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[TGS 2015]スマートフォンの機種依存問題に泣くアプリ開発者を救う? NTTレゾナントの「Remote Testkit」とはなにか
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印刷2015/09/20 18:22

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[TGS 2015]スマートフォンの機種依存問題に泣くアプリ開発者を救う? NTTレゾナントの「Remote Testkit」とはなにか

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 東京ゲームショウ2015のビジネスデイには,ゲーム開発者向けのツールやサービスを提供する企業が,多くのブースを出展していた。そのなかには,予算や用途の面でインディーズゲーム開発者にも役立つソリューションの展示も多い。
 そこで本稿では,スマートフォン向けゲームを開発するインディーズゲーム開発者に便利なサービスとして,NTTレゾナントが提供する「Remote Testkit」(リモートテストキット)を紹介しよう。


スマートフォンの機種依存対策は

300種類以上の端末に帯するリモートアクセスで


 Remote Testkitとは何かを簡単に説明すると,クラウド上にあるスマートフォンの実機をレンタル利用できるサービスである。

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 主な利用目的は,アプリケーションの機種依存による問題を検証すること。
 膨大な種類のスマートフォンが市場に出回っている現在,スペックやOSのバージョンは,機種ごとにまちまちだ。ある機種では動くのに,別の機種では動かないとか,ある機種ではきちんと表示されるのに,別の機種では表示が崩れるといったことは,頻繁に発生する。

 こうした問題に対し,市場に存在するすべてのスマートフォンを購入して,それぞれに開発中のゲームをインストールして動作検証するというのは,かかる費用も時間も,明らかに現実的ではない。また,ゲームのリリース後に,「動かない」というユーザーからの苦情が出たからといって,問題に対応するために,同じ端末をわざわざ端末を買ってテストするというのも,やはり非現実的だ。
 こうした問題を解決するのが,Remote Testkitの役目である。

 Remote Testkitを使うと,一時的に特定の端末をレンタルし,インターネット経由でその端末を使ってテストを行える。使いたい機種の選定やレンタル申し込みに特別な手続きは不要で,メニューの上から特定の機種を選べば――その機種が貸出中でない限り――,すぐにテストが開始できるわけだ。

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 Remote Testkitで端末を借りると,その端末とテスト用のPCをUSB経由で接続している状態となる。そのため,ゲームのインストールもドラッグ&ドロップで可能であり,「Android Studio」や「Xcode」といったメジャーな開発環境もそのまま使えるという。また,Webブラウザでの表示が崩れていないかをチェックすることも可能だ。

 念のために繰り返しておくと,Remote Testkitはスマートフォンをエミュレートしているわけではなく,インターネット経由で実機に接続するサービスである。スマートフォンに表示されている画面が,インターネット経由で転送されてくるという,ある種のリモートアクセスと考えれば分かりやすいだろう。
 表示のレスポンスは非常に高速で,ほぼリアルタイムで操作が可能だ。もちろんサウンド再生にも対応している。
 ちなみに,このシステムを実現する通信技術については,「独自の技術を使っている」とのことで,さすがに詳しくは教えてもらえなかった。

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 Remote Testkitでは,Android 2.3以降とiOS端末を300機種以上用意しているとのこと。当然だが,最新の機種も含まれており,端末の発売後2週間以内には,テスト可能端末として用意できるそうだ。


企業はもちろん,個人開発者でも問題なく利用可能


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 このように,Remote Testkitは,スマートフォン向けゲームを作ろうと考える開発者やゲームスタジオにとって,非常に役立ちそうなサービスである。
 問題は利用にかかるコストだが,素晴らしいことに,Remote Testkitは利用費用もリーズナブルだ。
 同時に利用できる端末が1台だけという最も安価なコースの場合,月額料金は5万円(税別)。初回契約時だけは3か月契約になるが,そのうち1か月間は無料で使用できるので,10万円+消費税で3か月使えることになる。
 初回以降は,月ごとに利用を継続するかどうかを選択でき,使いたい月だけ1か月単位で利用契約ができるなど,開発スケジュールに合わせた柔軟な利用が可能だ。

 また,別の料金プランとして,「チケットプラン」というものもある。
 こちらは,月あたり一定時間だけサービスが利用可能なプランで,1端末ごとに30分単位で利用できるというもの。複数台の同時利用も可能である。つまり,月に3時間程度の利用でいいなら,月額2500円(税別)と非常に安価で利用できるわけだ。月に10時間の利用でも,月額8100円(税別)で済む。
 ちなみに,使わなかった時間については,最大90日間で翌月に繰り越せるとのこと。

 Remote Testkitは,優秀なモバイルソリューションを表彰する「モバイルプロジェクト・アワード2015」で優秀賞も受賞しており,大手ゲーム開発会社での利用が多いサービスとなっている。もちろん個人で利用することも可能で,実際に個人利用者も少なくないそうだ。

 日本ではとくに,アプリマーケットでのレビューにおいて,アプリが起動しないと評価が猛烈に低下する傾向が強い。「起動しないので★1」といったレビューを見たことがある開発者は,多いのではないだろうか。
 せっかく良いゲームを作っても,個人開発ではどうにもならない機種依存問題で評価がガタ落ちするのは,いろいろと辛いものがある。そんな問題を防ぐためにも,Remote Testkitの導入を検討してみてはどうだろうか。

Remote Testkit 公式Webサイト


4Gamer「東京ゲームショウ2015」特設サイト


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