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PS4の内蔵ストレージ交換にメリットはあるか? 大容量HDDと大容量キャッシュ付きHDD,SSDを横並びで比較してみた
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印刷2014/08/18 00:00

テストレポート

PS4の内蔵ストレージ交換にメリットはあるか? 大容量HDDと大容量キャッシュ付きHDD,SSDを横並びで比較してみた

2月に掲載したPS4のストレージ換装記事より,換装中の様子
PS4本体
PS4本体
 PlayStation 4(以下,PS4)が発売されたとき,4Gamerでは,PS4のストレージ換装方法を紹介した(関連記事)。PS4におけるストレージ換装は,PlayStation 3時代から変わらず,「交換した結果はメーカー保証外ながら,物理的にはサポートされている」というものになっているので,PS4の国内発売から半年ほど経ったこの夏,そろそろストレージ交換に取り組んでみようかと考えている人もいるのではなかろうか。

 では,PS4標準のHDDから交換するとして,何に換装すればいいのか? 今回は大容量HDDとSSDキャッシュ付きHDD,そしてSSDを横並びで比較してみたので,その結果をレポートしてみたい。


容量を取るか,速度を取るか

今回は5つのストレージデバイスを試す


 PS4のHDDを別のストレージデバイスへ交換する目的は,大きく分けて2つだろう。
 1つはより大きなストレージ容量の確保である。標準で搭載されるHDDの容量は500GBなので,タイトルにもよるが,ゲームを10本前後インストールすると,残容量に気を遣う必要が出てくる。PS4タイトルが増えるのはこれからが本番なので,それに向けて,ストレージの空き容量はあればあるほどいい。
 もう1つは速度だ。「SSHD」や「Hybrid HDD」と呼ばれるキャッシュ用フラッシュメモリ付きHDD(以下,便宜的にSSHDと表記)や,あるいはSSDそのものに変更して,ゲームのインストールや起動,ゲーム中の読み出し速度を上げたい,というゲーマーも多いはずだ。

PS4本体
 ただ,容量と速度の両方をリーズナブルに両立させるのはなかなか難しいのが実情である。PS4でサポートされる2.5インチストレージデバイスの厚みは9.5mmまでだが,2014年8月時点において,この厚みで比較的簡単に手に入る最大容量はHDDの1.5TBだ。一方,SSDは1TBまでとなっているが,最近は低価格化が進んでいるとはいえ,容量あたりの単価だとHDDに遠く及ばない。容量1TBのHDDとSSDで実車価格を比較すると,前者は税込1万円くらいから購入できるのに対し,後者は安価なものでも税込で4万円を軽く超えてくる。PS4本体よりも高価格なSSDをPS4用に投入するのは,かなり勇気がいるだろう。

 以上を踏まえて,今回は下に示した5種類のストレージデバイスを用意し,比較することにした。

  • Momentus ST500LM012(Seagate Technology製HDD,容量500GB)
  • TravelStar 5K1500-1500(HGST製HDD,容量1.5TB)
  • MQ01ABD100H(東芝製SSHD,容量1TB)
  • SSD 840 EVO(Samsung Electronics製SSD,容量500GB,型番MZ-7TE500B/IT)
  • SSD 840 EVO(Samsung Electronics製SSD,容量1TB,型番MZ-7TE1TB0B/IT)

 Seagate Technology(以下,Seagate)製HDDであるMomentus ST500LM012(以下,ST500LM012)は,筆者の私物PS4に入っていた個体で,要するにPS4標準のHDDだ。製品情報シールには「SAMSUNG」ロゴが入っているが,これはSamsung Electronics(以下,Samsung)がかつてHDDビジネスを手がけていた頃のなごりで,当時の製品名はSpinpoint M8。現在はSeagateの製品ラインナップに加わっているため,Momentusに改称されている。
 HGSTのTravelStar 5K1500-1500(以下,5K1500-1500)は,4Gamerで独自に大容量HDDの代表として用意したもの。同じく4Gamerで独自に用意した東芝のMQ01ABD100Hは,SSHDの代表という位置づけになっている。キャッシュ用フラッシュメモリの容量は8GBだ。

 最後にSSDだが,今回は,比較的安価で購入でき,また,容量500GBおよび1TBのラインナップがあるシリーズとしてSSD 840 EVOを選択した。2台とも,Samsungの販売代理店であるITGマーケティングから貸し出しを受けたものとなる。

PS4本体
筆者私物の初回版PS4本体に差さっていたMomentus ST500LM012。9.5mm厚で回転数5400rpm,バッファ容量8MBというスペックだ
PS4本体
9.5mm厚の大容量HDD代表として用意したTravelStar 5K1500-1500。回転数は5400rpmで,バッファ容量は32MBとなっている
PS4本体
容量8GBのMLC NAND型フラッシュメモリを搭載するMQ01ABD100H。HDD部の回転数は5400rpm,バッファ容量は32MBである
PS4本体
SSD 840 EVOは容量500GBモデルも1TBモデルも外観は同じ。Samsung製のTLC NAND型フラッシュを搭載する(レビュー記事

 なお,本稿で換装方法は解説しない。記事の冒頭でも触れたとおり,4GamerではPS4内蔵ストレージの換装ガイドを掲載済みなので,「どうやって換装すればいいのか」は,そちらをチェックしてもらえれば幸いだ。

PS4の内蔵HDD交換,完全ガイド。自己責任ながら難度は低め


 さて,テストに用いたゲームタイトルは下記の5本である。


 ストレージの違いで読み出し時間が変わるケースはいろいろ考えられる。ぱっと思いつくのは,インストールにかかる時間やゲームの起動時間,ステージの読み出し時間といったところだろうということで,今回は,タイトルごとに起動に要する時間を調べ,さらにゲーム中でストレージの読み出しが生じる時間をテストすることにした。
 インストールにかかる時間を計測しなかった理由は単純で,PS4ではインストールがバックグラウンドで行われるからだ。ディスク版のタイトルはBlu-ray Discドライブ(以下,BDドライブ)に挿入した直後からインストールプロセスが始まるのだが,「終わったタイミング」を掴むのが難しい。また,ディスク版の場合はBDドライブの読み出し速度,ダウンロード版はネットワーク接続速度がインストール時間を左右するため,ストレージデバイスの違いによるスコア差が出にくいだろうという判断もある。

avidemux
PS4本体
 テスト方法だが,今回は,PS4のHDMI出力をマイコンソフト製のビデオキャプチャデバイス「XCAPTURE-1」へ入力し,テスト対象のシーンを60fpsで録画し,それを基に所要時間を割り出すこととした。経過時間の計測にあたっては,フレーム単位のカット編集を行えるオープンソースのフリーソフトウェア「avidemux」を用いている。

 これにより,60分の1秒(約16.67ms)の精度で所要時間を得られるわけだが,ビデオだけでは,「DUALSHOCK 4のボタンを押したタイミング」を掴みづらい。そのため,所要時間の計測にあたっては,ボタンを押した直後や,ゲーム開始時の暗転など,「画面上に変化が起きたフレーム」を捉えて,それを基準にビデオをカットし,時間(≒フレーム数)を計測するという手段をとる。画面の変化とゲームパッド側のボタン押下とでタイミングが完全に一致する保証はないが,今回は画面ベースで時間を計ると割り切ることにした次第だ。

テストに用いたPS4のシステムソフトウェアは1.75
PS4本体
 あらためて説明するまでもないが,PS4における画面遷移には,フェードインやフェードアウトといったエフェクトがかかっており,テストごとにまったく同じフレームを切り出すのは割と難しい。できるだけ揃えたつもりだが,数フレーム程度の誤差が入り込む余地があることは,あらかじめお断りしておきたいと思う。
 もっとも,ここでいう「数フレーム程度の誤差」は,目視とストップウォッチによる計測時の誤差とは比較にならないほど小さなものなので,大きな問題はないと考えている。

 なお,テストは今回3回試行し,最も短い結果をスコアとして採用することにした。平均値を使わない理由は,PS4におけるゲームの起動時間でゆらぎが極めて大きく,最悪,スコアが3割程度も変わってしまうケースが見られたからだ。
 PS4のゲームタイトルは,起動時やゲーム中にネットワークを見にいくことが多く,結果,ネットワークやサーバーの反応速度が所要時間に影響を与えるケースが生じる。そのため,最短の所要時間こそが,ローカルストレージの性能を直截的に表したスコアになるであろうと考えたわけである。

 もう1つ。今回のテストにあたっては,キャッシュの影響を排除するため,すべてのテスト項目を順番に1回ずつ行って,それを一周とし,一周したら二周め,それも終わったら三周めという格好で作業を進めている。同じテスト項目を連続して実行しないようにしたので,キャッシュの影響はほぼ排除できたと思う。


SSHDとSSDの効果は確実にあるが限定的

体感できる局面はわずか?


 では,タイトルごとにテスト結果を見ていくことにしよう。


■ファイナルファンタジーXIV:新生エオルゼア

 ファイナルファンタジーXIV:新生エオルゼア(以下,新生FFXIV)では,PS4のメインメニューからアイコンを選択し,その後,ログイン画面が出るまでの時間を「起動時間」として計測した。
 続いて自分のアカウントでログイン後「プレイ」を選択し,ワールドとキャラクターを選ぶ。するとログインダイアログで[OK]ボタンが表示されるので,それを押したところから,ゲームが始まるまでの時間を「ゲームスタート時間」として計測してみることにした。

メインメニューで新生FFXIVを選択。その後,DUALSHOCK 4から[○]ボタンを押してゲームを起動させたタイミングを開始フレーム,ログイン画面が表れた瞬間を最終フレームとして切り出し,その間を起動時間とした
PS4本体 PS4本体
ワールドとキャラクターを選択し,ログインダイアログの[OK]ボタンを押したタイミングを開始フレーム。ゲームが始まる瞬間を最終フレームとして切り出し,その時間をゲームスタート時間とする
PS4本体 PS4本体

 その結果がグラフ1だ。
 見る限り,起動時間にはストレージによる違いがほとんどないが,これはおそらく,今回用いた新生FFXIVがディスク版で,起動時にBDドライブへのアクセスが生じるからだろう。その読み出し速度が起動時間を支配しているのではないかと考えられる。
 一方のゲームスタート時間は,ストレージの種類によって,結果に大きな違いを確認できた。HDDだとゲームスタートまで19秒前後かかるところが,SSHDでは15秒となり,さらにSSDでは13秒台前半にまで短縮される。光学メディアへアクセスすることなく,純粋にストレージからのデータ読み出しを行うようなケースでは,これだけの所要時間差が生じるわけである。


エーテライトでワープ先を選択したタイミングをスタートフレーム,ワープ先に出現したタイミングを終了フレームとして切り出して計測した
PS4本体
PS4本体
 もう1つ,ゲーム中のテストも行っておきたい。
 新生FFXIVには「エーテライト」というワープポイントがある。ワープには多少の時間がかかるが,これをストレージの高速化で短縮できないか調べてみようというわけだ。今回は都市内エーテライトを使って「剣術士ギルド前」→「裁縫師ギルド前」の間の移動にかかる時間を調べている。

 その結果がグラフ2である。ほとんど5秒前後の横並びで,テスト中は違いを認識できなかったが,結果を集計してみるとわずかながらストレージに依存した結果になっている。HDDに対してSSHDやSSDでは0.3から0.5秒ほど,移動にかかる時間が短い。
 1秒未満なので体感できなくても当然という感じだが,フレーム単位で時間を見た結果,こうした違いを捉えることができたのだろう。サーバー側のレスポンスだけでなく,ストレージが影響を与えているのは確かなようだ。今回はあえて,プレイヤーキャラクターの少ないところ同士を移動しているが,移動先に選んだところのプレイヤーキャラクターが多い状況だと,この違いはもう少し広がってくるかもしれない。


 以上,新生FFXIVだと,ゲームスタート時間においてストレージ性能の影響が非常に大きく,またゲーム中の移動にもわずかながらストレージの影響が見られることが分かった。ただし,ストレージデバイスを変えただけで,読み出し関係の何もかもが速くなるわけではないというのは,PS3のときと同じともいえそうだ。


■KILLZONE SHADOW FALL

 続いてはディスク版のKILLZONE SHADOW FALLだが,まずはインストール後,PS4のメインメニューからアイコンを選択してゲームのメニュー直前のタイトルデモが起動するまでの時間を起動時間として計測することにした。

メインメニューで画面でDUALSHOCK 4の[○]ボタンを押したタイミングを開始フレーム,デモムービーの再生が始まった瞬間をカットして終了フレームとして切り出し,その間を起動時間とする
PS4本体 PS4本体

 その結果がグラフ3となる。結果がばらついており,ストレージ性能との相関は見られないといっていいようだ。KILLZONEは起動が短時間で済み,しかも起動時にBDドライブへのアクセスが行われるので,BDドライブのアクセス時間が支配的ということかもしれない。

 気になるのは,SSHDであるMQ01ABD100Hのみが10秒台を記録し,ほかのストレージデバイスと比べて時間がかかっているが,これは計測ミスではない。というのも,MQ01ABD100Hは,KILLZONE SHADOW FALLで若干の問題が生じたからだ。
 具体的には,MQ01ABD100H使用時に限ってゲームの起動に引っかかりが生じ,また,ゲームを終了できなくなる――KILLZONE SHADOW FALLの実行中に[PS]ボタンの長押しから「アプリケーションの終了」を選んでも終了できない――という症状が起きたのである。PS4を何度か再起動したところ,後者の症状は収まったものの,前者はテスト中を通じて最後まで治らなかった。

 ほかのストレージデバイスでは目立った不具合が起きていないので,これはおそらく,MQ01ABD100H側の問題なのだろう。KILLZONE SHADOW FALLが内部で何をやっているのか分からないため,「相性」という曖昧な言葉を使わざるを得ないのだが,KILLZONE SHADOW FALLは何か特殊なストレージアクセスを行っていて,SSHDと相性が悪いのかもしれない。


 KILLZONE SHADOW FALLではもう1つ,途中まで進めたキャンペーンをロードする時間を「キャンペーン読み出し時間」としてテストを行った。

ゲーム側のメインメニューから「チャプター2」の「キャンペーンを続ける」を選択したタイミングをスタートフレーム。ゲームが始まった瞬間を最終フレームとして切り出し,これをキャンペーン読み出し時間とした
PS4本体 PS4本体

 その結果がグラフ4だ。
 容量500GB版SSD 840 EVOを除くすべてのストレージが45秒以上で,容量500GB版SSD 840 EVOだけが42秒台をマークしているが,2台のSSD 840 EVOでスペックに大きな違いはないことからすると,ここで生じている違いは,ネットワークのレスポンスなど,別の要因によるものと考えるのが妥当だと思う。一方,MQ01ABD100Hのスコアが振るわないのは,上で紹介したのと同じ理由によるものと思われる。
 KILLZONE SHADOW FALLのキャンペーンの読み出しは時間がけっこうかかるので,ここが短時間化できるとありがたいのだが,読み出し時間はストレージデバイス以外の要因に左右されている可能性が高そうだ。



■METAL GEAR SOLID V: GROUND ZEROES

 METAL GEAR SOLID V: GROUND ZEROES(以下,MGSVGZ)でも,PS4のメインメニューでゲームを選択してから起動するまでの時間を「起動時間」として計測した。

メインメニューでMGSVGZを選択したフレームを開始フレーム。「このゲームはオートセーブ機能に対応しています」の文字が表示されたところまでを起動時間とした
PS4本体 PS4本体

 結果はグラフ5のとおりで,起動時間はほぼ横並びだった。あえていえば,容量1TB版のSSD 840 EVOだけ約1秒短いが,これをSSD性能の効果と見るのは難しいだろう。
 ディスク版を用いた今回の検証だと,MSGVGSの起動時にはBDドライブへのアクセスが盛んなので,おそらくはその速度が起動時間を支配しているのではないかと思われる。


 MGSVGZではさらに,ゲームのメインメニューから「CONTINUE」を選択してから,ゲームが始まるまでの時間を「ゲーム再開時間」として計測した。

ゲームのメニューから「CONTINUE」を選択すると同時に計測開始。読み出しが終わって,「ミッション開始」が表示された瞬間にストップし,この所要時間をゲーム再開時間とした
PS4本体 PS4本体

 その結果がグラフ6である。
 最も時間のかかったST500LM012が20.9秒,最速の容量1TB版SSD 840 EVO18.9秒と,わずか2秒差ではあるものの,ストレージデバイスのスペックに沿った,きれいな結果が得られた。MSGVGSのゲーム再開時間は,ストレージデバイスの性能に左右されているようだ。
 この2秒の違いだが,SSD 840 EVOシリーズを使ったときには「少し速くなったかな」という印象は受けた。約1割の所要時間差ということで,違いに気づく程度の効果は出ていると言えるのではなかろうか。



■KNACK

 KNACKは,PS4初回版の特典であるコードを用いたダウンロード版だ。KNACKでもまずは,PS4のメインメニューからゲームが起動するまでの時間を「起動時間」とする。

PS4のメインメニューからKNACKを選択したタイミングを開始フレーム。「ボタンを押してください」の画面が出た瞬間を終了フレームとして切り出し起動時間とした
PS4本体 PS4本体

 その結果はグラフ7のとおりで,HDDが33秒台,SSHDが34秒台,SSDが31〜32秒台となった。SSHDであるMQ01ABD100Hのスコアが芳しくないが,KILLZONE SHADOW FALLのときのような症状は出ていないので,単純にSSHDの特殊な仕様が効果を発揮しなかったということなのだと思われる。
 なお,筆者はKNACKを最後までクリアするくらいにはやり込んでおり,起動時間を身体で覚えているため,この1〜2秒という違いでも「SSDだと少し速くなったかな」と認識できた。ただ,ぱっと起動して違いが分かるかというと,正直,疑問が残る。


 KNACKはチャプターをクリアしていくタイプのゲームなので,次のチャプターに移るとき,ストレージデバイスからデータをロードする待ち時間がある。
 KNACKを一周クリアすると,ボーナスとしてプレイするチャプターを選択できるようになるので,今回はチャプターセレクトメニューから「最後の戦い」を選択し,そのプレイが始まるまでの時間を「ステージ読み出し時間」として計測することにした。

チャプターセレクト後に難度の選択を求められる。そこで「普通」を選んだタイミングを開始フレーム,ゲームが始まった瞬間を終了フレームとして切り出し,この間をステージ読み出し時間とする
PS4本体 PS4本体

 その結果がグラフ8である。
 ストレージデバイスとの相関が見られるといえば見られるが,その差は0.5秒以内であり,実際ほとんど意識できない程度の違いだった。KNACKのステージ読み出し時間は,ストレージよりもCPUの処理などの影響を強く受けやすいのかもしれない。



■トライアルズ フュージョン

 配信限定タイトルの代表例として用意したトライアルズ フュージョンでも,まずはPS4のメインメニューから起動し,「○を押してスタート」の画面が表示されるまでを「起動時間」として計測する。

PS4のメインメニューからトライアルズ フュージョンを選択した時点を開始フレーム。「○を押してスタート」の画面が出た時点を終了フレームとしてカットし,これを起動時間とした
PS4本体 PS4本体

 結果はグラフ9のとおりで,スコアにはばらつきがあり,ストレージとの相関もなさそうなデータになった。
 トライアルズ フュージョンは「○を押してスタート」が出るまでに派手なオープニングアニメーションがあったりもするので,そこがストレージ性能の影響を小さくしているのかもしれない。


 次は,練習用コースの「オブザバトリー」を読み出すのに要する時間計測だ。具体的には,「コース選択」からオブザバトリーを選択した瞬間から計測を開始し,ゲームが始まったら止め,この間を「コース読み出し時間」とする。

コース選択でオブザバトリーを選択したところからゲームが始まるまでをフレーム単位で切り出し,読み出し時間とした
PS4本体 PS4本体

 その結果がグラフ10で,こちらだと,HDDおよびSSHDは15秒台,SSDは12秒台といった具合に,明確な違いが表れた。
 トライアルズ フュージョンのコースの読み出し時間には,ストレージデバイスの性能が大きな影響を与えているようだ。コースはストレージデバイス内に記録されているのだろう。
 ただ,KNACKの起動時間と同様に,ここでもSSHDのメリットはないことが窺える。



PS4のストレージ交換は「容量優先」が正解か

予算に余裕があればSSHDやSSDも選択肢になる


 以上,テスト結果をまとめてみた。
 容量と速度のうち,今回は速度に軸足を置いて検証してきたわけだが,正直に述べると,今回の結果から評価するのはなかなか難しい。SSDやSSHDの効果があるタイトルや処理内容がある一方で,ほとんど効果が見られないタイトルもあるなど,結果がタイトルごと,またテスト内容ごとに大きくばらつくからだ。
 1つ言えるのは,今回試したタイトルにも見られたが,BDドライブのアクセスやネットワークアクセスといったストレージ以外のレスポンスの影響によって生じる待ち時間に対しては,SSDやSSHDの効果が薄く,そしてPS4のタイトルにはそういうものが少なくないということだろう。

PS4本体
 もちろん,総合的に見れば,「かなり大きいデータを読み出そうとすると,SSDやSSHDの効果が大きい」「PS4標準のHDD比でざっくり1割程度(かそれ以上)の所要時間短縮を実現できていれば,読み出し速度の向上を体感できる可能性がある」とはいえる。データをまとめて読み出す局面があるタイトルで,BDドライブへのアクセス,もしくはネットワークアクセスが読み出し時間を支配しないものであれば,今後登場してくるタイトルでも,SSDやSSHDの速度的なメリットを享受できる可能性もあるのではなかろうか。

 したがって,「予算」という絶対的な縛りがあるなかでPS4のストレージ買い換えを検討するのであれば,容量の確保を最優先すべき,ということになる。高速化に期待して,容量250GBクラスや500GBクラスのSSDを導入するのは,投資効率からしてあまりお勧めできない。わざわざ交換するのであれば,最低でも容量1TB以上を狙い,あとは予算次第でHDDかSSHDかSSDかで取捨選択するのが正解だろう。

 よって,今回テストした範囲だと,徹底的に容量重視で2014年8月18日現在の実勢価格で9800〜1万1500円程度の5K1500-1500が第1の選択肢となり,大きく離れて,効果が出たり出なかったりするが,効果の出るケースでは速度性能の向上を期待でき,実勢価格も9000〜1万500円程度のMQ01ABD100Hがセカンドチョイスということになる。もちろん,予算が有り余っている人なら,同4万7000〜5万円程度の容量1TB版SSD 840 EVOも選択肢となるはずだ。

 ただし,新生FFXIVにおけるゲームスタート時間のように,SSDやSSHDの利用で相応の効果が得られるものもある。SSDの効果が高い特定のゲームタイトルに特化して考えるならば,事前に自分で試したりしたうえで,あえて低容量(≒安価)なSSDを選択するというのも考えられるので,この点は例外的に押さえておいてほしい。

 読者がPS4を使いこなすにあたっての参考になれば幸いである。

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