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[インタビュー]YEAR11への突入が迫る「レインボーシックス シージエックス」がこれから目指すもの。クリエイティブディレクター Alexander Karpazis氏に聞く
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印刷2026/01/14 20:36

インタビュー

[インタビュー]YEAR11への突入が迫る「レインボーシックス シージエックス」がこれから目指すもの。クリエイティブディレクター Alexander Karpazis氏に聞く

 ユービーアイソフトは,2026年1月11日と12日,東京・新宿でオフラインイベント「FPS Day X」を開催した。

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 Ubisoftのシュータータイトル「レインボーシックス シージ エックス」PC / PS5 / Xbox Series X|S / PS4 / Xbox One),「ディビジョン2」をテーマにしたイベントということもあり,双方の開発陣も来日していた。
 eスポーツシーンの大会や新情報の告知など,両日とも会場が大いに盛り上がる中,「レインボーシックス シージエックス」のクリエイティブディレクター,Alexander Karpazis氏にインタビューを実施したので,その模様をお届けする。

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 タイトルが変わる前の「レインボーシックス シージ」から携わり約8年。「シージ」を中から見つめ続けてきたKarpazis氏に,今後の本作が目指すビジョン――を聞く前に,そもそもKarpazis氏はどんなパーソナリティを持つ人物なのだろうか。笑顔が素敵なナイスガイだったので,ひとまずいろいろ聞いてみることに。
 結果,短い時間ではあったが,懐かしのネタも飛び出した愉快なインタビューとなった。ぜひ,読み進めていただければ幸いだ。

ステージに登壇したKarpazis氏。日本のコミュニティとの交流を楽しみにしていたとのこと
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4Gamer:
 貴重なお時間をいただき光栄です。本日はよろしくお願いします。
 読者に向けて,簡単な自己紹介をお願いできますか。

Alexander Karpazis氏(以下,Karpazis氏):
 こちらこそありがとうございます。

 皆様こんにちは。Alexander Karpazisです。「レインボーシックス シージエックス」のクリエイティブディレクターを務めています。作品に関わり始めてからは,もう約8年になりますね。

4Gamer:
 お会いするのが初めてなので,インタビューの前に,まずはアイスブレイクといきませんか。ライトマシンガンのように質問を繰り出すので,簡潔にお答えいただきたいなと(笑)。

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Karpazis氏:
 最高の提案ですね(笑)。ぜひやりましょう。

4Gamer:
 一番好きなオペレーターは?

Karpazis氏:
 THERMITE! 迷いなく一番好きなオペレーターです。

4Gamer:
 一番好きな武器は?

Karpazis氏:
 アサルトライフル「SPEAR.308」かな。サプレッサーを装着した際の発砲音が,ゲームに登場する銃の音の中で一番好きなんです。

4Gamer:
 一番好きなマップは?

Karpazis氏:
 難しいけど素晴らしい質問だね。……クラブハウスかな。チームでモダナイズ(マップリワーク)に取り組んだマップなので,とても思い入れがあります。
 アジトも,レインボーのストーリーを上手く組み込んで伝えられたと思っているので,気に入っているマップです。

4Gamer:
 一番好きなシーズンは?

Karpazis氏:
 これは悩みますね……。あなたはどうですか?(笑)

4Gamer:
 “オペレーション ファントムサイト”(YEAR4 S2)ですね。もうすべてが最高にクール。キービジュアル,ゲーム起動時の画面,ロビーのムービーとBGM,一度見たら忘れられない2人のオペレーター。あらゆるものが完璧で,あんなに記憶に焼き付いたシーズンは他にありません。


Karpazis氏:
 ファントムサイト! あれは本当にクールでしたから納得です。
 回答に悩んだのですが,“オペレーション デッドリーオーメン”(Y9S2)。とにかくDEIMOSが強烈でした。

4Gamer:
 では,マッチ中に敵として戦いたくないオペレーターは?

Karpazis氏:
 すごい質問。多分,多分だけど……AMARUかな。いつも「サプライズ!」って感じではないですか?(笑)。

4Gamer:
 ありがとうございました。ライトマシンガン・クエスチョンは一度終わりにしましょう。リロードは必要ですからね。

Karpazis氏:
 よかった。安心したよ(笑)。でも,とても楽しかったです。


ZERO,AZAMIにも携わっていたKarpazis氏。「シージで」の初担当はピック&バン


4Gamer:
 「シージエックス」は「シージ」を含め,2025年12月にリリース10周年を迎えました。とても長く愛されるタイトルになりましたが,率直な感想を聞かせてください。

Karpazis氏:
 2025年は,我々にとっても素晴らしい記念すべき年でした。10年という長い期間のサービスを迎えられるタイトルは数少ないですし,それだけ多くの方々に支えていただいてきた,なによりの証だと思います。

 新たな基礎が築かれたという点でも,2025年は本当に大事な年でした。


4Gamer:
 なるほど。クリエイティブディレクターに就任する前は,アートビジュアルやオペレーターデザインに携わられていたとおうかがいしているのですが。

Karpazis氏:
 おっしゃる通りです。「シージ」全体で一番最初に行った仕事は,ピック&バンのメニューデザインでした。そして,最初に携わったオペレーターがZEROです。AZAMIなども携わったあと,現在に至っています。

4Gamer:
 伝説のエージェントを「シージ」に落とし込むことが,初のオペレーターに関する仕事だったとは驚きました。さらに以前は,Ubisoftのほかのタイトルで経験を積まれていたとか。

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Karpazis氏:
 はい。その時はリーダーポジションではありませんでしたが,チームワークの重要性,周囲の意見によく耳を傾ける必要性など,チーム全体で働くことの重要性を強く学びましたね。やはりお互いに信頼関係がないと,良いものは作れないのです。

4Gamer:
 そうした経歴を経て,現在はクリエイティブディレクターを務められていますが,過去の経験の中で,どのようなことを培われたのでしょう。

Karpazis氏:
 アート,ビジュアルの要素は,ゲームが目指している持つべき雰囲気,将来的なビジョンに欠かせないものだと信じることでしょうか。必ず結びつくものだと。「シージエックス」であれば,戦術的であり,タクティカルなゲームプレイに欠かせない存在だと捉えること。

 そして,プレイヤーの方々が,ゲーム内でどのような点を「実際に見ている」のか。これを理解することも,非常に重要だと感じています。


「シージ」を「シージ」たらしめるものは?


4Gamer:
 昨今,PvPシューターは,ありとあらゆるタイトルが世に出ている時代です。5vs.5,バトルロイヤル,エクストラクションシューターなど,そのジャンルも多様化していますよね。

 もちろん,パッと思い浮かべるだけでも「シージ」を「シージ」たらしめる要素は多くあります。ですが,開発側として何をもって「シージ」だと捉えているのかを教えてください。体験の核(コア)とも言い換えられるでしょうか。

Karpazis氏:
 「シージ」は極めて戦術的であるのと同時に,結果を出すためには,もっとも思考を要求されるゲームでしょう。その点,他タイトルとの差別化は図れていると考えています。
 だからこそ「シージ」は難しい。ですが,その難しさがほかとは一線を画す,ゲーム体験の個性を際立たせているとも思います。

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4Gamer:
 リリース以来,幾度もの変更,アップデートが行われてきましたが,ご自身が「シージ」に携わるようになってから,もっとも印象に残っているゲームの要素を教えてください。

Karpazis氏:
 やはり「シージカップ」でしょうか。とてもコンペティションなシステムですし,これを実現するためにチームで懸命に取り組みましたので,とても印象深いですね。


10年続くFPSは,今後の10年も間違いなく見据えていた


Karpazis氏:
 ……ところで,その腕時計はどこで手に入れたのですか? 私も見たことがないので(筆者が身に着けていた,「レインボーシックスな腕時計」が気になった様子)。

4Gamer:
 ……ゴニョゴニョ(時計の説明)というわけです。これを身に着けて「シージ」をプレイすると,まるで自分自身がレインボー部隊のオペレーターになった気がしまして。とても気分がいいんです(笑)。

Karpazis氏:
 なるほど……。私も欲しいな(笑)。

 でも,我々はプレイヤーの皆様に,自分自身がレインボー部隊のエリートオペレーターになったかのような感覚をプレイを通じて感じていただけるよう,制作に取り組むことも大きな目標のひとつです。そう感じていただけているなら,本当に嬉しいです。

4Gamer:
 はい。ただ,あまり記憶がないのですが,どうもレインボー部隊に憑依している時の私は,部隊内で「JägerにACOGを返せ」分隊に所属しているらしいのです。

Karpazis氏:
 (大笑いしながら何かを言いかけるも,勘弁してくれという表情で再び笑い始めるKarpazis氏)

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4Gamer:
 笑っていただけてなによりです。では,質問に戻りましょう。

 これだけ長い間,タイトルを運営していると,プラットフォームも世代が更新されていきますよね。これに起因する技術的な困難は「シージ」や「シージエックス」も直面してきたのでしょうか。

Karpazis氏:
 先ほども軽く触れましたが,2025年は10周年を迎えるのと同時に,イヤー11に向けた基礎を作る年でもありました。だからこそ,2026年はコンテンツの拡充を行う重要な年になるでしょう。

 コンピュータゲームは,技術と融合するからこそ生まれる素晴らしい制作物です。同時に技術は課題にもなります。我々も,さらに性能が上がっていくであろうPCやコンソール機が,「シージ」にどのような変化をもたらしてくれるのだろうかと,常に念頭に置いています。

4Gamer:
 幾度ものアップデート,「シージ」から「シージエックス」の名称変更など,息長く続く作品だからこその変化を遂げてきました。今後の「シージエックス」が目指すものを聞かせてください。

Karpazis氏:
 イヤー10は我々にとって,「シージエックス」にとって,とても大事な年でした。これから次のイヤーシーズンを迎えるわけですが,イヤー11では「エックス」を外す予定です。これは,「シージ」が新しいステップに移行しているという姿勢を強調しています。

 ゲームは常に新鮮さを保ちつつ,プレイヤーの期待にこたえ続けなくてはなりませんから。

4Gamer:
 ゲーム自体が持つ新鮮さの維持には,新たなプレイヤーの獲得も重要だと考えます。ただ,ここまでゲームシーンが積み重ねてきたものを初心者が理解するのは極めて大変なのも事実です。
 初心者へのサポートとして,どのような施策を行っていきたいかというビジョンはありますか。

Karpazis氏:
 これまでも,ビギナーがゲームに慣れていくための施策は多く導入してきました。ですが,これで終わるつもりはありませんし,今後もさらに拡充していきます。
 最終的には,AIを含むプレイリストも用意したいと考えています。

4Gamer:
 本日はありがとうございました。最後に読者へのメッセージをお願いします。

Karpazis氏:
 コミュニティの皆様に心より感謝を申し上げます。我々がゲームクリエイターとして,その責任を全うすることができるのは,ゲームをプレイしてくださり,支えてきてくださった皆様がおられるからこそです。

 10周年を皆様とお祝いしつつ,我々自身もまだ見ぬ「シージ」の未来に夢を膨らませています。ぜひ,今後も「シージ」を楽しんでいただけると嬉しいです!

4Gamer:
 ありがとうございました。

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