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[COMPUTEX]本体だけで重量約30kg。ゲーム用と配信用2枚のマザーボードが載る超大型のストリーマー向けPCケースをCorsairが訴求
1000Dの本体サイズは307(W)
1000Dは標準で筐体前面に120mm角のファンを8基,上面に140mm角のファンを3基,背面に120mm角もしくは140mm角のファンを2基と,合計13基のファンを搭載可能。ファンの組み合わせはさまざまにカスタマイズできるそうだが,デモ機は前面に480mmラジエータを2基並べて搭載し,さらに上面には360mmラジエータを1基搭載するという,ちょっとどうかしている構成になっていた。
こんな極端なPCケースをCorsairが配信向けとしている理由は,サポートしているマザーボードにある。というのも1000Dでは,ExtendedATXまでのマザーボードとATX電源ユニットをプライマリ,Mini-ITXマザーボードとSFX電源ユニットをセカンダリのシステムとして搭載し,同時に利用できるのだ。
本気のゲーム配信においては,ゲームプレイ用PCからゲームをフルスクリーンでプレイしながら,もう1台のPCでキャプチャと配信をしたり,視聴者とコミュニケーションを取ったりするのが一般的だが,1000Dならその2台を(とてつもなく巨大な)1台にまとめられるというわけである。
実のところ,「1つのPCケースに複数のシステムを組み込む」というアイデアはこれまでもあった。それこそCorsairも過去にいくつかそういう製品を出しているのだが,そのアイデアを「ゲーム配信向け」としてきたのは今回が初めてではなかろうか。
1000Dの北米市場における実勢価格は500ドル前後(※2018年6月8日現在)と高価であり,そもそもこのサイズと重量だ。よほど覚悟のあるストリーマーでもない限り手を出しづらいと思うが,より一般的な価格とサイズ感に落とし込んだ製品が今後出てくるようなら,「ゲーム配信用PCケース」や,「ゲーム配信者向けPCシステム」という製品市場が本格的に立ち上がる可能性もあると思う。
同じコンセプトでCorsairがより小さなPCケースを展開すること,そして競合のPCケースメーカーが追随してくれることを期待したい。
Corsairの1000D製品情報ページ
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