2006年1月10日,Intelの日本法人であるインテルは「インテル・プラットフォーム・セミナー2006」を報道関係者および業界関係者向けに開催した。
左:セミナーで登壇したインテルの代表取締役共同社長,吉田和正氏。Intelだけでなく業界全体でプラットフォームを広げていき,業界標準を作ることで,消費者がすぐに「体験」できるようにすることが重要と語る
右:同じく,こちらは米本社のデジタルホーム事業本部副社長兼事業本部長のDonald J. MacDonald(ドン・マクドナルド)氏。Centrino Duoによって,ノートPCでもゲームや動画配信などの本格的なエンターテインメント体験が楽しめるようになると述べた
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このセミナーでは,1月6日に発表された同社の新しいノートPC向けプラットフォームである
Centrino Duoモバイル・テクノロジ(以下Centrino Duo)と,それを構成する新型CPUである
Core Duo,そしてデジタルエンターテインメントPC新プラットフォームのViivテクノロジについて,日本法人によって概要が語られた。
左:Viivテクノロジ協賛コンテンツホルダの一覧。4Gamerで何度か紹介しているスクウェア・エニックスとカプコンのゲームタイトルのほか,国内展開されるかどうか不明ながら,ハンゲームのロゴもあった
右:Core Duo搭載の小型エンターテインメントPC(テレビの向かって右脇)で「フロントミッション オンライン Windows版」をプレイしつつ,別のホームネットワーク対応テレビからこのPCを使って音楽ビデオのストリーミングを行うデモ。ゲームもストリーミングも滑らかに動作していた
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会場には,各社のCentrino Duo採用のノートPCが,未発表の参考出品も含めて十数台展示されていた
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もっとも,会場で語られた内容そのものは,本誌
解説記事の内容を超えるものではなかった。そこで今回は,会場内に展示されていたCentrino Duo搭載ノートPCの中から,別途グラフィックスチップを搭載し,ゲーム用途に十分利用できそうな製品を,ピックアップして紹介していきたいと思う。
さて,解説記事でも触れているが,Centrino Duoを構成するMobile Intel 945GM Expressチップセット内蔵グラフィックスコアの3D処理能力は,最新の3Dゲームをプレイするには力不足。ノートPCでゲームをプレイしたいのであれば,別途グラフィックスチップを搭載する製品を選択するのが現時点では鉄則だ。
今回のセミナー会場では,エプソンダイレクト,ソーテック,デル,東芝,富士通の5社が,グラフィックスチップを別途搭載するCentrino Duo採用ノートPCを展示していた。グラフィックスチップのスペックはまちまちだったが,3D性能が最も高いと思われるのは,GeForce Go 7800を搭載したデルの「Inspiron 9400」(仮称)である。
Inspiron 9400は現在のところ国内で未発表だが,これはおそらく,GeForce Go 6800を搭載し,実際に国内で発売された「Inspiron 9300」の後継製品。Inspiron 9400が国内発売される可能性は低くないといえるだろう。
また,エプソンの「Endeavor NT」シリーズやソーテックの「WinBook DN7000」は,Mobility Radeon X1600を搭載しており,これらもノートPCとしては十分なスペックだ。
左上:エプソンダイレクトの「Endeavor NT」シリーズ(参考出品)。Core Duo T2500/2GHzとMobility Radeon X1600を搭載する。ディスプレイ解像度は1280×768ドットだ
中央上:ソーテックの「WinBook DN7000」(仮称,参考出品)。Core Duo T2500/2GHz,Mobility Radeon X1600を搭載し,ディスプレイ解像度は1280×800ドットである
右上:デルの「Inspiron 9400」(参考出品)。シリーズ最上位のCore Duo T2600/2.16GHzと,これまた最上位のGeForce Go 7800(グラフィックスメモリ256MB)を搭載する。ディスプレイ解像度は1440×900ドットだ
左下:富士通の「FMV-BIBLO NX90R/W」。Core Duo T2300/1.66GHz&Mobility Radeon X1400 HyperMemory(グラフィックスメモリ128MB)という組み合わせだ。ディスプレイ解像度は1440×900ドットである
中央下:東芝の「dynabook Qosimio G30/596LS」は,Core Duo T2500/2GHzとGeForce Go 7600(グラフィックスメモリ128MB)を搭載する。解像度は1920×1200ドットの,いわゆるフルHD
右下:Gatewayの「Gateway M465」(本製品はチップセット内蔵グラフィックスコアを使用)で,CPU表記を確認してみた。「Core」の文字はなく,「プロセッサナンバー @ 動作クロック」といった形で表記されるようだ
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グラフィックスドライバやゲームアプリケーションのマルチスレッド(≒デュアルコアCPU)最適化は少しずつ進んでおり,Core Duo搭載のノートPCは今後に期待が持てる。その意味で,ノートPCの購入を考えているゲーマーにとって,これらは待望の製品群といえるだろう。(石井英男)