インタビュー
[G★2007#26]赤毛のアドルの消息やいかに? 「イースオンライン」開発者ミニインタビュー
今回,G★2007の会場で,本作の開発者であるCJ InternetのKein Lee氏とHyungjun Im氏に,わずかな時間ではあるが話を聞かせてもらえた。イースファンはさっそくチェックしてほしい。
赤毛のアドル,ついに死す!?
4Gamer:
お忙しいところ,ありがとうございます。さっそくですが,質問させてもらいます。
イースオンラインは,韓国では11月5日に正式サービスが開始されましたが,プレイヤーの評判はいかがですか?
好評ですよ。正式サービスが開始され,またゲームプレイを快適にする25種類の課金アイテムも発売されました。これらのアイテムについての評判もいいです。
4Gamer:
課金アイテムにはどのようなものがあるのですか?
Hyungjun Im氏:
例えば,早くスキルアップしてプレイ時間を節約できるものや,ゲートを使って瞬間的にほかの場所に移動できるものがあります。そのほか,アイテムの強化を手助けしてくれたり,デスペナルティを軽減したりするものなどです。
4Gamer:
なるほど。いわゆる“便利系”のアイテムが中心になっているわけですね。
ところでイースといえば,主人公であるアドル=クリスティンや,作品中で大きな役割を果たしたダームの塔など,その設定やストーリーが日本のPCゲーマーに広く知られている作品なんですが,このイースオンラインの世界観を教えてもらえますか?
Kein Lee氏:
本作は,アドルの死後100年が経過した世界を舞台としています。
4Gamer:
ええ! アドルは死んでしまったんですか。それはかなりショッキングですね……。
Kein Lee氏:
本作の舞台は,「ロムン」と呼ばれる世界です。
4Gamer:
ロムンといえば,イースシリーズにたびたび登場する国ですね。
Kein Lee氏:
ローマ帝国をモチーフにした国で,シリーズのファンの方ならよくご存じだと思います。
4Gamer:
おなじみのロムン帝国に加えて,本作の“イース”らしさはどのあたりになるのでしょうか。ダームの塔や,フィーナとレアの二人の女神といった,シリーズに欠かせないモチーフなどは登場するのですか?
Kein Lee氏:
残念ながら現時点では登場しません。とはいえ,過去のイースシリーズに登場した世界や,女神に関連するクエストなどは,今後のアップデートで実装していく予定です。
4Gamer:
それはシリーズのプレイヤーにとっては嬉しい話ですね。
Kein Lee氏:
ダームの塔や,天空の古代王国イースなども実装予定ですので,原作ファンは楽しみにしていてください。
三つの種族と20種類以上のクラス
ところで,本作に登場する種族とクラスについて教えてください。
Hyungjun Im氏:
イースオンラインでは,「キモ」「アフロカ」「エレシア」の3種族が選択可能で,クラスは全部で25種類ほどに分岐します。
4Gamer:
それぞれの種族について,もう少し詳しく紹介してもらえますか?
Hyungjun Im氏:
キモは,小さくて可愛らしい種族で,褐色の肌を持つアプロカは体格が大きく,男性キャラはたくましく,女性キャラはセクシーな雰囲気を漂わせています。エレーシアというのは,我々人間に一番近い種族です。
4Gamer:
25種類ほどあるというクラスには,種族にかかわらず就けるのですか?
Hyungjun Im氏:
いいえ,そうではありません。クラスはそれぞれの種族ごとに戦士系と魔法使い系に分かれていて,1次転職や2次転職によって分岐していく形になっています。
4Gamer:
それぞれ,どのレベルで転職可能になるのですか?
Hyungjun Im氏:
1次転職はレベル20,2次転職はレベル40で可能になります。
4Gamer:
パーティについてはいかがでしょう。最大何人のパーティが組めるのですか?
Hyungjun Im氏:
10人までのパーティを組むことが可能です。
4Gamer:
10人というのは,一般的なMMORPGと比べると多いほうですね。パーティプレイはかなり賑やかなものになりそうですね。
「カードシステム」と「守護バトル」
4Gamer:
ところでイースオンラインには,さまざまなことをカードを使って行う「カードシステム」と呼ばれるものがあるとのことですが,具体的にはどういったカードが用意されているのですか?
カードには,ペットカード,スキルカード,マジックカード,エンチャントカード,クエストカードなど,非常に多くの種類があります。
4Gamer:
ということは,もしかしてイースオンラインでは,すべてのアイテムがカードの形で存在しているということですか?
Kein Lee氏:
武器や防具,生産素材などはカードではありませんが,そのほかのアイテムはすべてカードになっており,モンスターからのドロップなどで入手できます。
4Gamer:
それだけ種類が多いと,カードをコレクションするという楽しみもありそうですね。
イースオンラインのもう一つの特徴的なシステムとして,「守護バトル」というものがありますが,これについて教えてください。
Hyungjun Im氏:
守護バトルというのは,各エリアのボスを倒すことで守護神とし,それを召喚してほかのプレイヤーと戦うというものです。守護神と共に戦い,次々とエリアを支配していくことで,ギルドの支配力を強化していけます。
4Gamer:
この守護バトルは,フィールド上のどのエリアでも自由に行えるのですか?
Hyungjun Im氏:
いいえ,守護バトルは専用のバトルゾーンでしか行えません。
Kein Lee氏:
イースオンラインでは,こうしたバトルゾーンのほかにインスタンスゾーンも用意されていますよ。
4Gamer:
インスタンスゾーンではどのようなことができるのですか?
Kein Lee氏:
インスタンスゾーンは,通常のフィールドよりも獲得経験値が高く設定されており,ボスモンスターとの戦闘などが楽しめます。
なるほど,イースオンラインにはさまざまな遊び方が用意されているようですね。
それでは最後に,非常に気になる日本でのサービス予定について教えてください。
Kein Lee氏:
日本での展開は,現在非常に前向きに検討中です。時期についても現在調整中なので,いましばらくお待ちください。
4Gamer:
できるだけ早くプレイできるようになることを期待しています。
Kein Lee氏:
日本のゲームファンにも楽しんでもらえるよう,しっかりと準備し,単なるローカライズにとどまらない作品に仕上げたいと思っています。日本でプレイできる日を楽しみにしていてください。
4Gamer:
本日はありがとうございました。
ということで,本作の舞台はアドル・クリスティンの死後という,原作ファンにとっては非常に衝撃的な世界観が明かされたインタビューとなった。それどころか,現時点ではダームの塔や天空のイース,過去の冒険の舞台となった国々なども登場しないという。
「あまりイースらしくないなあ」と思える部分もあるが,これらは今後のアップデートで徐々に実装される予定となっている。イースシリーズのファンとしては,一日も早くさまざまな要素が実装されることに期待したい。
本作の日本でのサービスも非常に期待できそうなので,かつてリリアに片思いしていたという人は,ぜひ続報をお楽しみに。
- 関連タイトル:
YS Online 〜古代シーマの鼓動〜 (イースオンライン)
- この記事のURL:
キーワード
Copyright(C)2006 by CJinternet Corporation. (C) Nihon Falcom Corporation.