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CEATEC 2019でバンナム製AIゲーマー「Q56」と接近遭遇。AIがゲームをプレイする様子をチェックしてきた
2018年に行われたCEATEC JAPAN 2018のバンダイナムコホールディングスブースでは,やたらと既視感のあるアイドルステージが強く印象に残った(関連記事)のだが,今年はその後の開発状況を伝えるような展示がなかった。
ARで高垣楓さんに会えればええんやといじけていたところ,一心不乱にゼビウスをプレイする段ボールの塊に気がついた。塊の名前はQ56。バンダイナムコ研究所が開発する「ゲームを攻略していくAI」だという。
バンダイナムコ研究所によると,Q56は「無機質になりがちなT
ゲーマーであれば,他人のプレイを見ていて,思わず応援したくなってしまうような経験をしたことがあるだろう。今風に言うなら,ゲームストリーマーが初めてのゲームをプレイする様子を眺めるのに近いのかもしれない。
さて,AIと言えば,ゲームにおいてもおなじみの存在だ。ゲーマーにとっては,ときに味方であり,敵であり,便利なサポート機能であったりと,ゲームプレイに密接に関わってきた。ゲーム開発でもバグ探しの手段としても活用されるなど,ゲームAIは決して珍しい存在ではない。
一方,Q56はいわゆるゲームAIとは異なり,ゲームを何度もプレイして,失敗から攻略法を学んでいく強化学習型のAIとなっている。ガイドとなる教師データを使っていないようで,プレイする様子を眺めていると,敵に撃破されたか,されなかったかを繰り返し判断しつつ,その場で学習しながらステージを進んでいた。
上記の動画は取材日の夕方くらいに撮影したものだ。スコアを見ると分かるが,意外と先のステージまで進んでいる。しかし,その翌日にQ56の様子を見に行ったところ,プレイ開始早々に撃破されていたため,日ごとに学習データをリセットしているものと思われる。
CEATEC 2019へ行く機会があれば,一度Q56氏のプレイを見てから,時間を空けてもう一度見てみると,学習の進歩を確認できるのではないだろうか。
バンダイナムコ研究所の公式Webサイト
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