インタビュー
Cruz del Surはまだ終らない「大航海時代 Online」。新海域が拡張されるChapter4について恒例インタビュー
増えていく(個人的に)捨てられないアイテム。それを緩和するアイテム枠の開放
続いて三つ目のテーマは,アイテム枠を今よりも自由度の高いものにすることです。まず,これまでと同様に普通に進めて勅命をクリアし,南米西側の新海域を開いたプレイヤーには,貸金庫の枠がもらえるようになります。
4Gamer:
それは,本日(編注:インタビューは5月21日)のリリースで発表されましたね。リリースではそこまでの情報がありませんでしたが,どのように貸金庫が拡張されるのでしょうか。
竹田氏:
以前,中南米東岸海域が開いたときに勅命を達成してスキルの枠がもらえましたが,それと同じ感じで,自分の国家の勅命達成度が完了した状態のときに,自分の勅命を達成するともらえる仕組みになります。さらに勅命は2回あり,その2回目にも貸金庫の枠がもらえます。
渥美氏:
アイテム関係はその都度手を打ってきましたが,まだみなさん枠は欲しいようです。
実は,今回のアップデートの最初の予定では貸金庫の拡張は入っていませんでしたが,運営サイドからプレイヤーの意見を分析した結果,枠が圧迫されているので必要じゃないかと,開発に無理をいってつけてもらうことになりました。
4Gamer:
ちなみに,枠はどれくらい増えるのでしょうか? 勅命一つにつき1枠とか……。
竹田氏:
いえいえ,そんなケチなことは言いません(笑)。カリカットに行ったときくらい(編注:5枠)は増加します。それが2回あるので,その倍になるわけです。
それは嬉しい。勅命に挑むモチベーションにもなります(笑)。私もアイテムが満杯なんですよ。アパルタメントの倉庫はもちろん,マネキンに装備させたりして,なんとか枠を空けている状態です。
竹田氏:
日本人の性格だからなのかなんなのか,捨てられないんですよね。
渥美氏:
思い出の品もありますしね。
竹田氏:
それでも長くプレイしている方は,まだ足りないのではないかと思います。そのため,有料サービスとして“共有倉庫”を追加することになりました。
4Gamer:
そちらもリリースにあったものですね。
竹田氏:
こちらは10枠程度とかではなく,どーんと増えて,50という枠を提供することになりました。当然すべてのプレイヤーにというわけにもいかないので,有料オプションという形になります。
4Gamer:
50個……!
渥美氏:
有償という形でプレイヤーに提供するのですから,それくらいは必要という判断です。これは@モバイルなどと同様に,プレイチケットに加わるオプションサービスとなります。
プレイヤーにさまざまな選択肢を提示する,オプションサービスの充実
確かに,それだけの数があれば,追加サービス料金を払うということでも納得いきそうです。
……ところで,一度もちゃんと聞いたことがない気がするのでこの機会にお聞きしたいんですが,そもそもオプションサービスとはどういう位置づけなんですか。
渥美氏:
まず大原則は,「オプションサービスがなくても,通常の範囲では一つのアカウントで,普通に遊べるようにする」ということです。
例えば金庫枠の話からしましょうか。今回,勅命を開いたときに無償で金庫の枠をもらえるようにしようというのは,チームとしてこだわったところです。オプションサービスというのは,そこからさらに高度な遊び方をしたいとか,より便利に遊びたいプレイヤーに使っていただくという位置づけにしたいと考えています。
4Gamer:
あくまでもプラスα的なサービスであり,普通に遊ぶ分にはこれまでと変わらないということですね。金庫枠が10個増えるのは,基本部分のゲームシステムとしては十分だと思います。キャラクタースロットにしても,すでに使っている2キャラクターのほかに,例えばバトルキャンペーン用に特化した新キャラクターを作りたい人もいるかもしれないですし。
竹田氏:
考え方によっては,共有倉庫枠50追加があって,さらに2キャラクター目やキャラクタースロットの追加を利用すれば,さらに倉庫枠が……という使い方もできます。もちろん,登録した街の銀行からのみ出し入れできるという制限はありますが。
4Gamer:
……あ,そうか。アイテムが共有できるということは,当然別のキャラクターのアイテム枠や倉庫も利用できるということですよね。1キャラクターしか使っていないというプレイヤーもいるでしょうから,アイテムの保管キャラクターとしての2スロット,こちらも有料だけど3スロット目が利用できるということになる。
竹田氏:
ええ,自分の別のキャラクターとアイテム交換ができるのは大きいと思います。これまでは,友達やもう一つアカウントを取らなければできなかったことが,1アカウントで出来るということが重要です。もちろん月額なので,思い出の品を置いておくだけであれば,毎月オプションを購入する必要はなく,アイテムはそのまま保存されていますので,必要に応じて使っていただければいいかと思います。
4Gamer:
なるほど,毎月オプションサービスのチケットを購入するのではなく,その中のアイテムが必要なときにチケットを購入すれば良いということですね。そういえば,キャラクタースロットも30日のオプションサービスでしたよね。期限が切れた場合はどちらも使えなくなるだけですか?
渥美氏:
そうです。キャラクターについては開発と協議したのですが,突然キャラクターが使えなくなるとプレイヤーのみなさんが混乱する可能性があるので,どのスロットが,3スロット目のキャラクターに該当するのかを分かりやすく提示するようにしています。
リリースにあったスクリーンショットには,3スロット目に何かマークがありましたが。
渥美氏:
はい。それです。
4Gamer:
分かりました。それにしても,勅命での貸金庫10個枠,オプションサービスでの共有倉庫50個枠,そして共有倉庫を介して別キャラクターでの保管も可能と,一気にアイテム枠の余裕ができそうです。
渥美氏:
これで上級者の方も,相当便利になるのではないでしょうか。これまでご不便をかけた点は申し訳ないと思います。
4Gamer:
まさに,アイテム枠の開放といった感じです。続いては,書籍の連続閲覧機能です。
渥美氏:
前回は自動生産を入れましたが,プレイヤーさんからとても便利だという反応があったんですよ。
竹田氏:
やはり同じ作業をずっと繰り返す部分は,なるべく便利にしていきたいなと考えていまして。思いつくところから順番に対応しているところです。
渥美氏:
本当はなるべく早く入れたかったんですけど,どうしても新しい海域や新しい船などのニーズが多かったので,それらで手一杯というところがありました。
4Gamer:
当たり前ですが,アップデートには優先順位があるでしょうしね。
竹田氏:
それに,こういう機能はやっぱり,なんていうかマクロツールっぽいじゃないですか。ですから,いろいろ穴がないかを検証して1個1個入れていこうとしているところです。
4Gamer:
たしかに,便利だからこそちゃんとした検証が必要でしょうし。便利機能といえば,@Webの商会ショップ出展アイテム閲覧機能が登場しますね。
渥美氏:
これはさじ加減的に悩んだ部分もあります。商会関係は,商会のランクに応じて順番に並ぶので,上のほうに来ることが一つのステータスになっています。
4Gamer:
そうですね。商会ショップでの買い物は上から順番に確認することが多いです。
渥美氏:
ですので,便利にしすぎることによって,そういったステータス感を潰してしまっては意味がありません。そういうところは残しつつ,プレイヤーの不便を減らそうと考えました。
各町を巡りながら,いちいち商会ショップを開いていくというのはどうなんだろうかと。もちろん,あまりにもゲーム内でリアルタイムですべての街の情報が完全に分かってしまうと,値付けの意味やこの街の商館を取りたいということがなくなります。初めての街に行ってここはどんな交易品が売ってるだろう,どんな商会があるのだろうと街の特色を楽しむ機会も失われかねません。なので,ゲームから1歩離れて,あまり行き過ぎない範囲で,あたりをつけられるくらいなら良いかなと思いました。
4Gamer:
欲しいアイテムを見つけて,そこに向かうという感じですね。なんだか人気がある商品が出展された途端に競争になりそうですが。
竹田氏:
そういうこともあるかもしれませんね。プレイヤーの多くが使うようになると,またそういう市場になっていくでしょう。
渥美氏:
この手の情報は,見えすぎると作業になりますし,適当すぎると今度はストレスになるので,適度に情報を開示して,プレイヤーのみなさんがその情報を咀嚼して,次にどのような遊び方を仕様かを決められることが理想だと思ってます。
竹田氏:
実際にやってみた,プレイヤーのみなさんの反応を見てみたいですね。
4Gamer:
これは@モバイルにはなく,@Web専用の機能だということですが。
竹田氏:
やはりWebは情報の参照性が大きいですし,モバイルに比べて軽いという面があります。そういった面が最大限に活かせられる端末としてWebを選びました。あと,通信コストの問題で携帯電話では出せない絵を使えるというメリットがありますから,そういう機能はWebのほうで実現していきたいです。
渥美氏:
モバイルはやはり携帯性がポイントなので,そっちのほうに特化した機能を入れていく感じです。
4Gamer:
なるほど。これらが以前のインタビューでも聞きました“隠し玉”ということなのでしょうか。
渥美氏:
ええ,そうなります。“プレイの幅が広がる隠し玉”ですね。サービス面でプレイの幅が広がる,ということが隠し玉の答えといった感じです。
4Gamer:
なるほど,これまで隠されて漠然としていた“隠し玉”の方向性が見えてきました。
渥美氏:
もちろん,それだけではありません。サービス面でプレイの幅が広がるものは,これまでも順次入れています。例えば先日,1575円(税込)で大航海時代 Onlineを始められる,スターターチケットLiteを導入しましたが,それ以降新規プレイヤーが増えました。それに併せる形で,体験版の期間を無期限化しました。新規の方が最初に体験版アカウントをとってからの14日間では,場合によっては忙しくて,期間がすぐに過ぎてしまいます。そこで,期間を無期限にすることによってじっくり体験できるようになり,その後,スターターチケットLiteでいくか,スターターチケットでいくのかという選択肢が二つあるわけです。導入部分がすでに,プレイヤーのニーズにあったサービスになってきていると思います。
4Gamer:
そこで,既存プレイヤーにも選択肢を与える形で,オプションサービスなどがあるわけですね。
渥美氏:
そうです。また,ソースネクストさんから6月5日に,「大航海時代 Online はじめての大航海時代オンライン」というパッケージを発売します。これはスターターチケットLiteに相当するもので,それまで本作を目にしていなかった人にも存在を知ってもらい,また新規のプレイヤーとして来ていただければと思っています。
4Gamer:
そういえばパッケージは,“La Frontera”で出て以来ですね。
渥美氏:
ええ。実はそれだけではないんですよ。“はじめて”だけではなく,Chapter4のインカ導入に併せて,限定プレミアムパッケージを発売します。名称は「大航海時代 Online 〜Cruz del Sur〜 トレジャーパック インカの秘宝」です。
4Gamer:
インカの秘宝ときましたか!
渥美氏:
いやあ,ベタな名前ですいません(笑)。
4Gamer:
限定プレミアムとのことですが,内容はどんな感じなんでしょうか。
渥美氏:
価格は4179円(税込)で,当然新規プレイヤーの方向けでもありますし,既存プレイヤーの方にご購入いただいても喜んでいただける特典を用意しています。
4Gamer:
それはゲーム内アイテムということでしょうか。
渥美氏:
はい,もちろんゲーム内アイテムも入っています。このパッケージの発売によって,新規プレイヤーのみなさんには大きく分けて四つの選択肢が用意されます。
オンラインでは無料体験版が無期限化され,製品版にするときにはスターターチケット/Liteの二つの選択肢があり,加えて店頭パッケージもソースネクスト版と,豪華なパッケージが欲しいというプレイヤー向けのトレジャーパックという4種です。7月のインカのアップデートに合わせる形で,いろいろと花火を上げていきたいですね。
サルベージをもっと楽しみたい。そんな要望に応える一工夫
渥美氏:
以上のように,アップデートのテーマとしては,まずインカで海域が広がる,洋上移動の改革,アイテム枠の緩和といったところですが,さらにこれら以外にもまだ機能が入ってきます。洋上でスキルを使うときに,例えば“釣り”や“警戒”などの継続系のスキルが自動化されます。
4Gamer:
それは便利になりますね。スキルが切れたことに気が付かないことがありますし。
竹田氏:
警戒などは,切れた瞬間に襲われることもありますから,便利になるのではと思います。ただし,戦闘系はバランスに影響するので自動化はされません。
4Gamer:
なるほど,前回に自動化のさらに拡張という感じですね。なぜ釣りが自動化されないんだろうと,ちょっと思ってました。
渥美氏:
ほかには,バザールの価格上限が改定されます。
4Gamer:
現在は,価格の上限はアイテムの種類で決まってますよね?
竹田氏:
はい。アップデート後もアイテムの種類によって価格上限が決まっているのは変わりませんが,その上限が引き上げられます。あまり価格を上まで設定できるとインフレが懸念されるので,据え置いてきましたが,経済が発展してきたので,もう上げてもいいのではないかと,全体的に倍くらいに,要望の多かった消耗品はそれ以上の設定が可能になります。
4Gamer:
消耗品はたしかに上限が低かったですね。
竹田氏:
はい。消耗品は5万が上限だったのですが,10倍となる50万まで上限が引き上げられます。
4Gamer:
それはかなり上限に余裕ができますね。これは,商会ショップの値段上限とは別ですか。
竹田氏:
もちろん,商会ショップの上限も引き上げられますよ。
あとは,ゲームのバランスにも関係してきますが,沈没船の断片地図をもうちょっともらいやすくします。
4Gamer:
それは,単純に獲得率が上昇するということですか。それとも,今までの入手方法ではなく,新しい入手方法が登場するということですか。
竹田氏:
いまの入手方法でも取りやすくなるものもありますし,ほかにも「こんなところでもらえるのか」というのを一つずつ入れていこうかなと思っています。ゲームの中の世界でも,沈没船の存在がサルベージャーの先駆者達によって明らかになってきているので,もう少し地図が出回ってもいいんじゃないかなと。そういった世界観に即した変更といったところです。もっと,普通のプレイヤーさんでも沈没船に関わるプレイができてもいいのではと思ってますし。
4Gamer:
たしかに地図が集まらないから,断片地図を欲しがっている人に売ってしまうプレイヤーのほうが多いかもしれません。
渥美氏:
普通にログインしてプレイしていたら,ポンともらえるような仕組みになります。
竹田氏:
絶対もらえるというわけはないですが,こんなとこでも? という感じです。
4Gamer:
むむ。それは街中で入手できるということでしょうか。
竹田氏:
そうですね,1日1回は街中でやっておかないと……というような感じにはなるかもしれません。
4Gamer:
ということは,プレイヤーが毎日アクセスする可能性がある場所でもらえるということですね。
毎日航海記録をつけているような人から,こんな船が出て行ったけど戻ってこないのだが,その船の航海記録はいるかい? という雰囲気で地図をもらえます。あぁ,言い過ぎかな(笑)。
渥美氏:
そこらへんの情報を一番知っていそうな人ですね。
4Gamer:
ほほう,なるほど。行動の起点ともなる人ですね。
渥美氏:
そういったわけで,断片地図をもらうためにログインするという楽しさもできるかもしれません。
竹田氏:
そこまで確実に,たくさん航海記録が残っているかどうかは分かりませんが(笑)。そんな感じで沈没船に関してちょっとずつ増やしていけたらと思っています。
渥美氏:
現在お話できるアップデートの内容は,以上となります。
三つのタイトルの相乗効果でより良いシステムに。コーエー自社タイトルであることの強み
4Gamer:
以上……とはいえ,相当ありましたよ。記事にしたらすごく長そうです。今回のお話やWelcome Seasonなど,ここ最近のアップデートで思っていたのですが,コーエーのMMORPG各タイトルのアップデートは,システム部分でなんとなく似たものが登場する傾向がありますよね。
おっしゃるとおりです。2006年の10月に開発と運営が分かれてから,いままで各プロジェクトが独自でやってきた部分があったのですが,最近ではノウハウの共有化が進んだり,統一できる部分はしていこうという動きがあります。
竹田氏:
やはり,同じ会社のタイトルなのだから,良いところは取り入れていきましょうという考えです。こっちのタイトルのプレイヤーは,こういったところで喜んでいるよというシステムをお互い取り入れていきたいなと思います。
4Gamer:
なるほど,自社開発/運営ならではの強みですねえ。
コーエーといえば,自社開発のMMORPGタイトルを三つ持っています。それぞれ“大航海時代の冒険”“三国志らしさ”“戦国時代/神話性”といったテーマをメインに据えつつ,土台でありプレイヤーの操作感に関わるユーザーインタフェースを共有化することで,利便性を向上していく。そんな方向性を感じます。
渥美氏:
ユーザーインタフェースもそうですし,広い意味ではサービスも共有化させていきます。
4Gamer:
そういったことは,各タイトルのチーム同士で,情報共有がなされているわけですか?
竹田氏:
もちろん情報共有はしています。世の中の潮流などもありますし,当然そういった情報の交換などもしています。
渥美氏:
開発の部署もそうですけど,特に運営は三國志 Onlineのチームの目の前に,大航海時代 Onlineのチームがいて,そのすぐそばに信長の野望 Onlineのチームいる,というようにみんな近い場所で仕事をしているので,自然とお互いの良いところを感じられる状況になっています。
4Gamer:
国産メーカーならではの構図ですねえ。ちなみに,Chapter4以降についてはどうでしょうか。そろそろ新しい拡張が……とか。
渥美氏:
結論からいうと,Cruz del SurはChapter4ではまだ終りません。
4Gamer:
Chapter4が最後ではなく,まだ先があるんですね。
渥美氏:
実は,Cruz del Surは前回のLa Fronteraよりも長いスパンになるだろうと,当初の設計段階から考えていました。当然ですが拡張パックはプレイヤーのみなさんからアップデート代をいただいているので,それに値するボリュームが必要です。ですので,Chapter4で終わらず次はChapter5に続いていきます。
4Gamer:
最終的にどれほどのボリュームになるのか,今後が楽しみです。では最後に,4Gamer読者のみなさんにメッセージをお願いします。
新しいプレイヤーの方が増え,サービスのメニューもいろいろ揃っているので,新たに始めるには良い時期だと思います。ですので,今回の大規模アップデート“Inca”に合わせて,ぜひ大航海時代 Onlineを始めていただけたらと思います。Chapter4以降も,いろいろと面白い仕掛けが出てくるのでそちらにもご期待ください。
竹田氏:
大航海時代 Onlineは,遠くの海域がどんどん追加されていくゲームなので,上級者だけが楽しめるというイメージがありますが,これまでのアップデートによって新しい人が入ってくる土壌ができています。ゲームシステムも新しい人が来ても遊びやすいようにという工夫を入れているので,新規のプレイヤーも既存のプレイヤーも一緒に楽しめるものにしていきたいと思っています。
4Gamer:
本日はありがとうございました。
コーエーは本年7月25日で30周年を迎える。Chapter4“Inca”は,その2日前にあたる7月23日に実装される大規模アップデートだ。インカ帝国をテーマにした新海域の追加,有料サービスと合わせて最大60枠獲得できるアイテム枠の拡張,航路の設定に一工夫が必要になりそうな遠洋航海の改革などなど,今回も多くの内容が発表された。
その中でも注目されるのが,やはり有料オプションの登場だろう。これまでも@モバイルなど有料のオプションは存在したが,よりゲーム内容に近い部分での有料サービスだけに,プレイヤーからすれば,不安を覚えるものであることは否めないだろう。だが,話を聞いているかぎり,オプションサービスとはあくまでオプションなのであり,コーエーの通常の月額料金分でこれまでどおり遊べるという姿勢にブレはない。本当に必要に感じたプレイヤーであれば,使ってみようと“選択すればいい”のだ。
また,記事中最後のほうでは,コーエーのMMORPG各タイトルのアップデートで感じられた,気になる類似点について聞いてみたのだが,どうやら筆者が感じたことは概ね間違ってはいなかったようだ。
MMORPGに限らずゲームは,システムという土台の上にさまざまな肉付けが行われてできあがっていくものだが,自社開発という強みを活かし,互いの良いポイントを吸収したり情報共有することで土台となる部分を強固にし,各タイトル特有の肉付けを行っていくのだろう。大航海時代 Online,という枠組みを遥かに超えて,より良い“コーエーのMMORPGシステム”ができあがっていくことにも期待したい。
Cruz del Surはまだ終らないというお二人。世界を広げる材料は,まだまだたくさんあるのだ。
――2008年5月21日 収録
- 関連タイトル:
大航海時代 Online
- 関連タイトル:
大航海時代 Online 〜Cruz del Sur〜
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