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[E3 2006#032]SOE,神話的な世界を舞台とするMMORPG「Gods&Heroes:Rome Rising」をオープン展示
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印刷2006/05/11 23:57

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[E3 2006#032]SOE,神話的な世界を舞台とするMMORPG「Gods&Heroes:Rome Rising」をオープン展示

 この数年,クローズドブースでのみ最新作の展示を行ってきたSony Online Entertainmentだが,今年はいくつかの有力なタイトルをオープン展示していた。その中の一つが,「Gods & Heroes: Rome Rising」だ。
 本作は,現在「Star Trek Online」の開発も進めているデベロッパ Perpetual Entertainmentの作品で,メデューサやケンタウロス,ミノタウロスなどが登場する,神話的な世界を舞台とするMMORPGだ。

 本作の特徴は,スクワッドベースの戦闘システムが採用されている点で,プレイヤーは,自分のキャラクターを含む最大8体のグループを指揮して戦いに臨むことになる。さらに本作では,5人までのプレイヤーが一つのグループを形成できるので,なんと最大40体のキャラクターで構成された,いわば“戦闘中隊”を組織できるわけだ。

 プレイヤーキャラクターとして選択できる種族は「Roman」(ローマ人)だけだが,これは製品発売時の話で,その後のアップデートにより「Greek」(ギリシャ人)などが追加されることが,すでに決定しているとのことだ。
 「Gladiator」「Soldier」「Scout」「Rogue」「Priest」「Mystic」の6種類のクラスがあるとのことだが,GladiatorとSoldierの差がいま一つ分からなかったため詳細な説明を求めたところ,本作での“アーキタイプ”について教えてくれた。
 GladiatorとSoldierは「タンク型」,ScoutとRogueは「ステルス型」,PriestとMysticは「ヒーリング型」のアーキタイプにそれぞれ分類され,アーキタイプが同じクラスのキャラクターは,グループ内での役割もだいたい同じになるそうだ。

 では,キャラクターの個性の違いは,どのように生じるのだろう。それは,クラスごとに用意されているスキルの内容や,どのスキルを取得するかによるとのことだ。
 キャラクターのレベルが上がるにつれて,「Feat Point」が加算される。このポイントを好みのスキルに割り振ることにより,個性的なキャラクターへと成長させられる仕組みだ。たとえ最高レベルまで成長させても,すべてのスキルを取得できるほどのポイントは得られないようになっているので,慎重に割り振る必要があるだろう。



 本作では,プレイヤーが指揮する味方のキャラクターを,「ミニオン」と呼んでいる。前述したとおり,同時に指揮できるミニオンの数は最大7体だが,最初から多数のミニオンと共に戦えるわけではなく,その上限値は,プレイヤーキャラクターのレベルに応じて少しずつ増えていく。ミニオンは18体までストックできるようになっているが,ミニオンの入れ替えが行えるのは,自分のグループのキャンプに限定されている。ダンジョンの奥地で,傷ついたミニオンを別のミニオンと入れ替えるような不自然なことはできないわけだ。
 ミニオンにはクラスの概念はないが,「メレー」「レンジド」「キャスター」などのタイプに分類される。つまり,例えば自分のキャラクターのクラスがPriestまたはMysticの場合,前衛に適したミニオンをグループに入れておくことにより,一人でのプレイをスムースに進められるとのことだ。
 ミニオンの操作は,画面上の小さなインタフェースを使って行う。攻撃や行動の停止を指示したり,アグレッシブ/ディフェンシブなどのモード切り換えも可能だ。MMORPGでいうところの「ペット」をたくさん連れて歩いているのに近い感覚といえるだろう。
 とはいえ本作では,ミニオンにアイテムを装備させたり,育成したりできるので,単なるペット以上の愛着を持てるのではないだろうか。ゲームが進行するにつれ,ミノタウロスなども味方にできるそうだが,このあたりの機能については,まだ調整中とのことだった。

 キャラクターの個性を決定するそのほかの要素として見逃せないのは,プレイヤーが信仰することになる「God」の存在だ。キャラクターの作成時に,「Apollo」「Minerva」「Fortuna」といった,ギリシャ・ローマ神話の神々の中から,信仰する二つの神を選択する。同神話の中で,これらの神々はさまざまな個性を備えた存在として描かれており,プレイヤーキャラクターは,選択した神に応じた「ゴッドパワー」を得られるという。
 デモプレイでは,多数の竜巻を呼び出して敵を攻撃するパワーを確認できた。攻撃以外のパワーも多数用意されているそうだ。
 ゴッドパワーを発動すると,「Faver」というポイントが消費される仕組みで,Faverは,選択した神々に関連するクエストをクリアすることのほか,お金や穀物,酒などを神に献上することなどによって上昇するという。待っていれば自然に回復するものではないようなので,ゴッドパワーは慎重に利用する必要がありそうだ。



リードデザイナー,Stieg Hedlund氏
 与えられたクエストをこなしていくというのが,本作の一般的なプレイスタイルとのことだが,当然インスタンスも実装されている。
 パブリックなエリアも用意されているとのことなので,具体的にどの程度の広さなのかをしつこく尋ねてみたところ,本作のリードデザイナーStieg Hedlund氏は,「EQ2やWoWと同じ程度の広さ」であることを明かしてくれた。同氏としては,プレイヤーは,プレイ時間の4分の1程度をインスタンスで,4分の3程度をパブリックエリアで過ごすことになると見込んでいるそうだ。

 「プレイヤーが複数のキャラクターを操作するMMORPG」と聞くと,「グラナド・エスパダ」などが思い浮かぶという人は多いだろう。筆者は個人的に,グラナド・エスパダのプレイ感覚は,ダンジョン・シージシリーズやバルダーズゲートシリーズに似ていると思う。
 一方のGods & Heroesは前述したように,「ペットをたくさん引き連れてプレイするMMORPG」といった印象を持っており,これまでのゲームとは趣(おもむき)の異なるMMORPGに仕上がるのではないかと感じた。
 現在のところ,本作は2006年秋に発売される予定で,今年後半にプレイするMMORPGを選ぶ際の,有力な選択肢の一つとなりそうだ。(ライター:星原昭典)

  • 関連タイトル:

    Gods & Heroes: Rome Rising

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