右が制作担当の辻野松二郎氏,左がマーケティング担当の小野進吾氏
![画像集#001のサムネイル/「覇拳伝」はキャラクターの能力をカスタマイズ可能な本格3D格闘。ガンホープレスカンファレンスその4](/games/022/G002246/20080217001/TN/001.jpg) |
ガンホー・オンライン・エンターテイメントの提供作品としてだけではなく,日本でサービスされるオンラインゲームとして画期的な
本格3D格闘ゲームといえるのが
「覇拳伝」だ。この作品は韓国の「拳豪オンライン」のローカライズタイトルで,カンファレンスでは制作担当の辻野松二郎氏とマーケティング担当の小野進吾氏が,ゲーム内容および本年内の展開について説明した。
「覇拳伝」は,柔道,太極拳,八極拳,テコンドー,ムエタイを駆使するキャラクターを用いた,本格3D格闘ゲームだ。操作はカーソルキーおよびA/S/Dのキーのみと比較的シンプルで,もちろんゲームパッドにも対応している。つまり,コテコテの格闘ゲームマニア向けというよりは,広く格闘ゲームを楽しむファン向けの作品となっているわけだ。
また,オンラインゲームならではの要素を精力的に取り入れているのも,この作品の特徴だ。チャットシステムを備え,いわゆるフレンド登録である「友達システム」,一つのルームに対戦者を含め16人までがログインでき,対戦者の試合を見られる「観戦システム」,ギルドに相当するプレイヤーグループが作れる「道場システム」といった,コミュニティ要素を兼ね備えている。
また,キャラクターはプレイを重ねることでレベルアップしていき,使えるスキルが増えていく。スキルの種類は300以上あるという。
とまあ,このあたりまでなら,オンラインゲームとして割と想像しやすい範囲だと思う。だが「覇拳伝」の真骨頂はここからだ。キャラクターが使うスキルの中には,その効果をカスタマイズする
「スキルリプレイス」に対応したものが含まれている。これは,ある技の威力を減少させる代わりに発動を早くするとか,特殊効果を付与するとかいったものだ。同じ技でも,その発揮性能が同じとは限らないのである。
同様にキャラクターの育成方向も多彩で,「コンボ威力重視」や「防御力重視」,また,各武道が持つ特定の型からスタートする攻撃が強化される「スタイル特化重視」など,さまざまなタイプに育てていける。あるキャラの最適戦術を確立したら,それで探求は終わりというわけではないのだ。
もちろん,格闘そのものを盛り上げるギミックも用意されており,その一つが「ヒーローゲージ」から繰り出される連続コンボだ。ヒーローゲージはダメージを受けるたびに溜まっていくものなので,土俵際で一発逆転を狙うためのカギになる。
そして,広く格闘ゲームファンをカバーする仕組みがスキルショートカットだ。操作の複雑なコンボでも,ショートカットボタンに登録しておけば,一発で繰り出せる仕組みを備えている。ただし,こうして登録したコンボは,威力が半分程度に抑えられるため,これはあくまで上達するまでのプレイヤー補助と位置づけられている。同様にいきなり対戦に踏み出さなくても練習とレベルアップができる仕組みとして,NPC相手の「百人組み手」,NPCの動きを真似る「シャドートレーニング」といった要素も用意されている。
このほか,戦績に応じて与えられる階級や,全身6か所に装備可能で,合計250種類用意されたアバターアイテムといったお楽しみ要素も用意されている。とくにアバターアイテムは,定額料金で着放題というサービスが提供されるのだとか。
さて,格闘ゲームといえば対戦競技会が付き物だろう。「覇拳伝」では200人規模のトーナメントが開催可能で,武道の種類別や,道場(ギルド)対抗,近い戦績の人を集めた階級別など,さまざまな形のトーナメントが実施でき,勝者にはトロフィーやレアなアバターアイテム,称号(階級とは別)などが贈られる。
また今後,こうしたトーナメントの形に合わせて,スキルショートカットの使用可否設定や威力の調整,また,
数十人規模までの観戦人数拡大などが検討されているそうだ。
オープンβテストは
3月下旬が予定され,このときには,アイテムの効果やスキルショートカット使用時の技の威力が比較的大きい,初心者向けの「カジュアルモード」と,純粋にプレイヤーの技量で勝敗が決まる「リアルモード」が用意される。
そして,
4月下旬予定の正式サービス時には,戦績やトーナメントの戦果を飾れる「コレクションシステム」が盛り込まれるほか,新しい武道が一つ追加され,さらに年内にはいくつかの武道を追加予定だそうだ。
まだ全体に露出が控えめな印象のある本作だが,
当サイトのプレイレポートでは,その良好なプレイアビリティをお伝えしたこともあるし,また,対戦アクション要素を含んだNHN Japanの「アラド戦記」がじわじわ話題を集めつつある昨今である。格闘ゲームについては,アーケードで長い歴史を持つ日本市場だけに,ここを突破口としてオンラインゲームの世界にも格闘ゲームのムーブメントが波及する可能性も十分にあるだろう。
テコンドー
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![画像集#043のサムネイル/「覇拳伝」はキャラクターの能力をカスタマイズ可能な本格3D格闘。ガンホープレスカンファレンスその4](/games/022/G002246/20080217001/TN/043.jpg) |