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任天堂が2019年3月期の連結業績を発表。Nintendo Switchの普及ペースは依然として好調で,ソフトウェア販売数も大幅増
発表によれば,売上高は1兆2005億円で前期比1448億円増,売上総利益は5011億円で前期比976億円増,営業利益は2497億円で前期比721億円増,そして経常利益は2773億円で前期比779億円増と,前年の予想を上回る好調な数字を残している。
売上高が増えた理由としては,2018年のホリデーシーズンのNintendo Switchの販売が好調であったことが挙げられており,日本と北米,ヨーロッパを合わせた販売数は前年同期を約35%上回った。ハードウェアの販売台数は前期比12.7%増の1695万台で,古川氏は,2019年3月でNintendo Switchは販売から3年を迎えたが,普及のペースは衰えることなく,むしろ加速しているとする。
ハードウェアの販売数を支えたのが,ゲームソフトの好調な売り上げだ。「大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL」が1381万本,「ポケットモンスター Let's Go! ピカチュウ・Let's Go! イーブイ」が1063万本,「スーパー マリオパーティ」が640万本のヒット作となり,さらに「マリオカート8 デラックス」の747万本など,以前にリリースされたタイトルも順調に本数を伸ばしている。その結果,2019年3月期のソフトウェア販売本数は,前期比で87.6%増の1億1855万本になっている。
また,Nintendo Switchの発売以来,デジタル販売は大きく伸張しており,2019年3月期は前年度の約2倍となる95.4%増の1188億円となった。1000億円を超えるのは,初めてのことだという。
モバイルビジネスは,2018年9月に配信された「ドラガリアロスト」(iOS/Andoroid)を初めとするアプリが好調で,モバイル・IP関連収入などの売上高は,前期比17%増の460億円となった。
2020年3月期の予想について古川氏は,Nintendo Switchは依然として成長フェーズにあり,2019年3月期を上回るペースで普及が進むと期待している。そのためには,テレビの前から離れてプレイできるというハードウェアの特徴を,さらに訴求していく必要があるという。
有力な新作タイトルとして,2019年の発売が予定されている,「ポケットモンスター ソード・シールド」が挙げられているが,同作はNintendo Switchの携帯モードを使ったプレイをより強化するアイデアを取り入れて,開発が進められているとのことだ。
新作としては,4月に発売した「Nintendo Labo Toy-Con 04: VR Kit」に続き,6月の「スーパーマリオメーカー 2」,7月の「ファイアーエムブレム 風花雪月」と続いており,さらに「どうぶつの森(仮称)」「ゼルダの伝説 夢をみる島」も年内発売を控えている。こうした魅力的なタイトルを継続的に投入していくことで,Nintendo Switchの活性化をさらに推し進めていく予定だ。
モバイルアプリでは,「Dr. Mario World」(iOS/Andoroid)と「マリオカート ツアー」の2019年夏の配信が予定されている。
なお,Tencentと共同でNintendo Switchを中国市場で展開するというトピック(関連記事)も取り上げられているが,これについては発売時期が不明のため,発表された業績予想には含まれていない。また,6月にロサンゼルスで開催されるゲームイベント「E3 2019」では,今年もプレスカンファレンスを開催せず,その代わりに映像配信やブース出展などを予定しているとのことだ。
2019年3月期 連結業績 及び 2020年3月期連結業績予想の説明(pdfファイルが開きます)
2019年3月期 決算説明会プレゼンテーション資料(pdfファイルが開きます)
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