企画記事
PS5を買えた4Gamer読者は6%,女性読者は増加傾向。「2020年 冬の特大プレゼント」のアンケート(約1万5000人分)の集計結果を公開
毎回プレゼントに応募してくれている人は気づいていると思うが,ここ数年でアンケート項目などが整理,見直しされて,すっっっごく短くなった。今回のアンケートにも「アンケートが長すぎる」と書いてくれる人は少なからずいたのだが,これでもかなり短くなっているのだ。一方で「あのバカみたいなアンケートを乗り越えてこそのプレゼントだったのに歯ごたえがない」という猛者もしっかりいて,編集部プレゼント班は,毎回どうするべきか頭を悩ませていたりする。
アンケートは(不定期にですが)こうした形で集計結果を公開し,4Gamerのサービス向上につなげてまいりますので,みなさま,応募の際にはご面倒でも回答をお願いいたします。
今回紹介する「2020年 冬の特大プレゼント」には約1万7000人分の応募があり,ここから多重投稿や無効と思われるデータを取り除いた1万5642人分のアンケートデータを集計した。昨年発売となったPlayStation 5とXbox Series X/Sに関する質問や,すっかりゲーマーに定着した実況配信や動画に関する質問など,新しい話題も多く盛り込んでみたので参考にしてもらえれば幸いだ。
4Gamerの読者属性はどう変化したか。平均年齢は34歳,女性読者は増加傾向
職業分布に大きな変化はなく会社員(技術系)が最も多く,全体の23.3%を占めている。全体としては,若い読者=学生の割合が減って,学生を全部足しても12%前後に過ぎない。みんな卒業して,社会人としてがんばっているんだな……と,遠い目をする前に,新しく学生になった人たちがどんなものを読みたいのかを考えたい。4Gamerはコアゲーマー向けなイメージがあるだろうが,それでもこの時勢に乗って最近ではスマホ向けゲームを取り上げることが多くなったし,動画を配信したりもしているのだが,まだまだ努力が足りないか……。
持っているハードの1位はPC。PS5とXbox Xを買えた人はどのくらい?
本題に入る前に1点,大きな変更をお知らせしておきたい。今回のアンケートから,ゲーム機器の選択肢にあったPS Vita,ニンテンドー3DSが省かれている。いずれも新しいタイトルが発売されなくなったこと,新しくPlayStation 5やXbox Series Xなどが登場したため,今後を見越すとそちらに枠を割く必要があるというのが大きな理由である。「まだまだ現役だぞ!」と言う人もいるだろうが,こういった変更についてはどうかご理解いただきたい。
さて,多くの読者にとっての関心ごとであるはずのPlayStation 5,Xbox Series X/Sについてのアンケート結果を見ていこう。
まずはPlayStation 5について,購入者はなんと全体の6%。正直に書くが,諸事情はともかく,新製品としてはなかなか凄惨な数字だ。購入していない側の内訳は,購入したいが手に入らない人が38%,プレイしたいゲームが出たら購入予定の人は32%,購入予定はない人が24%となっている。品薄であることも手伝ってか,まだPlayStation 5向けタイトルが出揃っていないため様子を見ているという人が,予想以上に多い印象だ。
Xbox Series X/Sは購入者が2%,PlayStation 5のあの数値を圧倒的に下回っている。購入していない側の内訳だが,購入したいが手に入らないという人が7%,プレイしたいゲームが出たら購入する予定の人が16%,購入予定はないという人が76%という結果だった。Series X/Sも現在,市場にほとんど出回っておらず,PlayStation 5以上に入手困難な製品ではあるが,入手難度に関わらず,購入予定がない人が多数を占めるのは,日本の市場が対象になっているアンケートの結果らしい。個人的には上記の7%になんとしてもXboxのニューハードを(定価で)届けることが,Xboxの日本でのブランド力向上につながるのだろうと考えている。
所有しているゲームが遊べる機器では,1番多いのがPCで76.7%となっており,ここはさすが4Gamer読者といったところ。次いでPlayStation 4が57.8%,その次がNintendo Switchで51.9%だった(先ほども説明したが,今回はここにPS Vitaやニンテンドー3DSは含まれていない)。
ただ,所有していても実際にそのゲーム機器を今も遊んでいるとは限らない。そこで,次の質問にある「現在も継続的にゲームを遊んでいる機器」のデータからゲーム機器の稼働率を見てみよう。Nintendo Switchが81%,PlayStation 4が74%,最も所有率が高かったPCは74%という結果になった。ちなみに,最新ゲーム機器であるPlayStation 5とXbox Series Xは購入できた人がさっそく遊んでいるので,どちらも稼働率は非常に高くなっている。
1か月にどれぐらいお金を使う? 1日に遊ぶ時間は?
4Gamer読者はゲームに対して月にいくらお金を使っているのか見ていこう。4Gamer読者が一番遊んでいるであろうPCゲームに対しては,1001円〜3000円という人が14%,3001円〜5000円の層が12.4%,5001円〜1万円という人は10.3%となっており,高額な出費をする人は多数派ではない。意外なことに,無料の範囲で遊ぶ(25.6%)と,PCゲームは購入しない(22.7%)を足すと約半数がPCゲームには出費をしていない。PCの所有率は高いが,PCゲームでの課金層が高いわけではないというのは,少々興味深い結果だ。
コンシューマゲームでは,月に5001円〜1万円を使う人が最多の22.1%。毎月,新作ゲームを1本買うようなイメージだろう。無料の範囲で遊ぶ,コンシューマゲームは購入しないという回答がハードウェア別にみると最も低くなっており,半数以上の人が少なからずお金を払って遊んでいるようだ。
スマートフォン&タブレット向けゲームでは無料の範囲で遊ぶ,ゲームは購入しないが合わせて57.1%になる。しかし,1万円以上の高額な出費をしている人がPC/コンシューマに比べて多く,1か月に5万円以上使うと回答した人は他のハードの約5倍いる。それだけガチャを回したり,課金要素にお金を払っていることがわかる。
年齢別に1か月に使う金額を見てみると,一般的なイメージ通りだと思うがゲーム全般で20代,30代がとくに出費をしている。10代以下は出費が控えめなこと,40代以上は年齢が上がるにつれてコンシューマ,スマートフォン&タブレット向けゲームを遊ばない割合が高くなっていくことがわかる。
次に,4Gamer読者は1日に何時間ぐらいゲームを遊ぶのか見てみよう。最も多いのは1〜2時間で26%,次いで2〜3時間の22%,それより多い時間もそこそこな割合となっている。年齢別にデータを見てみると,年齢が上がるにつれて長時間遊ぶ割合が減っていくデータになった。ゲームをする時間が取れなくなるのか,それともゲームをする集中力や体力がもたなくなるのか,いずれにせよ,ちょっとしんみりとしてしまうデータではある。
好きなゲームジャンル1位はRPG!
人気タイトルは「あつ森」と4Gamerに載らないあのゲーム
今回のアンケートでは好きなゲームジャンルや,該当年(今回のアンケートは2020年)に遊んだタイトルの質問を復活させている。2015年頃のアンケートに答えてくれた人は憶えているかもしれないが,その時は4Gamerのデータベースにある膨大なゲームタイトルから好きな作品を選ぶというアンケートだった。今回は可能な限り簡潔にするために,選択肢を約50本に絞り,その中から1作品を選んでもらう形にしている。
まずは読者が好きなゲームジャンルを見てみよう。ダントツで人気だったのはRPGで68%,次いでアクションの54%だった。それ以外では昨今,話題作が豊富なFPSが36%,TPSが25%だ。人気作品はバトロワに紐づくものが多い印象だが,バトルロワイヤル自体は10%という結果だった。
回答できるのが1作だけであることもあってか,今年(2020年)一番遊んだタイトルの回答はばらける形となったが,コンシューマゲームで最も人気だったのはやはり「あつまれ どうぶつの森」だった。そのほかには「Apex Legends」や「原神」,「ファイナルファンタジーXIV」,「MONSTER HUNTER: WORLD」に回答が集まっていた。
続いてはスマホ向けゲームだ。こちらも回答がばらけているが,最も人気だったのは「Fate/Grand Order」。そのほかには「アークナイツ」や「ドラゴンクエストウォーク」,「Pokémon GO」が人気という結果に。しかし,スマホ向けゲームの質問では「上記以外のゲーム」に30%もの回答が集まった。続く質問として任意でタイトル記入用の欄を設けさせてもらったが,記入された回答で最も多かったのが「グランブルーファンタジー」だ。
まぁ「グランブルーファンタジー」が項目にないことがいろいろとアレなのだが,諸事情により2016年1月9日以降に配信元からリリースが来なくなっているタイトルなので,項目にも取り上げづらかった。その辺については「山本一郎 消費者問題」などのキーワードで検索してみていただくとわかるかも……。
ちなみに,この任意記入で「今年一番遊んだゲームや面白かったゲーム」を書いてもらう欄には,約1/3の人が何かしらのタイトルを書いてくれており,ここまできちんと回答してもらえるとは思っていなかったので,プレゼントを担当する者としてはとても嬉しかった。ありがとうございました。
選択式の質問では1つしか選べなかったため,「あつまれ どうぶつの森」に回答を持って行かれてしまったと思われる「Ghost of Tsushima」や「天穂のサクナヒメ」,発売からやや時間が経ったため載せていなかった「DEATH STRANDING」や「十三機兵防衛圏」など,さまざまな作品が記入されていた。
スマホ向けゲームでは「アイドルマスター」シリーズや「Call of Duty: Mobile」,「アリス・ギア・アイギス」,「プリンセスコネクト!Re:Dive」などがとくに多く見られた。
配信,動画は見ない人の方が少ない。動画関係のデータを見てみよう
最近はエンタメの1つとして欠かせない存在になったゲームの実況配信や動画だが,果たしてどれぐらいの人が,何のために見ているのか4Gamer読者の回答から見てみよう。
どれぐらいの人が配信や動画を見ているのかについては,89%もの人が何かしらの目的で動画を見ていると回答している。配信,動画を見ないと答えた人は11%と,思っていたよりもずっと少なかった。
では,この89%の人はどんな目的で配信,動画を見ているのか,アンケートでは複数選択可能な質問をさせてもらった。最も多かったのは「実況配信者・投稿者が好きで見る」が56%,次に「動画で扱っているゲームが好きで見る」が42%,「暇つぶしとして見る」が35%だった。
どの年齢層が配信や動画を見ているのか,年齢別にデータを出してみた。10代以下の若者が最も配信や動画を見ており,年齢が上がるにつれて「見ない」と回答する人が増えていく形になった。10代,20代の7割以上が「実況配信者・投稿者が好きで見る」と答えているのも興味深い傾向だろう。
続いて,配信や動画に影響されてゲームを購入,またはプレイし始めたことはありますか? という質問だが,頻繁にあると答えた人が16%,たまにあると答えた人が60%で,合わせると76%の人が配信や動画の影響でそのゲームを遊び始めている。配信や動画の影響力がどれだけ大きいか思い知らされる結果となった。
では,実際に自分が実況配信や,動画の公開をしたことがあるか? という質問では,よくやると答えた人が3%,たまにやると答えた人が16%で合計19%とやや少ない数字だった。実際やるのと見るのとでは話は別だということなのだろう。ただ,最近の機種ではプレイ映像のシェアがどんどん手軽にできるようになっているので,今後はこの数字が変わっていく可能性もある。
今回のアンケートではeスポーツに関する質問も設けた。まず,eスポーツへの興味についての質問では,興味があると答えた人が55%,興味がないと答えた人が43%,知らない/聞いたことがないと答えた人が2%で,興味のある/なしがきれいに分かれている。
観戦したことがある,または観戦してみたいeスポーツジャンルの質問では,1番人気はFPS/TPSで38%,次に人気だったのが格闘で33%だった。FPS/TPSは好きなゲームジャンルでも同じような数字があったが,格闘ゲームに関しては21%とやや下回った数字だったにも関わらず,eスポーツシーンにおいては相対的に関心が高くなっているのが面白い。筆者自身がそうなのだが,自分自身ではプレイできなくとも,プロの対戦は観ているだけで面白いし熱中できるものがある。国内のeスポーツがさらに盛り上がっていくことに期待したい。
以上が「2020年 冬の特大プレゼント」のアンケートの集計結果だ。アンケート内容を大きく見直したこともあり,ここ数年の「集計結果」の記事と比較すると少しボリュームは軽めでお届けさせてもらった。今回のデータは4Gamer読者(≒コアゲーマー)ということも踏まえて,参考にしてもらえればと思っている。もちろん,4Gamer自身もこれらの回答を参考に,サービスを向上させていくつもりだ。このような集計が出せるのもアンケートデータがあればこそなので,今後も「特大プレゼント」にご参加していただけたら幸いだ。
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