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[E3 2004#060]Pyroの新作は,ナポレオン戦争をテーマにした「Imperial Glory」 | - 2004/05/15 12:06 |
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Imperial Gloryは,19世紀初頭のヨーロッパ,つまりナポレオンが活躍した時代を題材にしたストラテジーゲーム。史実を重視したゲームデザインが特徴的な作品で,プレイヤーは,イギリス,フランス,ロシア,プロシア,オーストリア=ハンガリーといった列強5か国のうちのいずれかを選び,敵対する勢力の打倒を目指していくことになる。 本作の特徴としては,ボードゲームのようなスタイルで進められる戦略モードと,リアルタイムで進行していく戦術モード,この二つのモードを相互に繰り返してゲームを進めていく点が挙げられる。 戦略モードとは,ヨーロッパ大陸および地中海周辺を一望できる戦略マップ上で進行していく,文字通りの"戦略"を司るゲームモード。俯瞰視点で各地に兵力を展開させ,防衛や侵略の采配を揮っていくほか,外交や内政といった細かいアクションも実行可能。戦略マップ上には軍隊が駒で表現されており,その駒が同じ地域で敵軍と鉢合わになると,そこから戦術マップが展開されて,そのシチュエーションでの戦闘が開始されるというスタイルだ。 また戦略モードでは,史実に沿ったイベントなどが発生していくほか,提示された目標を達成すると報酬が支払われる"クエスト"システムも存在。クエストは戦略マップ上の地域ごとに用意されているらしく,征服して領地を広げていくほど,いろいろなクエストを選べるようになるのだという。戦略級のゲームで"クエスト"という概念は正直なかなかお目にかかれないので,かなりユニークな要素だといえるかもしれない。 戦術モードの説明をPryo Studiosのスタッフから聞いていて興味深いと思ったのは,プロデューサーのMax De Vries氏自らが「ユニットのフォーメーションの組み合わせなどといった"戦術的な工夫"が非常に重要になる」と解説していたところだろう。選択できるフォーメーションには,横隊,縦隊,方陣の三種類が用意されているらしく,ユニットの配置を見極めながら,即座に陣形を変更し,敵の攻撃に対処していく必要があるのだという。 例えば,ユニットは前面からよりも側面や背面から攻撃されるほうがダメージを受けやすいので,縦隊で素早く移動して敵の側背に回り込み,横隊で敵の側面を掃射する……などといった具合に,陣形をいかに上手に変えながら戦っていくかが,勝敗を分かつ要となるようだった。 またほかの部分で目を惹いたのが,マップ上に身を隠す遮蔽物となる建物やオブジェクトが多数配置されており,これらを防御陣地として活用できるというシステムだ。オブジェクトの近くにユニットを近づけると,オートで近くの建物に立て籠もったり,障害物に身を隠したりしながら応戦してくれるなど,Pryoらしいかなり芸の細かい挙動を見せてくれた。相変わらず細かい動きを作るのが大好きらしいので一安心(?)だ。 ただ戦闘の雰囲気に関しては,まだまだ制作途中ということもあって,微妙にぎこちない様子。ここに関しては,今後の作り込みに期待だ。ただ背景などグラフィック自体はかなり綺麗に描き込まれていたし,いつものPryoの作品から推測すると,製品版の頃にはかなり細かい動きまで作り込まれてくるのではないだろうか。 ちなみにVries氏に聞いた話では,現段階では,一マップにおけるユニットの最大展開数は約1000〜2000前後という話だった。これ自体は決して少ない数値ではないが,戦闘の迫力,という面では,万単位の戦いを表現している「Cossacks II」や「Rome:Total War」といったライバル達にちょっと及ばない雰囲気である。 ただ代わりにといってはなんだが,Imperial Gloryには,陸軍のみならず海戦もまた重要となっているなど,戦略性の高いゲームシステムを含め,独特の要素はしっかりと持っている雰囲気だ。個人的には,戦略部分の作り込みに期待大。また続報があり次第お届けしたいと思う。 最後となるが,全部で約50〜60のマップ/シナリオが用意されるほか,最大4人までのマルチプレイを楽しめるようになる予定。気になる日本での展開だが,日本のアイドス曰く「日本での展開はまだ未定」とのことだ。(TAITAI) Imperial Glory (c) Pyro Studios SL, 2004. Published by Eidos 2004. Imperial Glory is a trademark of Pyro Studios SL. Eidos and the Eidos logo are trademarks of the Eidos Group of companies. All Rights Reserved. |
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