インタビュー
「メイプルストーリー」大型アップデート「ブースト」インタビュー。イケメン超能力者の新職業「キネシス」がもたらす新たなプレイフィールとは
ネクソン ライブ開発本部 海外メイプル 日本メイプルユニット
リーダー ミン・ヨンミ氏 / 企画パート長 チェ・ミンヒ氏
「サイキックポイント」を溜めて強力なアルティメットスキルを発動
4Gamer:
本日はよろしくお願いします。さっそくですが,新職業のキネシスについて教えてください。
キネシスは,これまでの「メイプルストーリー」にはなかったタイプの職業を目指して開発したんです。もともと現代の現実世界に暮らす存在で,従来の英雄達とは異なり,メイプルワールドを救うといった大きな目的を持っていません。その代わり,超能力を使って周囲の人間に降りかかる事件やトラブルを解決しています。そういった意味では,プレイヤーが感情移入しやすいキャラクターだと思います。
4Gamer:
ゲームプレイにおいては,どういった特徴を持つ職業なのでしょう。
ミン・ヨンミ氏(以下,ミン氏):
もっとも大きな特徴は,念力を駆使して周囲の物体や敵のモンスターを自由自在にコントロールし,攻撃できる点です。たとえばあるスキルでは,目の前にいるモンスターを念力で持ち上げ,地面に叩きつけることができます。
またキネシスは,MPの代わりに「サイキックポイント」(PP)というエナジーを使います。PPはサイキックアタックの使用で蓄積され,これを消費することで強力な「アルティメットスキル」を発動できます。
チェ氏:
魔法職のようなMP管理とは異なり,PPを蓄積するスキルと消費するスキルをうまく使い分け,プレイヤー各自のプレイスタイルを構築できるようになっています。
ミン氏:
カンナの霊力やデーモンスレイヤーのフォースに近いシステムですが,キネシスは能動的に敵を攻撃してPPを溜めていくところがこれまでとは異なり,かつ使えるスキルも多彩になっています。
4Gamer:
そうなると操作の難度も気になります。
ミン氏:
スキルの数は多いですが,コマンド入力で発動するスキルがあり,操作は比較的容易ですね。
4Gamer:
職業の方向性についても教えてください。
チェ氏:
範囲攻撃スキルが多く,またダブルジャンプができるなど機動力が高いので,ソロプレイに向いています。
その一方で,4次転職以降はPPを消費して発動するアルティメットスキルが非常に強力になりますので,ボス戦などのパーティプレイでもアタッカーとして活躍できるようになるでしょう。
4Gamer:
韓国ではすでにキネシスが実装されていますが,どういった反響がありましたか?
ミン氏:
とくに男性キャラのイケメンっぽいルックスと,現代を背景とする設定が非常に好評で,動画を公開した時点で大きな反響がありました
実装後は,プレイパターンが違うだけに,ほかの職業に比べて攻略の議論が活発で,リンクスキルが魅力的だったこともあり,継続してキネシスを育成するプレイヤーが多く見受けられました。結果として,4次転職以降ではボス戦でも活躍できることが判明し,全体的に評価が高まっています。
4Gamer:
ある程度は継続してプレイし理解を深めないと,本当の面白さが分からないという感じでしょうか。
チェ氏:
そうですね。PPのシステムが,これまでにない変わった仕組みなので,最初はスキルをどう組み合わせるべきか戸惑うかもしれません。しかしスキル操作が難しくないので,そこは実際にプレイして確かめてみてください。
4Gamer:
それではキネシスの設定などについても教えてください。これまでにはない現代的なキャラクターということですが,デザイン面でのこだわりはありますか?
ミン氏:
アイドルや,いわゆる“中二”的なカッコ良さを意識しました。現実世界ではファッションセンスに優れているキネシスですが,メイプルワールドでは魔法使い装備を身に付けると,正直“ファッションテロリスト”とでも表現すべき姿になってしまうこともありますね(笑)。
4Gamer:
キネシスのストーリーについても教えてください。
チェ氏:
キネシスは,私立学校の生徒会長です。彼はある日突然,超能力を手に入れたのですが,その力を使って周囲の人々を助けてきました。その中で,とある都市にシンクホールのようなものが出現し,人々が吸い込まれるという事件が起きます。そこでキネシスは,事件を解決するべく,メイプルワールドにやって来るのです。
このようにストーリー全体では,キネシスが英雄として成長していく過程を描いていきます。その中には副生徒会長のユナや,天才ハッカーのジェイといった仲間達が登場し,学生生活を彩っているので,それもまた見どころですね。
またキネシスは,男性キャラだけでなく女性キャラも選択できます。基本的なストーリーは男女とも同じですが,女性キネシスとユナのやり取りはけっこう面白く仕上がっていますので,こちらもぜひチェックしてください。
2016年1月には個人でエントリー可能なレイドコンテンツが登場
4Gamer:
2016年以降のメイプルストーリーの展開も教えてください。
ミン氏:
まず2016年1月20日に,レイドボス「ウルス」のほか,「下町」「ゴーストパーク」という3つのコンテンツを実装する予定です。
チェ氏:
レイドコンテンツということで,最大18名のプレイヤーが参加可能です。またこのコンテンツには,パーティだけでなく,個人でもエントリーできます。
ウルスは100レベル以後のプレイヤーが楽しめるコンテンツで,100レベルから200レベルまでのすべてのプレイヤーが一緒に戦う楽しみを感じられるよう,パワー補正システムを適用しています。これにより使用する武器や,すべての装備のスターフォース強化段階で発生する格差の幅が,協力プレイを妨害しないように調整されます。
またこのコンテンツでは,各プレイヤーは参加前に選んだ8つのスキルしか使用できません。これらの試みは,メイプルストーリーでは初めてなので,新鮮に感じていただけるのではないでしょうか。
4Gamer:
そのほか,ウルスの特徴はありますか。
ミン氏:
ウルスは2Dスケルタルアニメーションを採用しており,かなりサイズが大きく,かつ動きが自然に見える仕上がりとなっています。また,2Dスケルタルアニメーションの採用に伴って,ボスの各部位ごとにダメージ判定をできるようになりました。各部位は一定以上のダメージを蓄積させると破壊できます。
チェ氏:
さらに,破壊した部位によってモンスターの行動が変化します。たとえば脚を破壊すると移動速度が遅くなり,遠距離攻撃職が有利になったり,腕を破壊すると攻撃力が落ちるので,体力の低い職業にメリットがあったりという具合です。参加者によって,どこから破壊していくのか,攻略にも幅が出せるようになっています。
また,プレイヤー間の協力を誘導するギミックも入っています。ウルス戦ではキャラクターが大きなダメージを受けた際に,すぐに死亡せず瀕死状態になります。このとき,ほかのプレイヤーが助けてあげると復活することができます。ウルスに捕らわれる攻撃を受けた場合も,ウルスの腕を攻撃することで,捕らわれたプレイヤーを助けることが可能です。
4Gamer:
下町とゴーストパークについても教えてください。
チェ氏:
下町は,改変のために一度クローズしていたものを,いよいよ再オープンします。基本的には同じ場所なのですが,まったく新しいストーリーが展開されます。
ミン氏:
また背景アートが変更されており,スケルタルアニメーションによって背景が揺れたり動いたりします。また,時間の流れもより自然な表現になっています。
チェ氏:
もう1つのゴーストパークは,実装済みのモンスターパークに似ているのですが,プレイヤーが難度を設定可能で,それに応じて報酬を得られるというダンジョンとなります。
ミン氏:
一度に3つのコンテンツを実装することになりますが,ウルスは皆で一緒にレイドを楽しむもの,下町とゴーストパークはソロで楽しめるものとして位置付けています。多くの方に,このアップデートを楽しんでいただきたいです。
それ以降の予定もお伝えしておくと,現在,日本専用コンテンツとして,キノコ神社のストーリーコンテンツを投入できるよう開発を進めています。新NPCやモンスターは可愛いデザインに仕上がっているので,期待してください。
また,12月9日に引き続き,職業改変を近いうちに実施したいと考えていますし,装備強化システムである「スターフォース」のコスト調整も検討しています。
4Gamer:
それでは最後に,日本のメイプルストーリープレイヤーに向けて,メッセージをお願いします。
ミン氏:
メイプルストーリーチームでは,プレイヤーの皆さんから寄せられた意見を検討し,ゲームに反映させようとしています。すべてを実現するのはなかなか難しいのですが,今後もプレイヤーの皆さんに満足していただけるよう努力していきます! とくに日本向けコンテンツにはかなり力を入れていますので,もうしばらくお待ちください。
4Gamer:
ありがとうございました。
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