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男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第712回「世界の何%が見えているのか」
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印刷2022/05/05 11:00

連載

男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第712回「世界の何%が見えているのか」

画像集#001のサムネイル/男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第712回「世界の何%が見えているのか」

著者近影
画像集#002のサムネイル/男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第712回「世界の何%が見えているのか」
 今,私の目に見えているものは,世界の何%なのだろうか
 どうもこんにちは。男色ディーノです。5月1日に本業でのビッグマッチを終えたあとで原稿に向き合っているうえ,ゴールデンウィークってことなので,今回は普段から思っていることを書いてみます。一応,ゲイムにも当てはまる話です。

 私,プロレスラーをヤっておりまして,普段はリングで人を蹴ったり殴ったりしております。そしてそれを人様に見てもらうことでお金をいただいております。プロレスだけでなくほかのエンターテイメントでもきっとそうだと思うのですが,商品って「お客さんに見てもらったもの」なのですよ。でも,超厳密に言うと選手は商品におけるパーツの一つでしかないのですね。
 どういうことか。簡単に仕組みを説明しますと,プロレスは興行主が選手にお金を払って対戦カードを組みます。そしてその対戦カードに対して,お客さんはお金を払って会場に足を運びます。当日は試合が行われ「試合」という商品をお客さんに提供します。これが一連の流れです。
 では,次はお金の流れで見てみましょう。興行主はお客さんからお金をもらいます。場合によっては放映権料やファンクラブ会費や動画配信等で収入が発生している場合もあります。スポンサーがいれば,そこから協賛収入があります。そして,グッズ等での収入もあります。大まかにそれらの見込み収入で予算が決まり,会場代,リングなどの設備代,スタッフなどの人件費,そして何より商品である「試合」をする選手や,場合によってはゲストなどにお金を払います。ざっと説明するとこのような流れで大会は開催されているのです。
 何が言いたいかと言うと。プロレスという多くの人間が携わるショービジネスでも,人々の目に触れるのは「試合」の部分だけだってこと。実際に命を張っているのは選手です。称賛されることもあれば,批判にさらされることもあります。でも,選手だけでは「お客さんに見てもらう」という商品は成り立たないのです。
 これ,ゲイムにも当てはまります。ゲイムの場合はビジネスモデルが多岐にわたるっぽいから一概に「これが商品」と言い切れない部分もあるけど,基本的には「遊んでもらう」という体験こそが商品だと思う。そう考えてみると,ゲイムってゲイムクリエイターがいるだけでは成立はしないのです。作る人がいて,売る人がいて,管理する人がいる。世にはゲイムの内容がクローズアップされるし,もちろんそうあるべきなんだけども,その商品そのものは見えない部分があって初めて成り立っている

 ……ここまでは私に言われなくてもなんとなく想像できると思う。そこで,もう一歩踏み込んだ話を。ゲイムを作るクリエイターもプロレスラーもそうなんだけど,すべてに光が当たるわけじゃないって話です。
 商品の直接的な部分を比較的大きめに担うのがゲイムクリエイターなんだけど,ゲイムもすべてがプレイヤーの目に見えるわけじゃない。ストーリーや音楽やグラフィックス,あとはシステムなんかは目につきやすいです。でも,そうじゃない部分もまた,ゲイムを支えているのです。
 ゲイムを作った経験がない私の想像だけど,例えば,面白い作品でも,ロード時間が長かったら? 目に余るほどの誤字脱字があったら? 操作が複雑だったら? おそらく名作という評価にはならないでしょう。プレイヤーがゲイムに集中できる。これは何も当たり前の話じゃないんですね。目に見えにくいだけで,誰かの努力がそこにはある。
 プロレスラーにもね,実はいるんですよ。見えない能力を持っている人が。ファンから評価されにくいけど,その人がいることで商品がうまく回るような能力を持った人が。イメージしやすい例えで言うと「四番バッターばかり集めても勝てない」っていう,アレです。で,何が悲しいって今ここでその目に見えない働きをする人に対して,具体的に感謝できないってことなんですよ。目に見えないわけだから。せめて内部の会社から評価されていればいいんだけど,そうじゃない場合も多々ありそうで。
 これは,プロレスやゲイムに限った話じゃないです。エンターテイメント業界だけでもない。ひょっとしたら労働している人すべてに当てはまるかもしれない。お金という対価のためではなく,家庭や組織を維持するために働いている人も含めて。人のために,見えない働きをしてくれている人すべてに,私は感謝したい。そして,目に見えることも,目に見えないことも,どちらも頑張れる人間になりたい。どちらが足りなくても上は目指せないのです。
 言うてもこの世は競争だから。何かを勝ち取るには自分の武器が必要で,ほかとは違う武器を探し,作り,磨かねばならん。そのうえで,目に見えない部分もしっかりと押さえなきゃいかん。どっちが偉い,じゃない。

 今,私の目に見えているものは,世界の何%なのだろうか。そして今,私はその見えていないものの何%に感謝できているだろうか。世の中は,見えにくい人達の頑張りで支えられている。私が知らない誰か,ありがとう。あなたが知らない私も,負けずに頑張ります。さしあたって私は、先日のビッグマッチではプロレスラーではない会社の人と戦い,負けました。ショックですが,頑張って生きていきます。また来週。

今週のハマりゲイム
PlayStation 5:「eFootball 2022
Nintendo Switch:「METAL DOGS
iOS:「ロードモバイル
iOS:「ウイニングイレブン カードコレクション

■■男色ディーノ(プロレスラー)■■
男色“ダンディ”ディーノ選手が所属するDDTプロレスは,5月6日に東京・新宿FACE「Audience 2022 TOUR in SHINJUKU」を,8日に鹿児島・志布志市「うなぎの駅」特設会場大会「山田水産株式会社 presents 『FRIED山田祭り 揚げんのか!』」を開催します。ディーノ選手は「ビッグマッチでは負けたけど,健康に気をつけて頑張ります!」と語っていました。
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