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[TGS 2009]Neuroskyの脳波コントローラ「MindSet」日本発売決定
現状のところ,PC専用の周辺機器として発売される模様で,会場では,
- NeuroBoy
- brainwaveVisualizer
- Judecca
- アニマルワールド
- ニューロリラックス
- NeuroSynth,
- 脳波パズル・マインドエスケープ
- Hero108:リンチャン・コンバット
- MindDoll ver.1
の9種類のアプリケーションが紹介されていた。
脳波で音楽を奏でるNeuroSynthとか,脳波が分析されてさまざまなアバターができるというMindDollなどはちょっと興味深い内容だ。
用途としては,ニューロリラックスあたりが実用的なのかもしれない。これは,ありがちなバイオフィードバックとも少し違うアプローチのようで,立体音響と組み合わせてリラクゼーションを行うものだという。
当面はPCのみでの利用となりそうだが,Bluetooth対応なので,Bluetooth対応の携帯電話などでも利用可能なはずとのこと。iPhone用のアプリなども試験的に作られているようだ。携帯電話だと,いろいろややこしいことも多いようなのでリリース時期などは不明だが,将来的には携帯電話での展開もありうる感じである。
現状では,集中度とリラックス度という2種類の尺度をゲームで利用する仕様だ。実際には,もっといろいろな信号が取れてはいるそうなのだが,1か所で脳波を取っているだけなので,そう複雑なことはできない。使う側からしても,あまり複雑な思考や感情を要求されても困るので,当面は2種類くらいで妥当なのかもしれない。利用例のゲームでは,イベント的な部分で脳波を使っているという感じだろうか。
まあ,ゲームで使うなら,やはりコントローラ代わりにしたいところではある。理論上では,「右」「左」という感じで思い浮かべた方向などを検出することもできないことはないみたいなのだが,複数のセンサーが必要になって価格が上がったり,信号処理が複雑で,どうしても高性能なPCが必要になったりと,いまのところあまり現実的とはいえないという見解らしい。まずは,この製品が普及していけば,より高度な製品も出てくる可能性が増えるということだろう。
C++で使えるゲーム用の開発ツールや,より詳細なデータを活用できる研究ツールなども公開される予定なので,今後はもっと面白い使い方も出てくるかもしれない。例えば,眠気なども検出できるので,居眠り運転防止策として自動車メーカーへの利用提案も始まっているという。
ゲームの周辺機器としては,切実に必要という種類のものではないのだが,とりあえず,わりとちゃんとした脳波が取れるということなので,脳波アプリを作って遊んでみたいという人にはお勧めできそうだ。会場では,絶えず人だかりができていたブースなので,業界内での脳波への注目度も低くない雰囲気。なんにせよ,今後の展開に期待したい。
ニューロスカイ公式サイト
http://www.neurosky.jp/- この記事のURL: