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[CES 2015]PS Vita風デザインの“ゲームパッド付きスマホ”「W1 3D」を展示会場で発見。取り急ぎ触ってきた
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印刷2015/01/06 12:00

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[CES 2015]PS Vita風デザインの“ゲームパッド付きスマホ”「W1 3D」を展示会場で発見。取り急ぎ触ってきた

 「横持ち時の縦方向が細くシンプルになったPlayStation Vita」のような見た目のゲーマー向けAndroidスマートフォンとして話題を集めた「W1 3D」という製品を覚えているだろうか(関連記事)。2014年12月の時点で,中国のオンラインゲームデベロッパ・Snail Gameの米国法人であるSnail Games USAから,2015 International CES(以下,CES 2015)での発表が予告されていた新製品が,米国時間1月4日に開かれたプレイベント「CES Unveiled」に出展されていたので,取り急ぎ触ってきた結果をレポートしたい。

W1 3D
画像集 No.002のサムネイル画像 / [CES 2015]PS Vita風デザインの“ゲームパッド付きスマホ”「W1 3D」を展示会場で発見。取り急ぎ触ってきた

 Snail Games USAが北米市場での発売を予定しているゲーマー向けAndroidスマートフォンシリーズ「W1」には,“無印”の下位モデルと,裸眼立体視対応の液晶パネルを搭載するW1 3Dがラインナップされている。前述のとおり,今回デモ展示されていたのは上位モデルのほうだ。
 ただし,最初に残念なお知らせをしておくと,展示会場の電波状況が悪く,デモ機は無線LANに接続できず,オンライン認証が必要なゲームのデモを試遊できないという状況だった。なので,ゲームのプレイや立体視の体験はできていない。次に試す機会があれば,再度レポートしたいと思う。

液晶パネルは5.5インチサイズで1920×1080ドット解像度。もちろんタッチパネルとなっている
画像集 No.008のサムネイル画像 / [CES 2015]PS Vita風デザインの“ゲームパッド付きスマホ”「W1 3D」を展示会場で発見。取り急ぎ触ってきた
 というわけで,まずは外観をチェックしてみると,その印象は,当初公開されていたCGイメージどおり,「ちょっとデザインがシンプルになり,大画面化したPlayStation Vita(以下,PS Vita)といった印象だ。画面サイズは5.5インチ,解像度は1920×1080ドットなので,サイズも解像度も一回り大きくなった,という理解でいいのではなかろうか。もっとも,詳細が明らかになっていない本体サイズは,持った感じだけで語らせてもらえば,PS Vitaとあまり変わらない。

 横持ち時のの本体前面は,左の上側にアナログスティック,下型にD-Pad(=十字キー)という並び。液晶ボタンを挟んだ右には,上側に不思議な模様の描かれた4個のボタンが十字状に,その下側にはアナログスティックが並ぶ配置となっている。PS Vitaと比べた場合,D-Padと左アナログスティックの位置関係が逆だ。

液晶パネルの左にはアナログスティックとD-Padが,右には4個のボタンとアナログスティックがそれぞれ並ぶ
画像集 No.006のサムネイル画像 / [CES 2015]PS Vita風デザインの“ゲームパッド付きスマホ”「W1 3D」を展示会場で発見。取り急ぎ触ってきた 画像集 No.007のサムネイル画像 / [CES 2015]PS Vita風デザインの“ゲームパッド付きスマホ”「W1 3D」を展示会場で発見。取り急ぎ触ってきた

 横持ち時の上面には,左右に小さなショルダーボタンが2個ずつ用意されていた。左から順に[L1/L2][R2/R1]ボタンという並びだ。ボタンが小さいうえ,ボタン同士の隙間も少ないので,内側にある[L2][R2]はとっさの操作には向かないような印象もある。
 なお,左ショルダーボタンの隣に並んでいるのは,音量調節ボタンが2つと[電源/スリープ]ボタンである。これらは,スマートフォンとして使う場合の違和感のなさを重視した結果,ここに置かれることになったらしい。

本体上面には,左右の端にそれぞれ,小さなショルダーボタンが2個ずつ配置される(左)。その右に2個並ぶのが音量調整用ボタンで,そこから少し離れたとこにあるのが[電源/スリープ]ボタンだ。なお,右は本体下面。USB Micro-B端子とヘッドセット端子,2つめのUSB Micro-B端子が並んでいた
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 ちなみに,W1シリーズでは,インストールされたゲームを自動的に認識し,ゲーム側がゲームパッド操作に対応していればそのまま使えるよう,そうでない場合は適切な割り当てを行うようになっているとのこと。ただし,音量調整ボタンと[電源/スリープ]ボタン以外のボタンはユーザーレベルでカスタマイズできるようになっているため,自由に設定を変更することもできるそうだ。各ボタンは圧力検知にも対応しているという。

本体背面には,ステレオスピーカーとアウトカメラが装備されている。縦置きにして背面から見ると,縦長のファブレットといった印象だ
画像集 No.003のサムネイル画像 / [CES 2015]PS Vita風デザインの“ゲームパッド付きスマホ”「W1 3D」を展示会場で発見。取り急ぎ触ってきた

 搭載するSoC(System-on-a-Chip)はMediaTek製の「MTK6595」で,CPUコアの最大動作クロックは2.2GHz。MTK6595を採用する某社の中国製スマートフォンでは,「3DMark」の「Ice Storm Unlimited」スコアは11000台という情報があったので,W1 3Dの実力がこれと同じくらいだと仮定した場合,2013年のハイエンドスマートフォン程度の性能を見込めるといったところだろうか。2014〜2015年仕様のハイエンドスマートフォン並みの性能を追求してこないあたりからは,Snail Games USAがW1シリーズでどういったゲームのプレイを想定しているのかがうっすら見えてくるような気がしないでもない。

 なお,メインメモリ容量は2GBで,内蔵ストレージ容量は16GB。外側には見当たらなかったが,microSDカードスロットも備えていて,記憶容量64GBのmicro SDXCカードを差せるようにもなっているとのことだった。
 搭載OSはAndroid 4.4(Kit Kat)。LTE(※対応バンド未公開)と無線LAN(※対応規格未公開)とBluetooth 4.0に対応している。内蔵するバッテリー容量は4000mAhとなっていた。

 日本でNTTドコモから販売されたこともある「Xperia Play」を持ち出すまでもなく,この手のゲームパッド統合型スマートフォンは定期的に出てくるが,今回も,やはりゲーマーとしてはくらっとくるところがある。
 メーカー想定売価は不明ながら,北米では2015年3月の早い時期に発売されるというW1 3D。日本でもどこかがSIMロックフリーで発売してくれるといいのだが。


ベンダーやユーザーがパーツを変更できる

Android端末,OBox


テレビにつないでAndroid用ゲームをプレイするためのマシンであるOBox
画像集 No.009のサムネイル画像 / [CES 2015]PS Vita風デザインの“ゲームパッド付きスマホ”「W1 3D」を展示会場で発見。取り急ぎ触ってきた
 Snail Games USAは,W1シリーズと同時に,据え置き型ゲーム機風Android端末「OBox」という製品も発表し,やはりCES Unveiledに出展していた。こちらも簡単に触れておこう。

 OBoxは,縦置き横置き兼用のデザインを採用した筐体を採用する製品で,テレビや液晶ディスプレイに接続してAndroid用ゲームを楽しむための,セットトップボックス的な存在と位置づけられている。ゲームの操作に使うのは,付属する専用のワイヤレスゲームパッドだ。

付属のワイヤレスゲームパッド。ボタンやスティック類の配置は「Xbox 360 Wireless Controller」風だ。アナログスティックでマウスカーソルを動かすモードに切り替えるためのボタンやAndroidの[戻る]ボタンなどが,ゲームパッドの上端に並んでいるのが見える(左)。ショルダーボタンやアナログトリガーの配置もXbox 360 Wireless Controller風(右)
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Snail Gamesでは,立体視対応を大きな特徴としてアピールしていたが,どういうゲームが立体視に対応しているのかは分からなかった
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 SoCには「Tegra K1」を採用しているとのことだが,会場で配布されていた資料によると,CPUコアの最大動作クロックが2GHzのモデルと,2.2GHzのモデルという2種類が用意されるらしい。
 メインメモリ容量は4GBで,内蔵ストレージには2.5インチサイズまたは3.5インチサイズのSATA接続型HDDを搭載可能。搭載OSはAndroid 4.4(Kit Kat)とのことだ。

 さて,このOBox,発表時には「モジュラーデザインのAndroid据え置きゲーム機」であると謳われていたのだが,このモジュラーデザインが何を意味するのかが分からず,謎のままだった。
 そこで,モジュラーデザインとは何かを説明員に確認したところ,「内部のコンポーネント,SoCやマザーボード,ストレージが交換可能となっていて,ベンダーが独自に構成を選べるということだ」との回答を得た。要するに,販売店側がゲーマー向けPCのように構成を選択して販売できるということらしい。

OBoxの天板は,簡単に開けられるようになっている。右写真の手前側に小さなファンが見えるのだが,この下にTegra K1を搭載する交換可能なモジュールがあるそうだ
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 たしかに,Android端末としては珍しい特徴ではある。新しいSoCが登場すれば,Tegra K1から「Tegra X1」に交換するといったことも,理屈のうえでは可能だろう。
 なお,交換用パーツが発売されれば,販売店だけでなくユーザー自身によるパーツの交換も可能になるとのこと。自作PCのようにアップグレードできるAndroid端末として登場すれば,ゲーマーには意外に受けるかもしれない。

 価格どころか,発売時期に関する情報は得られなかったが,ハードウェア構成を弄れるAndroid端末というのは貴重であり,OBoxも,可能なら日本市場で買えるようになってほしいものだ。

Snail Games USA 公式Webサイト(英語)

  • 関連タイトル:

    Android端末本体

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