プレイレポート
ついに開かれる天界への扉。そこは海!?
エミル・クロニクル・オンライン
12月7日のアップデート初日には,地上の世界(エミルの世界)に「天まで続く塔の島」,インスタンスダンジョン扱いの塔内部マップ,天界に同じく「天まで続く塔の島」と「ウォーターレイアー」が加わり,さらに新ダンジョンの「海底洞窟」が実装される。またレベルキャップの引き上げも行われ,キャラクターの基本となるベースレベルが99まで開放される。
サービス開始当初からほのめかされていた「天まで続く塔」と「エミルの世界とは異なる世界」の存在。その第一歩となる天界の「ウォーターレイアー」への旅を,ガンホー本社でのテストプレイに基づいて,一足早くお届けしよう。
新たな世界への入口「天まで続く塔」
「天まで続く塔」に行くためには,まず,モーグに行く必要がある。モーグの北西端に密航を仲介するキャラクターがおり,密航用の「天の塔通行許可証」を所持しているか,所持者に憑依していることで島に向かえる。
実のところ塔に入るためには,特定のアイテムが必要で,それをある場所で使用せねばならない。アイテム入手方法の詳細は発表されていないが,今回のストーリーの発端となるマイマイ遺跡に,何かヒントがあるようだ。
なお,そのアイテムを使用すると同時に,使用者は「天まで続く塔を登れ」というクエストを自動的に受けることとなる。天まで続く塔の内部には,非常に高度なセキュリティシステムが仕込まれており,それを突破しない限り,天界には向かえない。
塔の内部は“インスタンスダンジョン”扱いのため,パーティを組んでからアイテムを使わないと,仲間と同じマップには入れない。なおかつ「クエスト」は高レベル向けで,基本は85〜90レベル4人以上,可能なかぎり多人数のパーティでの戦闘を推奨するという。
このように,クエストへの挑戦はたいへん険しい道ではあるが,1度クリアしてしまえば以後は戦わなくても行けるようになる。各種イベントは自力で戦わないと見られないものの,ただ天界に行くだけなら,ECOの特徴でもある,仲間の装備品に「憑依」することによる「憑依抜け」もできるため,少々レベルの低いキャラクターでも,仲間と一緒に新たな世界を楽しむことは可能だ。
なお,タイタニアドラゴンがいる中央部に,通常の攻撃は届かず,外縁部におびき出すためにはある仕掛けを利用しなければならない。こうした一風変わった要素は,強力な技や魔法でただ戦うのではなく,多くの仲間と役割の分担を工夫して戦うことで,充実感を得てほしいとの意図からだという。なお,タイタニアドラゴンとの戦闘は,クエストをクリア後,ある程度ストーリーを進めてしまえば,次からは発生しない。
この強大な敵を倒すと,外縁部にあるコントロールパネルが反応し,いよいよ天界に移動する。タイタニアのものと思われる,そのコントロールパネルが表示する文字は,タイタニアという種族が高度かつクールな文明を所持している事実の一端を覗かせてくれる。
今回の「SAGA7」は,これまで断片的にのみ伝えられてきた,ECO世界のストーリーを重視して作られているという。そのため,キャラクター達の会話や画面表示には,意味深な内容が多く含まれているのだ。
パズル風に脱出する牢獄版の「海底洞窟」
“タイタニアワールド”とタイタニア達が呼ぶ“天界”も,通常マップだけを見れば,エミル世界側のものとまったく同じ,巨大豆の巻きついた塔がある島だ。だが,よくよく見てみると「見張りのマーメイド」が立っている。世界マップを見てみると,すでに異世界に来ているということがよく分かるだろう。
閉じ込められた牢獄には,ぼんやりとしたタイタニアの上位天使の姿が見られる。このキャラクターは,「みんなで作ろうキャンペーン」の一環として,その背景や名前を募集したもので,今後,そのアイデアを元としたイベントが実装されていくようだ。
そのほかには,マーメイドの姿が1人見られ,そのマーメイドに話しかけることで,牢屋から出してもらえる。このマーメイドが牢屋を出るときに渡してくれる「マーメイドの涙」は,マーメイドに変身できる使いきりのアイテム。牢屋の中および出口まで続く「海底洞窟」は水中のため,ただ立っているだけでもすごい勢いでHPが減っていってしまうのだが,マーメイドの姿になればHPが減らずに済むのだ。
だが,牢屋から出ただけでは,抜け出したことにはならない。この牢屋版の海底洞窟には,見張りのマーメイド達が何人も泳ぎ回っている。その視界の範囲内に入ってしまうと,また元の牢屋へと戻されてしまうからだ。視界の範囲内から逃れるには,読者もよくご存知のスキルが役に立つだろう。かくれんぼのように,見つからないよう進む楽しみも味わえる。
大樹と水と癒しの地「ウォーターレイアー」
基本的には,南西の方角にアンディーン族や多くの「亀」が集まる地が,北東に通常のダンジョンとなる「海底洞窟」がある。また,中央部には「SAGA7」のシンボルとなっている巨大な世界樹が腕を広げており,その下の洞窟に広がるアンディーン族の住居を守るかのように,枝の合間から木漏れ日を,根の間から美しい水を島に落としている。
これらの島の地上部には,比較的弱いノンアクティブモンスター達が散らばっていて,レベル40〜45程度でも十分狩りができるという。公式サイトで見られるもの達のほか,フィールドボスとして非常にカタい巨大亀もいるので,洞窟探検には少しレベルが足りないというキャラクターでも,ボス討伐を楽しめる。
だが,この水の島ウォーターレイアーには,無数の小川や水たまり,小さな池などがあり,崖となっている海以外の水場は,普通のフィールド同様に進入可能となっているのだ。水中に座ることもでき,モンスターではなく,水たまりの中にいる小さな魚が群れ寄ってくることもある。水着やシュノーケル,ビート板といった水遊びに関する装備で訪れれば,水遊びの雰囲気も楽しめるだろう。
亀達のそばには,天界の「天まで続く塔の島」へ向かう船の船着場や,「酒場」の真似事をする「キャリアマーメイド」もおり,初めてこの島を訪れた冒険者が利用できる数少ない施設となっている。「酒場」(?)では,ミネラルウォーターやパンなどの基本消費アイテムの販売と,アイテムの買取りに加え,エミル世界のものも含めたクエストの請負いと報告が行える。
なお,利用できる施設が数少ないのは,アンディーン族のバックストーリーに基づいている。アンディーン族の商人や道具屋,そのほか多くの者達は,世界樹の下にある洞窟で暮らしているが,とある出来事のために,最初はプレイヤーキャラクター達にそっけない態度しかとらず,商品の売り買いにも応じてくれない。その理由を知り,原因を解消したとき,彼女達は初めて冒険者達に心を開いてくれるという。
信頼を求めるアンディーン族
その理由は,はるか昔,同じ天界に暮らすタイタニア族との間に不和が発生したことにある。詳細は定かではないが,暮らす島や姿を見ても自然と一体と化していることが分かるアンディーン族と,タイタニアドラゴンやセキュリティシステムに見られるとおり,高度な文明を発展させてきたタイタニア族の違いゆえに発生したものではないかとされている。
いずれにせよ,それ以来彼女達は非常に排他的になってしまったのだという。塔からの訪問者を問答無用で牢屋に閉じ込めるという行為も,その表れだ。したがって,ここが同時にタイタニアの世界であっても,タイタニアはもちろん,エミル,ドミニオン,どの種族でも,彼女達が敬遠することに変わりはないようだ。
だが一部には,仲間達のそんな態度を憂うるアンディーン族もおり,世界樹に最も近い場所にいるNPCと話すと,彼女達の心を開く方法を教えてくれる。アンディーン族はほとんどが女性。女性が喜ぶ美しいもの「真珠」を渡し続けることで,彼女達の心に変化が訪れるというのだ。
この信頼はキャラクターごとに得る必要があり,広い意味でのクエストといった形だ。これをこなして彼女らの信頼を得ていけば,アンディーン族の商店なども使えるようになり,イベントやクエストなども発生するようになるという。
なお,これまではレアアイテムとされ,合成レシピの変更によって用途がなくなっていた「真珠」だが,「SAGA7」からはウォーターレイアー近辺で採れる素材を合成することで,作成できる形になるようだ。
「海底洞窟」ダンジョンの,時間で変わる暖流と寒流
内部は「水場」で,動かずにいても急速にHPが減っていく。HPの少ないスペルユーザー系の職業などは,戦闘をせずとも戦闘不能になる可能性があるので,注意が必要だ。地上部分では雰囲気を楽しむことが主眼だった水着やシュノーケルといった水場対策装備は,この洞窟内では立派な装備品となる。
マップの形自体は牢獄のときと変わりないが,時間によって洞窟内部の潮流が変化し,「暖流」時と「寒流」時で,異なるモンスターが出現する。マイマイ島の昼と夜に似ているが,こちらは現実の時間ごとに変化していくのだ。
各潮流で出現するモンスターは,外見が似ているが,よく見ると顔つきや色合い,名前が異なる。基本的には,島の地上部分にいるモンスターは色合いが明るく,次に寒流時に海底洞窟に登場するモンスター達,そして暖流の際の出現モンスターが最も危険な色合いを持ち,実際に戦闘も厳しくなってくる。
これらのモンスターのなかには,やや大きめの「親」の後を,小さめの「子」がついて泳いでいる,いわゆる「群れ」がいることがある。「群れボス」の親を襲うと,子も一斉に襲い掛かってくるなど,ボスのミニ版ともいえる形になっているが,洞窟内のボスは別におり,細長い形をした水竜のシーサーペントなどがそれに当たる。
また,洞窟内では一風変わったモンスターも登場。一見すると動き回る水たまりのように見えるものが,攻撃すると途端に姿を変え,スプラッシュや津波といった水属性の強力な魔法攻撃を行う「エレメンタル」となって襲い掛かってくるのだ。
こうしたモンスターのほか,洞窟の奥地には,海のロマンともいえる,海賊が残したような財宝の詰まった宝箱が高台に見て取れる。こちらもまた,今後海賊などが絡んでの何らかのイベントに用いられるようだ。
テーマは癒しと和みとストーリー
一方で,水と緑の島ウォーターレイアーそのものは,癒しと和みを目指して生み出された自然の島で,のんびりとその美しい風景を楽しむことも可能となっている。
なお,ウォーターレイアー島の地上部分で流れる明るいBGMは,「エミル・クロニクル・オンラインオリジナル・サウンドトラック Vol2」にすでに収録されている「break through the parallel」。このサウンドトラックを聞けば,一足先に水の島のイメージを感じることもできるだろう。
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