難しかったですね。
4Gamer:
確かに。バーチャファイターに限らず,2010年代前半ぐらいまでの格闘ゲームは,オンラインでの入力遅延などは考えて作られていませんもんね。
青木氏:
格闘ゲームはゲームセンターから生まれたものが多くて,オフラインでの運用が前提でしたから。
4Gamer:
具体的に,ロールバックを実装するにあたって,どのような部分で苦労しましたか。
青木氏:
バーチャファイターのような3D対戦格闘ゲームは,2D格闘ゲームと比較して,カメラの角度などで背景が大きく変化するため,グラフィックス面での整合性を取る難度が高いんです。そしてVF5FSはネット対戦のラグを考慮して作られていなかった。そのためゲームで起きているさまざまな事象に個別に対応していく必要がありました。もちろん,いまもまだギリギリで調整を続けています。
ただ正直なところ,オフラインと完全同じ環境にできるかというとそこは厳しいとも思っています。3D格闘ゲームにおけるロールバックは決して万能ではなく,ゲームとしての整合性が取れていても,見た目の部分でエフェクトや背景がズレて見える映像的な問題が出てしまうんです。
そのため今回は,グラフィックスを優先するか,インプットを優先するか,そこに関してはプレイヤーの環境と好みに応じて調整できるようにしています。
4Gamer:
ロールバックは最近の主流ですが,やはり実装には手間がかかるものなんですね。ただそれでも海外展開などを考えると,ロールバックは必要であると。
青木氏:
日本国内のオンラインは環境がいいので,ロールバックがなくても対戦が成立しやすいんですが,海外の場合,ロールバックでないと対戦にならない,なんてことも多くあります。
今回はグローバルに展開していくという目標もあり,ロールバックを実装しましたが,やはりプレイフィールには多少の違和感が生じてしまう。これではプレイヤーは満足しないだろうということで,トライ&エラーを繰り返しながら作り上げていきました。
4Gamer:
日本で本作を遊ぶとして,欧米の人と違和感なく戦える……とはいかなくても,韓国や中国など,アジア内での対戦ならストレスなく遊べるみたいなイメージでいいのでしょうか。
青木氏:
オンライン対戦のラグは単純な物理的な距離だけで発生するわけではないので,日本国内同士の対戦であっても「絶対大丈夫です!」とは言い切れません。今のところ,オープンβテストのフィードバックを見ても快適に遊べているようなので,ひとまずは安心しています。
4Gamer:
Steamで発売されるということで,従来のバーチャファイターシリーズからソフトの予約やオープンβテストの参加プレイヤーが増えた国,地域はありましたか。
青木氏:
増加したのは北米地域ですね。北米は従来シリーズの国比率と比較しても,大幅にプレイヤーが増えたというデータが出ています。おかげさまで発売前にシカゴで開催される「Frosty Faustings XVII 2025」も,当初126名だったエントリー枠が一瞬で埋まってしまって,約2倍の256名のトーナメントに拡大しました。それでもすぐに埋まってしまうほどです。
こういった海外で好意的なレスポンスが生まれたのは,「VF Direct」の配信など,海外プロモーション展開に力を入れた結果で,PS4版「Virtua Fighter 5 Ultimate Showdown」で北米やヨーロッパ地域へのプロモーションが足りていなかった反省を生かせたからだと思っています。VF Direct 2024の9言語配信はけっこう大変だったので,うれしい限りです。
4Gamer:
もともと北米にはコミュニティがあるようですが,人気が高かった要因はどこにあると捉えていますか。
青木氏:
やはり昔から「バーチャファイター」を筐体(アーケード版)やコンソール版で遊ばれている方が多く,いまだに多くの方に遊んでいただいているのが大きな要因だと思います。グローバルで発売している「龍が如く」シリーズ内で遊べる「バーチャファイター」に触れている人が多いことも,海外人気が高い一因だったりします。
4Gamer:
最近だと「鉄拳」のパキスタン勢が有名ですが,海外コミュニティが独自の発展をしているのに驚かされることがあります。バーチャファイターでもそういったサプライズが起こったら面白いですよね。
青木氏:
実はバーチャファイターって意外と南米のプレイヤーも多いんですよ。ちょっとした商店に昔の筐体が置いてあったり,古いコンソール機でいまでも遊んでいる方がいたりして,そこでバーチャファイターの過去作を遊んでいるプレイヤーが多いみたいです。VF5REVOの発売で,そういった地域がさらに活性化してくれるとうれしいですね。
アッパー調整と操作の簡略化で個性を引き出す
4Gamer:
オープンβテストで感じた手ごたえ,印象に残ったフィードバックがあれば教えてください。
青木氏:
開始前はどんな反応があるか不安もあったのですが,多くのプレイヤーに好意的に受け止めてもらえました。また公式Discordを中心に,フィードバックもかなり多くいただけました。各キャラクターを深くやりこんでいる人でなければ気付かないような指摘もあり,大変助かっています。
4Gamer:
ちなみにVF5REVOのゲーム的な部分,キャラクターの技性能などは,VFesと同じと考えていいんでしょうか。
青木氏:
はい。まったく同じものだと考えていただいて大丈夫です。発売時のVF5REVOは,VFesの最新バージョンである,Ver.2.01と同じゲームバランスです。ロールバックが追加されたのと,映像が4K/60FPSに対応しているのがVFesと違う点ですね。
4Gamer:
ということは,VFesのVer.2.01での変更点は,オープンβテストの結果が反映されているわけですよね。キャラクターによっては多少性能がマイルドになった技がありますが,それはオープンβテストという短期間でも猛威をふるった技だったと。
青木氏:
そうなりますね。アイリーンの猿猴双摘桃,サラのハイドサイドキック,葵の天狗落としと流旋,ベネッサのイントルードフックとインターセプトボディブロー,ブレイズのライジングバックスピンキックあたりの技は,少しマイルドな性能へと調整しました。
一方で今回は各キャラクターの魅力を出したいというコンセプトもあり,すべてをマイルドにはしないように意識しました。
4Gamer:
確かにアイリーンの猿猴双摘桃が強かったというのは見聞きしました。
青木氏:
アイリーンの猿猴双摘桃――通称「田植え」ですよね (笑)。今回はバランス調整する際に13年分の思いが溜まっていたので,まずは「開発メンバーの好きなだけやってみよう」という方針でした。ナーフではなく,アッパーな調整を思いっきりやってみて,どうなるかなというのを見てみようということですね。
ただそういった方針だと当然突き抜けてくる部分はありますよね。多くは予想できていたんですけど,田植はやりすぎでした,すみません(笑)。
オープンβテストでは,我々が想像していたとおりのものだけでなく,意外だったものもあったので,やっぱりやってよかったなと。そのまま出していたら発売後に即アップデートを入れないといけない流れになっていたと思います。
4Gamer:
それでもバーチャファイターのプレイヤーって年季の入った人も多く,自力でなんとかしてしまう感もありますよね。
青木氏:
プレイヤーのみなさんが一生懸命研究・考察してくれるので,本当に感謝しています。VFesが発売されたときも,ゲーム内容はVF5FSと変わってないのにいまだに新しいコンボが見つかっていましたから。想像を超えるやりこみに驚きました。
4Gamer:
全体的な調整では,通常パンチを踏み込むものに変更,キャラの体重の見直しなど,複雑な要素を削っています。従来の要素を残す,あるいは削るという判断は,どういったプロセスを経て決まったのでしょうか。
青木氏:
全体調整はまず時代性などを加味して変更したい要素を洗い出し,各項目について実現性とメリットデメリットを吟味しつつ,やれることとやれないことの選別をしました。
前入れPについては主要デバイスがゲームパッドに変わっていることなどを加味しました。タイトルが変わるということで新規プレイヤーに遊んでいただきたいという思いもあり,難しくしていくよりも,簡単に楽しめる要素を入れていったほうがいいのかなという判断です。キャラの体重は複雑性の緩和と同時に,バランス調整も含めた変更ですね。
4Gamer:
体重周りが調整された一方で,足位置によって変わるコンボは残っているのが興味深いです。ほかの格闘ゲームからバーチャファイターに移ってきた際に,一番理解するのが難しい要素のように思うのですが。
青木氏:
足位置についても検討議題には挙がったのですが,バーチャファイターの基本的な要素としてゲームシステムに密に絡んでいることもあり,変更するのが難しく,現状のままでいくという判断となりました。
ほかにも大きく変えようとした要素はありますが,社内外のテストプレイの反応を考慮して最終的には対応しなかったこともあります。ただ,今回変わらなかった部分が,今後も絶対に変わらないということはないです。発売後の反応を見て,今後調整する可能性もあります。
4Gamer:
体重の調整は,壁を絡めた高火力コンボに影響が出るような気もするのですが,そうでもないのでしょうか。
青木氏:
体重の調整でアイリーンとブレイズに対してのコンボダメージは減っていると思いますが,全体的な方向性としてはインフレ傾向になります。
むしろ上級者からプロレベルの話になると,新しいパーツが加わったことで,コンボの種類も増えています。多少やりすぎているような気もするのですが,本作はVF5シリーズの最終章として位置づけているので,多少お祭り感があっても良いのかなと思っています。ステージによって変わるところもありますし,独自のコンボも発売後には出てきそうです。
4Gamer:
ステージに関してVF5シリーズは,ほかの格闘ゲームと比べても尖っていますよね。ラウンドによって壁との距離や,壁のあるなしが変わったり。
青木氏:
バーチャファイターはリングアウトがあるところからスタートしていますので,そこからほかの格闘ゲームとは違った方向に進んでいったのかなと思います。リングアウトがあるから壁ができて,壁が作られたから壁なしや壊れ壁などのステージも生まれた,みたいな。
カステラ(6×16mの長方形型のステージ)のようなステージは賛否両論あるんですけど,そこを活用して勝てる,勝てる人が勝てないっていうのも,ドラマが生まれる面白い要素だと思っています。
4Gamer:
過去作のプレイヤーにとっては,技の復刻も注目ポイントだと思いますが,復活して反響が大きかった技はありますか。また,技の復刻やバランス調整によってキャラ評価がどう変わると予想していますか。
青木氏:
ジェフリーのスプラッシュマウンテンや,ベネッサのスイッチなどは喜んでいただけているのかなと思います。やはり象徴的なものや,戦術に関わるようなものはポジティブな反応が目立ちますね。
バランス調整については,基本的にはナーフせずに弱いとされていたキャラを全体的に引き上げる方向で調整をしています。現状多くのキャラに脚光が当たっているので,ひとまずは成功していると思っています。発売後にどう変わっていくのかも楽しみですね。
4Gamer:
これは青木さんにぶつけるべき質問ではないと思うのですが,なんで当時はスプラッシュマウンテンを削っちゃったんでしょうかね。
青木氏:
(笑)。私が聞いている話では,当時VF5FSのタイトルコンセプトは「もう一度新規プレイヤーの呼び込みを狙う」というものでした。スプラッシュマウンテンはトーキックからのものが性能的にも独特で,打撃が強い重量級というキャラコンセプトにもマッチしているので,それをフィーチャーする意図で直接出せるスプラッシュマウンテンは封印して,トーキックスプラッシュマウンテンを強化したといった経緯があったと聞いています。
本作VF5REVOではファンサービスを重視しているところもあるので,多少キャラクターコンセプトとズレがあっても,望まれているなら復活させようと思いました。
グローバル大会「VF Open Championship」の開催と2025年以降の展望
4Gamer:
発売後の展開も聞かせてください。VF5REVOでは発売後に定期的なバージョンアップを実施する予定はありますか。
青木氏:
ゲームバランス調整については必要に応じて対応していきます。不具合が出たら当然修正しますし,対戦に影響のある特定の戦法が出てしまった場合,あらためてバランス調整を実施するかと思います。
基本的にはプレイヤーの声を聞きながらの検討になります。厳密には違うのですが,運営タイトルのような形で発展していけたらなと。公式大会も開催しますので,必要に応じて調整はやっていくべきだと思っています。
4Gamer:
水着コスチュームの追加が発表されていますが,発売後にカスタマイズアイテムが追加される予定はありますか。
青木氏:
カスタマイズアイテムの追加についても,プレイヤーからのご要望を受けて検討していきたいと思っています。VF5FSのときに作ったアイテムをすべて実装できているわけではないですし,アイテムを追加してほしいという声は届いていますので,期待に応えられる方向で検討し動いていきたいですね。
4Gamer:
YouTubeにキャラガイド動画のアップや公式Discordの開設など,アーケードが主戦場だったころにはなかったような初心者向けの施策が行われています。今後もこういった試みは続けていくのでしょうか。
青木氏:
ええ。とくにグローバルに向けて注力していきたいと考えています。そのためにはいろいろな面を見つつ,ローカライズもセットで行っていく必要があります。VF5REVOというコンテンツが萎んでいかず,さらに広がっていくような試みをしていきます。
4Gamer:
過去と変わった点といえば,Ver.2.01の変更点リストで,はっきりフレームが書かれていましたよね。公式からフレームを発表することは過去にはなかったと思うのですが。
青木氏:
そうですね。当時,攻略はゲームメディアが中心で開発からは攻略に関する直接的なデータは出さない,という形が一般的だったと思います。ただ,今の時代にはその方針は一般的ではないですし,分かりにくいことに利はないですから。その影響で新規が入りにくいことにつながっている可能性もありますし。
4Gamer:
VF5REVOのグローバル大会を実施するとのことですが,ルール,開催する地域,1シーズンに開催される大会の数などはすでに決まっているのでしょうか。
青木氏:
大枠としては,世界の各エリアでエリア大会を実施して,優勝者や準優勝者を集めて最後にグランドファイナル大会を実施するということは決まっています。エリアとしては北米,ヨーロッパあたりが主軸になるかと思います。
4Gamer:
ポイント制ではなく,グローバル大会に指定されたトーナメントで好成績を残した人が中心になっていくと。
青木氏:
そうですね。わりと昔ながらの,大会を開催したエリアの近辺にいる人たちがトーナメントに参加して,その日にいい結果を出した人がグランドファイナルに参加するという形を検討しています。
グローバル大会の詳細はそんなに遠くない日にアナウンスする予定ですので,それまで腕を磨いていておいてもらえればと思います。
4Gamer:
大会の期間はどの程度を想定していますか。
青木氏:
1年ほどかけてグローバルでエリア大会を開催して,年末頃にグランドファイナルを開催していきたいと思っています。
4Gamer:
およそ1年とのことですが,グランドファイナルが終わっても,まだ「New VIRTUA FIGHTER」は発売していませんよね。そうなると,VF5REVOの2シーズン目も可能性としてはあるということでしょうか。
青木氏:
プレイヤーがいる限り,VF5REVOで大会を続けていきたいと思っています。場合によっては違うタイトルでグローバル大会をする可能性もあるかもしれません。
例えば「バーチャファイター3tb Online」は最近リリースされましたが,そういったレガシーなものを使った大会を継続的に実施していくことも面白いと考えています。まずは今年の開催の様子や盛り上がりを見させていただいて,長く続いていくような公式大会を目指していきます。
4Gamer:
「Legacy VIRTUA FIGHTER Project」というのは,VF5REVOだけではないと。
青木氏:
もちろんです。今までリリースしてきたバーチャファイターシリーズはすべて「LEGACY」という位置づけで,新しく作っているのが「New VIRTUA FIGHTER」という分け方になります。
4Gamer:
個人的にVFesの大会が1シーズンで区切りがついてしまったのが残念だったので,今回はもっと続いてほしいと思っています。スポーツ,競技という位置づけをしたのに,1年でプロシーンが閉じてしまったのは,選手にとっても残念なことだったように思います。
青木氏:
おっしゃるとおりです。Jesu公認プロプレイヤーに選ばれた8人はいまもバーチャファイターをプレイしています。ぜひVF5REVOの競技シーンにも参加してもらいたいですね。
4Gamer:
VFesが発売された直後は大会に加えてプロプレイヤーを招いての組手など,配信番組なども行われていました。VF5REVOの発売をきっかけに,こういった企画が復活したり,VF Directが定期的に配信されたりすることはありますか。
青木氏:
やりたいとは思っています。ただいきなり組手を開催するとなると,グローバルに広げていく方向性と逆になってしまいそうなので,はじめはHow to動画やキャラクター動画などを展開していきつつ,ある程度熟成したら組手みたいなイベントもやりたいですね。
「VF Direct」は先日行ったものに2024とついていますし,今後発表すべき情報が揃ったタイミングで,例えば「VF Direct 2025」のような形で配信していきたいと考えています。
4Gamer:
VFes時代の公式大会はコロナ禍ということもあり,予選はオンライン,決勝トーナメントは観客なしという形式が多かったように思います。VF5REVOの大会はどのようなバランスで開催していくのでしょうか。
青木氏:
ロールバックの実装により,オンラインでも快適にプレイできる環境が整いましたので,目的に応じてオンとオフ,あるいは両方を使い分けて開催していくと思います。
ただ,もともと私はアーケードの出身ですし,格闘ゲームという文化はゲームセンターというコミュニティで発展していきました。そういう意味で,オフライン大会で1か所に集まってプレイする,というのがコミュニティ作りに大事なことだとも思っています。
4Gamer:
オンライン開催は参加ハードルが低く,参加者数も多くなるなどメリットも多いですよね。
青木氏:
VFesのときには予選はオンラインで実施していましたし,ハイブリッドなやり方もあります。
4Gamer:
今年のEVO Japanでは,バーチャファイターを代表する大会「ビートライブカップ」が開催されます。2025年以降の話になりますが,今後セガが協力して年1ペースで単独開催していく考えはありますか。
青木氏:
セガとしては,まず公式グローバル大会である「VF Open Championship」に注力していきたいと考えています。
ただプレイヤーの熱量が高い大会やイベントには,もっと積極的に参加していきたいとも考えています。EVO Japan 2025では, 運営委員長の松田さんからひとつのアイデアとして持ってきてもらい,協力させてもらったのが始まりです。
4Gamer:
ビートライブカップと近い形式の大会に,鉄拳のマスターカップがありますが,あちらはチーム戦の翌日にプロライセンスが付与されるマスターカップTRYが開かれるようになりました。セガが協力することによって,同じように発展していく可能性はありますか。
青木氏:
可能性という面ではあると思います。そのあたり今年の「EVO Japan」でのビートライブカップは,観測気球的な役割を果たすかもしれませんね。
4Gamer:
本日はありがとうございました。最後にVF5REVOの発売を楽しみにしているプレイヤーにメッセージをお願いします。
青木氏:
バーチャファイター30周年記念をきっかけに,SteamでVF5REVOを発売し,バーチャファイターフランチャイズの展開をさらに加速していきます。
グローバル大会「VF Open Championship」を開催し,公式Discordの開設を通じて,世界中のファンとつながり,バーチャファイターコミュニティを再創,活性化させていきます。
大型大会としては,国内の「EVO Japan 2025」,ラスベガスの「EVO 2025」,ニースの「EVO France」などへの参加を見据えて活動していきますので,コミュニティの皆様と一緒に盛り上がっていければと考えています。今後ともよろしくお願いいたします。
―――2025年1月16日収録
「Virtua Fighter 5 R.E.V.O.」公式サイト
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