ミュージック フロム ゲームワールド：Track 96 「仁王」「FINAL FANTASY XV」

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　2017年3月24日に開催される「Music 4Gamer ＃1『聖剣伝説』25th Anniversary Concert」が楽しみすぎる筆者。遊んでばかりだった高校時代にプレイした初代「聖剣伝説」，卒業後にフリーターをしていた頃に遊んだ「聖剣伝説2」，さらにその後，無職を満喫していたときに遊んだ「聖剣伝説3」と思い出もたくさんです。振り返ってみると，かなりダメな感じですね……。
　こちらのチケットは現在絶賛発売中。残数わずかとのことなので，ファンはぜひ早めのご購入を。それでは今週も「ミュージック フロム ゲームワールド」，冒険開始！

緻密に練られた重厚な純和風オーケストラサウンド

「仁王 オリジナルサウンドトラック」

タイトル	仁王 オリジナルサウンドトラック	→Amazon.co.jpで購入
発売日	2017年2月15日
価格	3200円（税抜）
発売元	コーエーテクモゲームス
コピーライト	（C）コーエーテクモゲームス

　今週の1枚めは，コーエーテクモゲームスの“戦国死にゲー”アクションRPG「仁王」のCD2枚組サントラ，「仁王 オリジナルサウンドトラック」を紹介します。
　作・編曲は，大河ドラマ「軍師官兵衛」，映画「踊る大捜査線」シリーズ，アニメ「ガンダム Gのレコンギスタ」，ゲーム「rain」等を手掛けてきた菅野祐悟氏が担当。菅野氏曰く「映画音楽のように映像に寄り添い丁寧に時間をかけて作りました」とのことで，緻密に作り上げられた全45曲が楽しめます。

　DISC1の1曲めは「Opening」。前半はハイテンポなリズムと重厚なオーケストラサウンドで一気に攻め立てますが，中盤からはテンポダウンして情熱的なメロディが流れます。何度聴いても，この展開の変化にシビれてしまう素晴らしい曲です。
　続く2曲めの「Freed From This Mortal Coil」は，深みのある尺八のリード演奏が魅力のしっとりとした曲。尺八の音色が紡ぐ和の情景にうっとりです。6曲めの「Crisis」はバックで鳴っている打楽器の存在感が強烈なハードな仕上がり。

　DISC2は6曲めの「Sorrow」に注目。ゆったりとした曲調から繰り出されるハイトーンの女声コーラス，そして悲壮感漂う旋律がどこまでも続いていくかのような展開に感情を揺さぶられます。21曲めの「Ending」中盤に「Opening」で使われたメロディが流れるというニクイ演出も！

　心に深く染み入る純和風オーケストラサウンドで日本的美しさを堪能できる，このサントラ。「日本人でよかった」としみじみと思わされる1枚です。

「仁王」公式サイト

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夜に熱くなれる，激情のピアノアレンジアルバム

「Piano Collections FINAL FANTASY XV ―夜に満ちる律べ―」

タイトル	Piano Collections FINAL FANTASY XV ―夜に満ちる律べ―	→Amazon.co.jpで購入
発売日	2017年2月22日
価格	2800円（税抜）
発売元	スクウェア・エニックス
コピーライト	（C）2016 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved. MAIN CHARACTER DESIGN：TETSUYA NOMURA

　今週の2枚めは，「FINAL FANTASY XV」（PS4/Xbox One）のピアノアレンジアルバム，「Piano Collections FINAL FANTASY XV ―夜に満ちる律べ―」をご紹介。オリジナル曲のメインコンポーザーである下村陽子氏がセレクトした，全10曲の“ピアノで聴きたい曲”を収録。アレンジは宮野幸子氏と亀岡夏海氏，ピアノ演奏はピアニート公爵氏，新居由佳梨氏，中山博之氏，佐野隆哉氏が担当しています。また，カバーイラストは公式のアートワークを手掛ける松澤雄生氏が担当。作品のイメージを見事に描き出しています。

　「夜に満ちる律べ」というサブサイトルが示すとおり，夜の雰囲気をイメージしたサウンドが特徴的なこのアルバム。1曲めの「晦の夜の夢 -Somnus-」は，ぽつりぽつりと静かにピアノが音を鳴らしていく序盤の入りから，次第に激しさを増していく展開に思わず圧倒されます。

　3曲めの「月華の円舞曲 -Valse di Fantastica-」は3拍子のリズムに乗った，軽快ながらメランコリックなメロディが魅力的。月下でピアノが踊るように奏でられる情景が脳裏に浮かぶ，幻想的な曲です。

　8曲めの「ピアノのための幻想的夜曲 -NOCTIS-」は，ファンタジックなメロディを夜空に輝く星のように美しく奏でていきます。低音パートがメインフレーズを奏でる後半部分にも注目。ラストの「漆黒の黙示録 -APOCALYPSIS NOCTIS-」は終始激しい演奏で，クライマックスに相応しい盛り上がりで締めくくります。

　ピアノアレンジではあるものの全体的に激しめの曲が多く，ロックやフルオーケストラに負けない重厚さが特徴。寝る前に聴くというより，夜だけど熱くなりたいという人にピッタリな1枚です。

「FINAL FANTASY XV」公式サイト

「Piano Collections FINAL FANTASY XV ―夜に満ちる律べ―」特設サイト

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■■風のイオナ■■ マーベルランド産まれのフェアリーランドで育ちで現在はNEO TOKYO在住のフリーライター＆編集者。ゲーム＆ゲーム音楽に加えて邦楽インディーロック＆サブカルアイドル追跡，自転車旅行，広島東洋カープの応援などが趣味。所有CDは5000枚以上の廃人音楽オタ。2017年からは自らメンバーを集めて結成したアイドルグループ，DORCA（ドルカ）のプロデュースもしています。