「World of Warcraft」のリードデザインを務めたBlizzard EntertainmentのRob Pardo氏が退社

GDC 2010に登壇したRob Pardo氏

　「Warcraft」や「World of Warcraft」のデザイナーとして活躍していた，Blizzard EntertainmentのRob Pardo（ロブ・パードゥ）氏が，同社から退社することを公式フォーラムのメッセージで明らかにした。

　Pardo氏は，「StarCraft」の開発に従事してから17年間“Craft”シリーズの開発に深く関わり，これまでチーフ・クリエイティブ・オフィサー（CCO）という役職にあった人物で，World of Warcraftが大成功した後の2006年には，Times誌の恒例記事「影響力のある世界の100人」に選ばれたこともある。GDC 2010では「Making a Design Standard: Blizzard Design Philosophies」（ゲームデザインのスタンダードを決める: Blizzard風デザイン哲学）という基調講演を行うなど，開発者向けイベントにも顔を出していた。

　退社の理由については述べられていないものの，公開されているメッセージはBlizzard Entertainmentの企業文化への感謝を表わす内容で，公式フォーラムへの書き込みであることからも，円満退社に近いものだと思われる。また，今後の活動については，今夏は家族と過ごすことを優先するとしながらも，「クエストのログに何も明示されていないまま，新しいゾーンに踏み出す」と表現されている。

　Blizzard Entertainmentでは，Pardo氏の元でWorld of Warcraftのゲームデザインに従事していた，GhostcrawlerことGreg Street（グレッグ・ストリート）氏が2014年1月に退社し，「League of Legends」のRiot Gamesへ入社するなど，開発上層部でいくつかの動きがある様子だ。Pardo氏についても，近いうちにその名前を再び目にする日がきそうである。