ATARIブランドのホテル「ATARI HOTEL」が投資を募る。世界初のゲーマー向けホテルとして，未来的な部屋に宿泊できる

　ATARIブランドのホテル「ATARI HOTEL」が，2028年末のオープンに向けて投資を受け付けている（リンク）。2020年に発表されたこのプロジェクトは「世界初となるゲーマー向けホテルブランド」を謳い，アメリカのアリゾナ州フェニックスの一号店を旗艦店とし，さらなる展開を検討中とされている。



　ATARIは世界初のビデオゲームメーカーとして1972年に設立され，その名前は広く知られている。今回のATARI HOTELはATARI自身がホテルを手掛けるのではなく，同社からライセンスを受けたアリゾナのIntersection Developmentと，投資会社であるCentral RoRoが展開を行うものだ。


　「ホスピタリティとゲーム文化の融合」を掲げるATARI HOTELは，「ゲームとゲーマーを真に中心に据えたホテル」として，「没入型の体験やライブイベントを提供，懐かしさをイメージし，ゲームや音楽，エンターテインメントを融合する」というコンセプトのもと，SF風の部屋，スポーツベッティングアリーナ，イベントセンターなどを有する宿泊施設になるという。公式動画によると，ATARIのアップライト筐体を揃えたゲーマー向けエリアも用意されるようだ。


　投資は一口500ドル（約7万8000円）から受け付けている。1万7336〜15万口が販売され，866万8000ドル（約13億5400万円）〜7500万ドル（約117億1560万円）を調達するとしている。5年間で5.8倍のリターンと57％の内部収益率（IRR）の達成を目指すという。

　リワード（報酬）は，500ドルで「ホテルロイヤルティプログラムへの参加」「個人用デジタル所有権証明書」，2500ドル（約39万円）で「四半期ごとにホテル開発者とのバーチャルQ&Aセッション」「ホテルイベントの先行販売へアクセス」を得られる。
　さらに，1万ドル（約156万円）では「年ごとのガーラへの招待」「グランドオープン前のバーチャルツアー」，2万5000ドル（約390万円）で「限定Tシャツ」「シリアルナンバー入りコレクターズアイテム」「ホテルのロビーや共用エリアのデジタルブリック」，5万ドル（約780万円）で「ゲーミングアリーナで使われるブリック（レンガ）のコラボデザイン権」を獲得できる。


　ビデオゲームが社会的に広く認知されるとともに，関連商品も食品，アパレル，ホテルのコラボルーム（関連記事）など，幅広く，大規模になっている。今回はホテルを丸ごとATARIブランドとし，ゲームやエンターテインメントをフィーチャーした空間とするわけで，どういったホテルになるかが気になるところだ。