旧特集
テクモ&NHN Japan共同企画「オンラインFPSについていろいろ教えてください!」インタビューを掲載
■「カジュアルFPSへの挑戦」
FPS(一人称視点のシューティング)は,欧米では非常に人気の高いジャンルだが,日本ではどうしても“コアゲーマーのもの”のように見られがちだ。ましてオンラインのマルチプレイFPSともなれば,相手は生身の人間だ。いくら最近のAIはレベルが高いとはいえ,人間とは比べ物にならず,シングルならたまにやるけど,マルチはとてもとても,という人も多いはずだ。本当のところはそうでもないのかもしれないが,パッと見,FPSとはハイレベルなPCを持ったハイレベルのゲーマー達が,さまざまなトリックや戦術を使ってストイックに戦うというイメージの強いジャンルと言えるだろう。
だが,ここへきてそんな状況にちょっとした変化が見える。ご存じのように,“カジュアルFPS”と呼ばれる「WarRock」と「SPECIAL FORCE」がついに日本に上陸。それぞれテクモとNHN Japanが国内サービスを展開するというのだ。
2本のタイトルそのもの,および現在の状況などについては,これまで掲載した関連記事などを参照していただきたいが,そんなわけで,この頃ちょっと「FPSが元気だなあ」というムードが漂いはじめているのだ。うーん,気になる。
というわけで立ち上げたのが「こちら」のアンケート企画。サービス開始前に読者の考えていることを教えてもらい,それをテクモとNHN Japanにぶつけて,読者に代わって「そのへん,どうなんですか?」と聞いてみようという内容だ。両社にとっても,何はともあれ,現状の“難しい”というイメージに風穴を開け,FPSという面白いゲームの裾野を広げるために一人でも多くのゲーマーの考えていることを知りたいという気持ちは同じ。というわけで,まず両社との共同企画として読者アンケートを行ったのである。
アンケートには実に総数530通以上もの回答があり,その内容も我々の予想をはるかに超えるほど真面目で建設的なものが多かった。答えてくれた読者がまだ見ぬ「カジュアルFPS」というジャンルに強い興味を抱いている様子がうかがえ,こちらも認識を新たにした次第だ。
という経緯を経て,ここに両社の担当者を招き,読者から得られた意見について質問しつつ,合同インタビューをお願いしたのである。アンケートへの回答ばかりでなく,両社それぞれのゲームに対する意気込みや,あるいは今後の展開などについても語ってもらった。アンケート調査に協力してくれた人も,「マルチプレイFPSって面白いの?」と疑問に思っている人も,ぜひチェックしていただきたい。もちろん,毎日マルチプレイしているというコアなプレイヤーにもである。
参加してもらったのは,テクモのマルチコンテンツ事業部プロデューサーである河野順太郎氏,NHN Japanのグローバルパブリッシング事業部スペシャルフォースチームマネージャー兼PLの紺野浩幸氏だ。さあ,前置きはこのくらいにして,さっそく話を聞いてみよう。
※掲載したアンケートの文面については,内容を変えない範囲内で編集/省略を行っております。ご了承ください。なお,文中の敬称は略しました。
■このごろ賑やかな“カジュアルFPS”ってなんなの?
4Gamer:
本日はお忙しいところありがとうございます。読者アンケートには我々の予想をはるかに超える数が集って,本当のところ,ちょっと驚いています。内容もまた建設的な意見が多く,いまさらながら読者の関心の高さがよく分かる結果となりました。
河野氏:
正直なところ,先行するゲームがあるのになんで今そんなものを出すのだ,というお叱りの意見が多いのかな? と予想していました。ところが,ざっと読ませてもらったところ,そうした回答はほとんどなく,「ああすればよくなる」「ぜひこういう運営をしてほしい」という,我々にとっても参考になる意見が多く,大変嬉しいですね。
紺野氏:
先日終わったSPECIAL FORCEのクローズドβテストの書き込みを見ても「もっともっと大きくしましょう」といった期待感とか,前向きの意見が多くて嬉しかったですね。悪いところがあっても,それを非難するのではなく,こうすればもっと良くなる,といった真剣な書き込みが多くて。今回のアンケートも,それに似たような意識の下で答えている方が多いんだなあ,と感じています。
■なぜ今,FPSなのか?
さて,SPECIAL FORCEはクローズドβテストが終わったところですが,WarRockはいよいよこれからですね。調子はどうですか?
河野氏:
おかげさまで,たくさんの応募があり,人数的には十分集まっていただきました。
紺野氏:
実はですね,私も当選しました(笑)。ありがとうございます。
河野氏:
え,そうなんですか(笑)。それはそれは。ぜひ対戦しましょう。
……うちはこれからクローズドβという感じなので,こういう形で読者の意見が聞ける機会を得られたのは大きいですね。テストでは,週変わりで武器やマップや遊び方をいろいろと変えて,プレイヤーの反応を確かめて行く予定になっています。
4Gamer:
それは面白そうですね。ではさっそく読者の意見など。
●日本におけるFPS人口が増えることについては大賛成です。日本のゲーマーのFPSに対するイメージは,おそらく「暗い」「難しい」「マニア」といったあまり良いとはいえないものばかりだと思います。NHN JapanのようなカジュアルなゲームポータルでFPSがサービスされることは,そうしたイメージが払拭され,「FPSって面白いじゃん!」「ほかのFPSもやってみようかな?」と思ってもらえるチャンスでしょう。テクモはあまりオンラインゲームに関するイメージはないのですが,テクモのゲームが好きだけどFPSに興味がない/知らないという人達に対して「FPS」を知ってもらう,とてもいい機会だと思います。
4Gamer:
こういった感じの内容が非常に多くなっています。というわけで,実際のところ両社はFPSについてどういう意識を持っているのか,なぜ今,FPSを選んだのか,について聞かせてください。
■テクモがオンラインFPSにかける思い
河野氏:
今回のWarRockには私の個人的な好みもちょっと入っていまして,実を言うと,もともと私のマルチプレイFPSに対する第一印象は最悪だったんです。「カウンターストライク」を知り合いに誘われてプレイしたんですが,これがもう,全然勝てない。ちょうどその頃,私はプレイステーション2用のマルチプレイアクション,「ブレイカー」の開発を手伝っていまして,その参考になればと思って遊んでみたんです。え? いや,「ブレイカー」はまだ発売されていないんですけど(笑)。
4Gamer:
むかーし,こっそり作った作品ですよね。背景が黒い頃に載せた記憶が。
河野氏:
そうです。……で,プレイしてみたところ,「これは,なんて難しいんだろう」。こちらがマシンガンで撃っているのに,ハンドガンを持った敵に倒される。何度やっても簡単に死んでしまう。このゲームは面白い,ということは直感的に分かったんですが,こりゃ,ビギナーはちょっとやそっとじゃ手が出ないぞ,と。
4Gamer:
最初のFPSが「カウンターストライク」だったんですね。シングルプレイのFPSに慣れていても大変なのに……。それにしても「ブレイカー」とは。
河野氏:
いやまあ,それは。まだ発売してないんですけどね……。で,しばらくはそのままだったんですが,引き続き社内の家庭用ゲームを担当していた関係もあって,次にプレイしたのがプレイステーション用の「Socom: U.S. Navy Seals」でした。これは正確にはFPSではなく,三人称視点のシューター(TPS)だったんですが,ボイスチャットが必須で,またSony Computer Entertainmentがテレビコマーシャルなどを打って大々的に宣伝していたので,かなりのコミュニティがわっと作られました。
ええ,ボイスチャットは最初ちょっと恥ずかしかったんですが,そのうちに仲間も増えてきて,どんどん楽しくなってきましたね。そこからはもう,操作とか勝ち方とかが分かってきて,例えば「HALO」であるとか「メダル オブ オナー」であるとか,また「カウンターストライク」に再挑戦したりと,そんなこんなで,ようやくFPSの面白さが分かってきたんです。
4Gamer:
きっかけは「Socom」だったというのは,ちょっと濃い目ですかね(笑)。
河野氏:
そうですかね? いやもう,熱烈なファンでしたよ。そんな折,10月10日に「Lievo.jp」がとうとうオープンしました。そこで,それにふさわしい新規タイトルを探していたんです。Lievoの基本的な目的は「本格的な」「何か新しいものを持った」ゲームを一つ一つ出していきたい,ということですが,ここで言う“新しい”というのは,「これまでなかった新しさ」だけではなく,例えば今ちょっとはやっていないとか,今一つブームにはなりきれていないけど良いゲーム,といったニュアンスでして,まあ,そういうものを探していました。
当初からいろんな事情で「アクションゲーム」には決めていたんですが,そうしたときに「あ,そういえばFPSって,あったよなあ」という意識が自分の過去の体験から浮かんできたわけで,そういうときにWarRockに出会ったわけです。韓国で運営されている状況などいろいろ見ると,デベロッパのDream Executionは,自分達のWarRockはまだまだ発展途上のゲームだとちゃんと認識していて,今後,どんどん充実させていこうとする姿勢がよく分かりました。
4Gamer:
一度,FPSに挫折した体験があっても,FPSで行こうと?
河野氏:
ええ。そのとき思ったのは,僕が,初めてカウンターストライクをプレイしたときのような状況にはしないような仕組みをきっちり作ってこのゲームを運営していけば,それこそSocomがやれたように,きっとハマってくれる人がたくさんいるだろうと。さらには,MMORPGによってオンラインゲームの楽しさを知り,「何か次のものないかなあ」と探している状況の人にもきっとアピールできるのではないかと思ったんです。
SeedCとも一緒に運営を行うわけですが,彼らもそのへんの意識は同じで,それじゃ,いっちょ思い切ってFPSをやるか! とそういう形でスタートしました。
4Gamer:
河野さんは,業界では割と洋ゲー好きで知られてますけど,今回,テクモがWarRockを決めたのには,非常に個人的な経緯があったんですね。
河野氏:
洋ゲー好きというか,変わったものが好きなんですよ。けしてコアゲーマーじゃないですよ。ただ,自分の経験から,FPSは面白いと感じたわけで,「カウンターストライク」に出戻ったときに,なるほど,オンラインでプレイするアクションゲームの楽しさというのが,FPSには全部あるなあとあらためて知りました。大きな声では言えませんが,再開したのはPC版じゃなくて,Xbox版のカウンターストライクだったんですけどね。
4Gamer:
その「オンラインFPSの面白さ」って具体的になんだと思います?
河野氏:
一つは奥行きの深い難度ですね。それから,地形みたいなものがすごく重要である点とか。あるいは仲間との連携とか,相手の作戦とかでそのたびにゲーム展開が変わっていくところ。あと,運営側としては,紺野さんのところもそうでしょうが,アップデートによる「進化していく喜び」みたいなものを付け加えられれば,きっとアピールするんじゃないかなと。
4Gamer:
なるほど。仲間を作って助け合い,プレイヤースキルをだんだんあげていくというのはオンラインならではかもしれません。
ところで,NHN Japanとしては,なぜ今回,SPECIAL FORCEを選ばれたのでしょう?
■NHN Japanが思うカジュアルFPSとは
僕がFPSに出会ったのは,わずか一年ぐらい前のことで,それまでは,そんなスタイルのゲームがあるということを知識として持っていただけなんです。プレイしたことはなかったんですよ。そもそも,PCでゲームをするという意識もそんなになく,ゲームはもっぱらコンシューマ機でした。ですから,初めてFPSをプレイしたときに,あ,こんなゲームがあるんだ,という驚きがありましたね。
先ほど河野さんが,難度が高くて大変だったとおっしゃいましたが,僕の場合もっと素朴に「足音が聞けて面白い」というのが第一印象(笑)。自分の視線で見られて,自分が戦っていて,「なんなんだろう,このゲーム?」と。やってもやっても負け続けていたんですが,それでも敵の足音と自分の足音を聞いているだけですごく楽しかったんです。いや,自分でも変だと思うんですけど。
4Gamer:
足音が楽しかったという人は,個人的に始めてです(笑)。
紺野氏:
で,だんだん成長してくると,ちょっと仲間と連携を取ったり,テクニックを使ったりと,チームワークでいろんなことができるようになってきますよね。そんなわけで,最初にSPECIAL FORCEを見て思ったのは,ああ,これって,子供の頃にやった「銀玉鉄砲」や「枕投げ」とか「雪合戦」とか,それらと同じ楽しみが絶対にあるということです。確かに特殊部隊がテーマにはなっていますが,それはあくまで表面的なもので,その中に何かプレイヤーの人達が集中でき,共感できる面白さがあるはずだ。で,その面白さを前面に出すことができれば,このゲームは人気になるはずだと感じたんです。
FPSの場合,ビギナーがふらりと入ってきて負け続けると,どうしてもゲームが嫌になってしまうし,萎えちゃう。MMORPGとは違って,FPSは自分で目標を作るゲームですから,初めての人には難しい。ですから,なんと言うんですかね,「モチベーションの高め方」みたいなものをこちらから見せてあげられるといいんじゃないかと。
4Gamer:
ですが,ビギナーはそういうリードが必要だとしても,ベテランはそのへんをうるさいと感じるかもしれません。
紺野氏:
ええ。ですから,例えば,うまい人はうまい人同士で戦って,初めての人は初めての人同士で戦って,それからコアな人とライトユーザーの出会いがあって,一緒に戦って楽しむということが自然に起きる仕組みを作ることで対応したいと思っています。
4Gamer:
それにしても,FPSを選んだのはNHN Japanとしてはかなり冒険じゃないですか?
紺野氏:
そうですね。まあ,なんでもそうですけど,とくにFPSは,知っている人は知っているけど,知らない人はまったく知らないというゲームジャンルです。なぜかと言えば,そもそも知る機会がなかった,というのが大きいと思うんですね。というわけで,まずはNHN Japanのユーザーに対し,こんな面白いゲームがあるよと訴求していこうと。
4Gamer:
FPSの潜在的な楽しさ,面白さを買ったということですね。とはいえ,アンケートを見ると,読者がかなり気にしているのがやはりプレイヤースキルの問題です。
●スペシャルフォースのβテストに参加して感じたのは,初心者と上級者といったレベルに合わせた部屋を作ることができないため,FPSそのものを楽しむ前に負け続け,嫌になってやめていく人が多いのではないかということです。Kill/Deathの表示があるのだから,この値を基準とした入室制限の機能が欲しいと思います。WarRockのほうもFPS初心者への配慮が少ない場合は,いずれは,一部の人だけが楽しむようになってしまうかもしれません。
■ビギナーでも楽しめるFPSの仕組み
端的に言って,オンラインFPSには,うまい人は徹底的にうまいが,下手な人はどれだけ時間をかけてもやられてばっかり,というイメージがあります。イメージだけなのかもしれませんが,あながち間違いではないかと。そのあたりの初心者対策については何かありますか?
河野氏:
私は二つ方向性があると思っています。一つは,ある程度のレベルまでプレイヤーが自然に熟達していくような仕組みを作ってあげること。簡単に言うと,「チュートリアルの充実」ですね。チュートリアルマップを用意して,そこで自由に撃ってみたり乗ってみたりができるようにする。WarRockでは,乗り物とマップに慣れることが強さに直接つながるので,そのへんを存分にやってもらえる親切なチュートリアルを用意することで,ある程度の効果が得られるんじゃないかと思っています。
4Gamer:
それは,シングルモードみたいなものですか?
河野氏:
そうですね。どこまでのレベルが実現できるかは分かりませんが,基本としてはソロでチュートリアルを受けられるようにします。まあ,オープンβテストで実装するのか,それとも正式サービスの後になるかは調整中ですが,そういったチュートリアルの充実を図っていくことで,ビギナーでも楽しめるようにしていく予定です。それから,もう一つは,えーと,これは今日お話しするのが初めてになるかと思うのですが,三人称視点も入れる予定です。
4Gamer:
三人称視点! それはやはり,コンシューマ系のゲーマーを意識してのことですか?
河野氏:
それもあります。もちろん,いろいろと制約をつけなくてはいけないんですが,基本的にビギナーがプレイしやすくするためと,単純に「3Dに酔う」という人達に向けて導入することにしました。たぶん,「Tom Clancy's Ghost Recon 2」のような,肩越しの射撃スタイルになるはずです。
4Gamer:
でも,三人称視点のほうが難しくないですか?
河野氏:
うーん,いろいろと意見はあるんですが,それは切り替えその他,いろいろとアレンジをかけていくことで対応する予定です。要するにFPSの難しさの一つとして「どこに自分がいるのか分からない」「ポジションが把握できない」という声が多いのも事実なので,その点に対する一つの救済策にしたいなあ,と。コンシューマ系のゲームに慣れた人には,バイオハザードシリーズや,メタルギアソリッドシリーズなどと同じ視点ですよ,という感じでとっつきやすくしたい。で,その先には充実したチュートリアルが待っている,という二段構えで,ビギナーの人にもある程度の操作までは理解してもらえるのではないかと考えているわけです。
4Gamer:
うまくなったら視点を一人称に変えてもらう?
河野氏:
そうですね。例えば一定の階級に達したら三人称視点が強制的に使えなくなるとか,ないしは,それ専用のルームでなければダメとか,そういうシステムを作ろうと思っています。あとは,WarRockのゲーム性にまつわる部分なんですけど,「大規模戦闘ができる」「各種の兵器に乗れる」といった部分を生かして,できるだけ多彩な遊びを提案していきたいですね。
つまり,何も敵陣に突入して攻撃したり,狙撃しているだけがWarRockの遊び方だけではなく,味方をヘリコプターでずっと輸送していてもかまわない。これはまた別の話になりますが,コミュニティやクラン戦を通して,「オレは正面切って戦うの苦手だけど,こういうことで仲間の役に立つ」といったことを増やしていきたい。
……だいたい,そのへんが,「うまくないと面白くない」と言われるFPSに対する我々のケアの方向性ですかね。
紺野氏:
なるほど。そうですね,WarRockは大規模な戦闘ということで,例えば,なんだろうな。「輸送大賞」(笑)とか,「大砲を遠くから当たる賞」とか。まあ,いろいろ考えられますよね。しかしSPECIAL FORCEは,チームで人間対人間が戦うというシンプルなゲーム性なので,そこにチュートリアルやマップなどを用意しても,それほど役に立たないかもしれない。
SPECIAL FORCEの場合は基本的にエイミング(照準)とリコイル(反動)のコントロールが最も重要だと思います。ですから,射撃のチュートリアルを入れたところで,静止した物体には当てられても,動いている標的にはなかなかそうはいかないだろうと。そんなわけで,今のところは「なんとかいろいろと対応しなくちゃね」ということで,どんどん掘り下げて考えているところです。具体的にはまだお話しできないのですが,「こうなったらこうしよう」という感じのロードマップは作っています。
4Gamer:
プレイヤースキルに関してはこんな意見もあります。
●PCでのオンラインFPSはエイミングのしやすさなどから,必然的にキーボード+マウス操作に固定されてしまう傾向にあります。とくにマウスでのエイミングは,上級者になればまさに百発百中と言える世界です。コンシューマ機からPCへ転向してきた人にとっては,マウスの世界に入っていくのはかなり厳しいはず。ゲームパッドをサポートしているFPSはほとんどなく,慣れ親しんだパッドを使うには,外部ソフトに頼るしかないのが現状です。私個人の好みもありますが,機械並みの精密さを持つマウスエイミングより,スティックでの微妙な加減のほうが現実感が強まると思います。
■FPSの操作は本当に難しいのか
そういえば,テクモもNHN Japanも,ゲームパッドによるユーザーインタフェースを語らせれば一言ありそうな会社ですね(笑)。
紺野氏:
ええ,それはもう。ですけど,どうなんでしょう,パッドでプレイしたほうがやりやすいのかな? 実際,ゲームをあんまり遊んだことのない会社の女の子に「プロ野球 ファミスタ オンライン」をパッドでプレイさせても,走塁とか守備とかなかなか慣れてくれない。でもSPECIAL FORCEを遊ばせて「マウスで視点移動。キーボードで移動」と教えてあげると,簡単に覚えてそれなりにプレイしてくれる。まあもちろん,たいしてうまくはありませんが,FPSが難しいとか分からないというのは,操作系に由来する問題ではないんじゃないでしょうか。
ところで,ちょっと脱線しちゃいますけど,WarRockって,自分のことを“FPS”って呼んでないですよね。リリース見て,ああ,同じこと考えているんだなあと思いました(笑)。
河野氏:
そうですね。確かにその呼び方は使っていません。うちは,オンラインミリタリーアクション。SPECIAL FORCEは?
紺野氏:
ええっと,「3Dアクションシューティング」。ささいなことですけど,やっぱりどこも,“FPS”って使うと,余計な先入観が付いてしまうかもしれないという気持ちはあるんでしょうね。
河野氏:
あとから調べて分かったんですけど,Socomが「オンラインミリタリーアクション」で同じなんですね。偶然ですけど,僕の記憶のどこかにあったのかもしれない(笑)。
似たような例はいくらでもあって,うちも以前,「零〜zero〜」というホラーゲームを出したんですが,一人称視点で遊べるモードがあったんです。ところがそれに「FPSモード」という名前をつけるのには社内的に大反対がありました。それで仕方なく,えーと,なんだったっけな,確か「主観視点」にしたことがあります(笑)。なんのことかよく分かりませんけど,「分かんないほうがいいよ」という話で。FPSっていうと,それだけでなんか難しくてやりたくない,という人が出てきてしまうかもしれないということでした。
■コミュニティ作りがカジュアルFPS発展の鍵
さてさて,“コミュニティ”に触れるアンケートの回答もかなり来ています。パッケージ販売されているマルチプレイFPSだったら,「それは自分達でどうぞ」という雰囲気の強い部分ですが,テクモ&NHN Japanというビッグネームに対して,コミュニティの手厚いサポートを期待する人が多いですね。
●現在オンラインFPSの市場では,有志がサーバーを構築し,参加者はルームに入室するという形がほとんどです。今,市場に氾濫しているMMORPGはこのコミュニティの形成に成功しているようですので,FPSゲーマーとしてはFPSでもこれを成功させてほしいと思っています。
●日本人に(FPSを)普及させるにはさらなるコミュニティの充実を図らなければならないでしょう。FPSでの国内市場はまだまだ眠っているので,これからに期待したいと思います。
●日本におけるFPSの成功の鍵は,コミュニティとキャラクター性だと思います。コミュニティはクラン戦などが活発になるように,クラン対抗のイベントや大会を頻繁に行う必要があると思います。また友達がどこの部屋でプレイしているのか一目で分かるようにフレンドリスト機能の充実も期待したいです。キャラクター性は,多種多様な装備品やアクセサリで対応してほしいところです。これらは必ずしも軍事的な装備品に限らず,世界観的に難しいかもしれませんが,いわゆる「萌え系」も検討すべきではないでしょうか。
4Gamer:
うーん,萌え系……。
河野氏:
ご意見の通りですね。さっきもちょっと出ましたけど,我々がもう一つの重要な方向性としてとらえているのが「コミュニティ」です。一緒にWarRockを盛り上げてくれるSeedCのメンバーも同じ考えなんですけど,要は仲間ができて,ヘボな自分を拾ってくれて,コーチングしてもらいながら仲間との絆を深めていくという状況が,個人的な経験からも絶対に必要だと思うんです。本当の意味で面白さを味わってもらうためには,コミュニティの要素は欠かせません。
4Gamer:
具体的には何か施策があるんですか?
河野氏:
今は,Web上に別システムを用意して,そこでクラン系のシステムを管理する予定にしています。そこでコミュニティをサポートして,「クランに入ってみたくなる」「クランを作ってみたくなる」流れを作っていきたい。クラン戦なども,そこで,システムとしてしっかりサポートしてあげられればいいなあ,と。もちろん,クラン戦のイベントも行い,「仲間ができればこんなに楽しい」ということを盛り上げていきたい。
紺野氏:
そのへんは,おそらく一緒ですね。スポーツにたとえると,野球だって草野球ではうまい人だけが楽しいわけじゃないですよね。うまい人と一緒にプレイしている初心者だって,「一緒にやること」が楽しいわけで,たとえ上手じゃなくても,自分の役割が見えてくればそれだけで面白くなってくる。勝てばもちろん嬉しいですが,それだけじゃなくて,始める前の雰囲気が好きだとか,いろいろありますよね。
そういう,全員で楽しめる場っていうのが,僕はコミュニティだと思っています。そこをきちんとサポートして運営していくことによって,腕の良し悪しに関わらない訴求力が生まれてくるのは間違いないですね。
4Gamer:
コミュニティ作りや育成に関しては,やはりハンゲームを抱えるNHN Japanに一日の長があるかと思いますが,いかがですか?
紺野氏:
えーと,それは,どうですかね(笑)。ただ,これまでうちが扱ったゲームに比べてたいぶ毛色の違うタイトルであることには間違いないです。ポップなイメージの中にいきなり「濃い」物が混じっているようなね。テーマは特殊部隊だし,なんだかんだ言ってFPSですし。なんとかNHN Japanのユーザーに訴求していく方法を模索してます。そこがまたチャレンジングなところでもあるわけですが。
河野氏:
先行していらっしゃるんで,うちもハンゲームさんの様子を見ながらいこうかな,と。後でこっそりといろいろ教えてください。ここで聞くとカッコ悪いんで(笑)。
4Gamer:
それはお二方で,心ゆくまで後ほど(笑)。とはいえ,どうしてもFPSビギナー中心の展開になってしまうんですが,いわゆるコアゲーマーに対してはどうですか? やっぱり対象外ですか?
河野氏:
とんでもない! 確かに今,マルチプレイFPSを楽しんでいる人に対する方向性というところはちょっと見えにくいんですけど,どうでしょう,コアゲーマーには「ビギナーに教えてあげることが楽しい」ということはないですかね?
紺野氏:
だいたい似たようなことを考えているようですね。
河野氏:
実際問題として,やはりそうしたコミュニティの中核には,そうしたコアゲーマーがなってくれることが自然じゃないかと思うんです。ピラミッド構造,というとちょっと聞こえは悪いんですが,ベテランプレイヤーが自然にビギナーをひっぱっていくようなコミュニティが作れれば,それが一番いいはずです。そういう人達が熱心に自分のクランを育てるというマインドを持ち続けられるようにサポートしていくようなことができれば,と考えているんですけど,……うーん,そのへんは確かに今後の課題ですね。
4Gamer:
というわけで,いずれにしろ,両社ともコミュニティサポートを第一に考えていることは間違いない,ということで,気にしている皆さんもご安心を。さて,ところで,次のような意見も来ています。
●初心者がゲームに入りにくい理由として,人数制限によるチームの固定があると思います。味方と敵の数が同じなので一人でも初心者が混じると戦力が低下し,それを嫌ってチームが固定化されるのです。これを解決するために戦闘領域の人数制限を撤廃して,気軽に参戦できるシステムが必要じゃないでしょうか(そのため,敵の全滅とは別の勝利条件を設定してもいいでしょう)。
●昔から希望しているけど無理だろうなと思ってるのが(もうできるのかな?)Botの追加。例えば64人同時に入れるサーバーに30人しかいないと,残り34人はBotで,誰かがログインするたびにBotが消えていく,とか……。ログアウトするとBotが現れる。それなら初心者サーバーから人が消えていって,遅れて参加した初心者でも(まぁ,Bot相手だけど)一通り遊べるかな,と。BotのバリエーションでCo-opみたいに,プレイヤー軍10人対Bot軍30人,とかはどうでしょう。
4Gamer:
これって,ちょっと面白い意見だと思うんですが,どうです? 人間相手じゃかなわないけど,Botを相手に,初めての人に撃ち倒すヨロコビを感じてもらう,というのも悪くないんじゃないですか。
紺野氏:
これは提案なんですね。ありがとうございます。なるほど,うーん。とはいえ,うまいプレイヤーの中には,AIを嫌う人も多いですからね。どうだろう。Co-opがあればいいんでしょうか。
河野氏:
実を言うと,WarRockの構想の中にBotは入っているんです。ただ,どの程度のレベルの,どれくらい頭のいいBotを入れていけるか,というのはもう一つゲームを作るような難しい話なので,すいませんが,ちょっと未定ですね。
紺野氏:
そうですね。強すぎても弱すぎても,バランスの取り方が非常に難しい。やさしいBotを相手に強くなったような気がして対人戦に挑み,結局ボロボロにされてすっかり萎えた,というのは個人的体験なんですけど(笑)。
4Gamer:
逆にこういった意見も来ています。
●勝っていくと何か特典が欲しいですね。その特典によりプレイヤーは闘争心を駆り立てられると思います。「バトルフィールド2」をやっているのですが,勝っても特に何かあるわけじゃないので,ダラダラやる人達がゲームに参加すると,戦ってる感じがなく,こちらもダラダラしてきて楽しくなくなってきます。やはりFPSは互いに真剣に戦ってこそ楽しいゲームだと思います。
河野氏:
これは真理ですね。これは,かなりマルチプレイFPSをやり込んでいる人の意見ですね。高いスキルのプレイヤーに対しては,もちろんそれなりの何かを考えていく必要はあります。
紺野氏:
いや,本当に強い人は強いですからね。これがMMORPGなら自分のキャラクターが強くなって,プレイヤースキルをある程度補填してくれるわけですが,FPSはそうじゃないでしょ。ゲームをやっていたから強いんじゃなくて,強いから強い。
河野氏:
なかなか名言ですね。
紺野氏:
ユーザーの書き込みにそういうのがあったんです(笑)。
河野氏:
ただ,我々としては,個人でというよりは,チームが成し遂げたことに対して特典を与える方向でと考えています。あくまでチームに対して名誉が与えられるわけですね。もちろん個人も大切ですが,運営に関してはチーム主体で行く予定です。
■誰もが知りたい課金の話
さて,アンケートにはいくつか「課金形態」について質問が来ています。むしろ,まったく触れていない人のほうが少ないかもしれません。
●とにかく,課金アイテムによってバランスが崩れることを自分を含め多くの人が嫌っています(今までFPSをプレイしたことがない人でさえ,そう思っているようです)。課金アイテムによる,ゲーム内のバランス崩壊が一番良くないと思います。なにしろ,直接戦って白黒つけるジャンルですので。
●戦車やロケットランチャーなど,派手な武器を初心者は喜ぶのではないか。ただし,アイテム課金などにした場合,武器の性能に差をつけすぎるとユーザーは一気に離れていくだろう。また,経験上,FPS好きはなれあいを好まないので,コミュニケーション機能をつけすぎるとかえって敬遠するかもしれない。チームワークとなれあいは違うと思う。FPS好きとしては,オンラインのカジュアルFPSが日本でのFPSプレイヤーを増やすきっかけになると思うので,非常に期待している。
●面白さの前提として,「キャラクターの能力は全員一緒」があると思う。ユーザーとしてはアイテム制を否定するわけではないが,購入できるのが追加マップであったり,見た目だけの装備,という具合であってほしい。初心者が入りづらいという問題点は,「Halo2」のマッチメイキングが解決しているように思える。勝率を基にした,レベル(キャラクターの能力に影響しない)の近いユーザー同士を完全に平等な条件で対戦させるというシステムは非常に好ましい。
4Gamer:
実はこれ,4Game編集部内のFPS好きもかなり気にしているところなんです。要するに,従量制では,多くのFPSの「マルチプレイモード」が無料だという状況にあまりそぐわない。といって,プレイヤースキルが問われるFPSで,MMORPGのように強力な武器を販売するわけにもいきません。非常に微妙なさじ加減が問われる部分でもあるわけなんですけど,さて,どうなるんでしょう?
紺野氏:
確かに強力な武器を売るわけにはいかないですけど,そもそも,どうでしょう,FPSの場合,ビギナーがいくらお金をかけても,やっぱりベテランにはかなわないという面もあるんじゃないですか?
河野氏:
ああ,それはありますね。
紺野氏:
むしろ,そっちのほうが問題ではないかという気がしてまして……。いくらお金をかけても,なんだい,ちっとも勝てないじゃないか,とゲームをやめてしまう人が出てくるかもしれない。そういう人達に対してサポートしていくような方向性があればと。課金は“そのサポートに対して”というところでしょうか。例えば……,うーん,なんでしょうね,集弾率が上がるのは問題だとしても,狙いやすい照準とか,そういうものは許されませんか?
4Gamer:
ベテランがそういう照準を買うと,さらに強くなるんじゃないですか?
紺野氏:
いや,うまい人は,照準を見ないで撃ってますから。こっそり後ろから近づいてナイフで刺したりとか……。ともあれ,なにかキャラクターを強くするのではなくて,プレイヤーの「スキルをサポートする」ようなものを考えています。分かりにくい説明ですいません。
河野氏:
いや,考えてらっしゃることはよく分かりますよ。我々も確かに非常にデリケートな部分だということは十分に認識しています。未定の部分が多くてこの場では言えませんが,もしかしたら内容を聞いた読者の中には,「なーんだ」と思ってしまう人も出てくるかもしれません。しかし,それもこれも熟慮の末の結果と納得してもらいたい。
4Gamer:
まだ詳細は決まっていない,もしくは,今は発表できないけれど,単純に「強力な」武器を売るというようなものではない,という理解でいいですか?
河野氏:
そうですね。いや実際,かなり一生懸命考えているんです。強さではなく「便利を売る」というのはどうでしょうか? とはいえ,その便利さも,それが便利だと分かるまでにはそれなりのスキルが必要かもしれない。いや,これは難しいや。
■誰もが楽しめる課金の仕組みが重要
紺野氏:
アンケートを見ると「多彩な衣装」というリクエストも多いようですね。衣装といえば,さっきの「萌え系」みたいに,いろいろ思いつく人も多いでしょう。確か,WarRockは黄色とグリーンで敵味方がだいたい分かるようになっているんでしたね?
河野氏:
そうですね。
紺野氏:
SPECIAL FORCEだと,敵味方が同じ格好になってしまうことがあるので,衣装を販売するという方法もあり得るかもしれません。とはいえ,例えば,味方チームの全員が「クマの着ぐるみ」で戦えれば楽しいだろうな,とは思いつつも,ゲームの世界観を壊してしまうようなことはできない,と。
河野氏:
なるほど,うーん……。いや,ここもぜひNHN Japanさんに先に正式サービスをやっていただいて,後攻として参考にさせていただきたいなあ(笑)。
紺野氏:
クローズドβテストでは,ちょっと防御力が上がるベスト,というのがあったんです。ただ,防御のパラメータが上昇する代わりに重くなるので,移動速度が遅くなる。このように,装備には必ず一長一短があって,そのへんでうまくバランスを取っています。だから,自分のプレイスタイルにあった装備が選べる方式にすれば,プレイヤーにも納得してもらえるのではないでしょうか。
4Gamer:
そういったアイテムのパラメータなどはプレイヤーが確認できるんですか?
紺野氏:
いや,目で見ることはできないんです。数字で出ちゃうと,たぶん「ベストなキャラクター」を作る人が必ずいて(笑),みんながそれになっちゃうということがありますんで,それはちょっとまずい。まあ,クローズドβテストをやったので秘密にしてもしょうがないんですが,ブーツを履くと移動速度が速くなる。そこで,ベストを着て防御力を上げ,減った移動速度をブーツでカバーするという方法はプレイヤーのよく知るところになりました。
それによってゲームバランスが狂うかというと,そうでもないですが,そういうアンロックアイテムを付けたプレイヤーに対して,「速すぎる」とか「追いつけない」といった意見があったことは確かで,やはり課金の問題は難しいですね。
■オンラインFPSは未完の大器
ところで,SPECIAL FORCEはクローズドβテストが終わったところですが,これからテストを控えているこちらとしては,そうですね,初めてFPSをやった人の反応などを聞かせてほしいんですけど……,って,そんなこと聞いちゃっていいですか?(笑)
紺野氏:
あ,いや大丈夫ですよ。やはり初めての人は「FPSとはこういうゲームであるべきだ」というような先入観があまりないので,もしかしたらコアユーザーの意識とは違っちゃっているのかなとは思っているんですが,難しいとか,自分には向いていないとか,そういう反応はあまりなくて,こっちが予想してたよりはるかに多くの人が,素直に楽しんでくれたかという印象ですね。
河野氏:
仲間とかクランとか,そういう人達はできていました?
紺野氏:
いや,まだクランがないので,それはないんですが,NHN JapanIDで知り合った人がすでにSPECIAL FORCEのサークルを作って「日本一を目指そうぜ」という話をしていたりとかはあります。
河野氏:
ああ,それはいいなあ。いや,WarRockは今,ヨーロッパとアメリカではテスト中なんですが,私もいっぱいクランを作って,韓国,日本,ヨーロッパ,そしてアメリカとサービスが始まったら,いずれ「ワールド・チャンピオンシップ」などを企画したいなあと考えています。いつかは,日本のチーム団と共にハワイで大会を行うのが夢なんです。
紺野氏:
それはいいですね。いや,ぜひ行きたい(笑)。
4Gamer:
というわけで,そろそろ時間になりました。本日はどうもありがとうございました。
長さの関係でここには掲載できなかったが,上のような話以外にも,マナーやチート,サーバーやラグ,そしてPCのスペックの問題など,さまざまな意見が交わされた。ここに掲載した内容だけでも,テクモ,NHN Japan両社がWarRockおよびSPECIAL FORCEに取り組む真剣な姿勢はよく分かっていただけたと思う。4Gamerのアンケートを見る限り,我々が漠然と考えていたよりはるかに“カジュアルFPS”に期待を寄せている人は多く,もしかしたら,オンラインFPSは2007年のゲーム市場において台風の目になっていくのかもしれない。テクモ,NHN Japanとも,業界では確実な地歩を築いている大手メーカーだが,オンラインFPSに関しては,完全にチャレンジャー。両社が今後どのような手を打っていくのかも非常に興味深い。
いずれにしろ,どちらのゲームについても,今後,できる限りフォローしていくつもりなので,ぜひ楽しみにしていていただきたい。また,得られたアンケート結果は,今後,いろいろな形で記事に反映させていく予定だ。(Interview by Kazuhisa/松本隆一,Photo by Kiki)
- 関連タイトル:
WarRock
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SPECIAL FORCE
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