本日（2002年12月11日），東京は麻布「新一ノ橋BYBLOS CAFE」で，卓上ゲーム版の「Catan（カタン）」の大会「第4回中里杯Catan大会」が開催された。
　といってもこの大会，基本的にゲーム業界の関係者とマスコミ関係者が参加する，Catanを使ったちょっとした"懇親会"という感じ。それをそのまま記事にしたところで，読者にとって興味深い内容になるとは思えない。
　そこで，ひっきりなしに対戦を挑まれていたカプコンのプロデューサー，中里英一郎氏（当然，"中里杯"はこの人の名前から取られている）に少し時間を割いていただき，お話を伺ってきた。（Iwahama）

forGamer（以下，4G）：
　まずPC版のCatanについて，どういったものになるのか教えてください。
中里：
　Catanのゲームシステムはすでに卓上版で完成されているものなので，あまりシステム的に何かを付け足すということはしません。PC版と卓上版の最大の違いは，オンラインで遊べることです。卓上版は誰か仲間がいないと遊べないし，どうしても同じ人とばかり戦うことになってしまう。それはそれでいいんですが，オンラインで見知らぬ人と戦うのも楽しいですから。
4G：
　オンラインで対戦して勝つと，何かゲームシステム的に特典はあるのでしょうか？
中里：
　もちろんありますよ。プレイヤーはそれぞれオンライン上で使用するキャラクター（アバター）を持っているのですが，オンライン対戦で勝つことで稼いだポイントを使って，このアバターが身に着けられるアイテムを購入できるんです。
4G：
　なるほど。対戦相手のアバターが豪華な身なりをしていれば，そいつは強敵ってことになるわけですね。もっとも，ほとんどアイテムを持っていない相手で，なめてかかったらコテンパンにされた……なんて状況も考えられますが（笑）
中里：
　十分ありそうな話ですね。
4G：
　ところでPC版というと，まだ画面写真1点だけしか公開されていませんよね。開発状況はどうでしょうか？
中里：
　プレイステーション2版を先に発売する予定で動いているのですが，どちらもまだ「今冬発売」とさせてください。ただ，年明けには一気にたくさんの情報を発表できると思いますよ。そうそう，すでに公開されている画面写真ですが，ゲーム中ずーっとあの画面というわけではありません。あれも賑やかでいいんですが，正直ゲームのプレイには向いていないですよね。あれはあくまで演出的な一場面で，基本的にはボードを真上から見たような視点でプレイします。
4G：
　将棋ゲームや囲碁ゲームも，真上から見る視点が一般的ですもんね。
中里：
　それと実は……
4G：
　実は？
中里：
　実はもう，ほとんど体験版ができてるんですよ。
4G：
　ほとんど？　じゃあ完成次第すぐにでも紹介させてくださいよ。
中里：
　ただ私としては，Catanは対戦プレイを楽しんでほしいんです。ところがまだこの体験版にはオンライン対戦モードを組み込んでいないんですね。まぁこれも，年明け早々には発表しますので，ご期待ください。
4G：
　はい，楽しみに待っています。それでは，中里さんと対戦したい人が待っているようですので，今回はこのへんで。ありがとうございました。

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