レビュー
「アリアスストーリー」チェックアップテストプレイレポートを掲載
同作は,この夏には正式サービスの開始が予定されているが,果たして現在の完成度は,どの程度のものなのだろうか。まだまだ開発中のタイトルではあるが,現段階のアリアスストーリーがどのようなMMORPGなのかを,本稿でお伝えしていこう。
■選べる種族は4種類,クラスは2種類だが
■キャラの成長パターンは実に豊富
アリアスストーリーには,ティア族/アスター族/マイン族/サンディア族という四つの種族が登場する。プレイヤーキャラクターを作成するには,種族,性別,職業を選択することになるのだが,性別は男/女,職業は剣士/魔法使いとなっている(もちろんそれらの組み合わせは自由だ)。
最近のMMORPGとしては,キャラクターのバリエーションが若干少ないようにも思えるが,プレイヤーが任意に取得/強化していけるスキルシステムや,一次転職から三次転職まで存在する転職システムなどを考慮すると,むしろ自由度の高いキャラクター育成が楽しめそうだ。
本作では,選んだ種族によってスタート地点が異なり,また魔法使いを選んだ際の,使用可能な魔法の種類も違ってくる。しかし今回のテストでは,地理的/戦闘能力的にどの種族が有利なのか,という点までは調査できなかった。一通りプレイしてみたところでは,あまり大きな差は感じられなかったので,基本的に好きな種族を選んで問題ないだろう。ただし,次回のテストでは,そういったバランス面の調整が行われる可能性もあるので,その点はご了承を。
なお,各種族の拠点の間には広大なフィールドが存在し,さらに好戦的なモンスターが徘徊しているが,各拠点にはすべての村をつなぐ有料のテレポートNPCが設置されている。つまり,キャラクターをある程度まで育てたり,ゲーム内通貨を貯めたりすれば,(種族によってスタート地点は異なるが)他種族との交流は可能ということである。
■スキルの成長はプレイヤーの好みで
アリアスストーリーでは,モンスターを倒すことで経験値やゲーム内通貨が得られるほか,「生命の光」という特殊なエネルギーも入手できる。生命の光は,アイテムの生成やスキルの習得など,さまざまな場面で用いることになる。生命の光とその使い方は,本作の大きな特徴といっていいだろう。
スキルは,村にいるスキルストアNPCを通じて習得する。その際に必要となる生命の光はスキルの種類よって異なり,またスキルのレベルによっても変化する。スキル習得のルートはツリー構造になっており,前提となるスキルのレベルを一定値まで上昇させることで,より強力な上位スキルを学べるようになっているのだ。
今回のテストで確認したところ,現状のスキルツリーはかなりシンプルなものだった。しかし,より高レベルなスキルを習得していけば,徐々にスキルツリーが複雑になっていくだろう。次回のテストでどう進化するのか,非常に楽しみだ。
■武器の持ち替えを駆使して
■スキルを使い分けよう
アリアスストーリーの操作系統は,MMORPGファンにとってはおなじみのクリックタイプが採用されている。移動したい地点をクリックすればキャラクターがそこへ移動し,モンスターやNPCといった対象をターゲットしつつ,再度クリックすると攻撃/会話などが行えるといった具合だ。スキルは,スキルをショートカットパネルへ登録し,それに対応するキーを押すことで発動できる。操作系統としては,実になじみ深いものといえるだろう。
しかしアリアスストーリーの戦闘は,単純に見えて少々面白い工夫が盛り込まれている。本作で習得できる戦闘用のスキル/魔法は,装備している武器のタイプが使用条件になっているのだ。例えば,剣を使うスキルと斧を使うスキルは完全に別系統となり,剣を装備しているときに,斧のスキルを使うことはできないのである。
そこで活用したいのが,「武器の持ち替え」だ。本作では,インベントリウィンドウ内の武器/盾の装備スロットが,二つずつ用意されている。先の例のように剣用/斧用のスキルを習得しているなら,片方に剣を,もう片方に斧を装備して戦うことで,スキルのクールダウンタイムを気にせず,連続的にスキルを繰り出せるというわけだ。ちなみに武器は,装備スロットの横にある切り替えボタンを押せば切り替えられる。
もちろん,戦闘中に武器を切り替えて別系統のスキルを活用していかなくても,モンスターとの戦いには勝利できる。しかしその場合,スキルを再使用するためのクールダウンタイムがネックになり,習得スキルの少ないゲーム序盤では,攻撃力不足が感じられるケースもあるだろう。
面倒だと思う人もいるかもしれないが,筆者個人としては,柔軟なスキルシステムにマッチした,面白い仕様だと感じた。今後のバージョンでは,さらなる操作性の向上に期待したいところだ。
■モンスターは同種でも2タイプが存在
通常タイプと凶暴タイプのモンスターは,基本的には群れをなしているが,凶暴タイプのほうはいわゆるアクティブモンスターとなっており,キャラクターがある程度近づくと襲いかかってくる。凶暴タイプの存在により,序盤からスリリングな戦闘が楽しめた。
また今回のテストでは,キャラクターが死亡したときのペナルティとして,その場で復活をした場合に限り,経験値が2%ロストした。その場合,HPが半分の状態で復活するので,周囲を凶暴タイプに囲まれているような状況だと,再び力尽きてしまうことも考えられる。
一方,その場で復活せず,ホームポイントに戻って復活すれば,経験値へのペナルティは課されないので,状況に応じて復活方法を選ぶのが無難なようだ。例えばクエストをクリアし,村に戻ろうとしている最中に死んでしまったなら,ホームポイントに戻って復活するほうがいいだろう。
総じていえるのは,現段階でのデスペナルティは,それほど厳しいものではないということ。この程度のペナルティであれば,「その場復活」を繰り返して,かなり遠くまで旅することができるだろう。今後のバランシングに注目しておきたいところだ。
■守護精霊と契約し,自動支援の恩恵を受けよう
プレイヤーキャラクターのレベルがある程度高くなってくると,守護精霊との契約が結べるようになる。アリアスストーリーの守護精霊は,プレイヤーキャラクターを支援してくれるペットのような存在だ。その守護精霊に行動を指定することで,戦闘に参加してくれたり,ポーションを使ってくれたり,アイテムを拾ってくれたりする。
守護精霊の行動パターンは,ゲーム内通貨を支払って「機能を購入する」ような感覚で入手する。機能を拡張するにはお金が必要だし,行動を実行させていると契約時間が消費されていく(つまり時間制)ので,守護精霊の機能を長時間発動し続けることはできない。しかし,機能を発動していなくても,自分のあとを追いかけてくる守護精霊の姿には,案外いやされるものだ。
今回のテストでは,残念ながら守護精霊のすべてを確認することはできなかった。このあたりについては,今後のテストで重点的に調べてみたいと思う。
■フィールドに点在するダンジョン
村の外には広大なフィールドが広がっているが,各地にダンジョンも存在する。今回のテストでは,低レベルキャラクターを操作して「ロックダンジョン」というダンジョンに無理矢理飛び込んでみた。
これは,ティア村から6エリアほど離れた「ロックバレー」という土地にある,レベル30台中盤以上のキャラクターを対象とするダンジョン。こちらのキャラクターは低レベルだったので,何度も「その場復活」を利用しつつ,ほうほうの体でたどり着いた。
ロックダンジョンは,いわゆる洞窟的なダンジョンではなく,隔離された渓谷のようなフィールドになっていた。パッと見た限りでは,通常のフィールドでは見かけなかった,かなり強そうなモンスターがポップしていた。
その奥で,次の階層へ移動できる場所を見つけたのだが,そこに立っているNPCに行く手を阻まれ,進めなかった。どうやら,なんらかのクエストをクリアするか,キーアイテムのようなものを入手しなければ進めないようなのだが……,なにせ低レベルキャラクターを操作していたので,検証は不可能だった。
■今後の進化が大いに期待できるタイトル
今回行われたチェックアップテストでは,序盤のクエストもそれなりに完成しており,クエストをこなしながらじっくりキャラクターを育てることができた。
また,「その場復活」を利用して,村から村へと強引に冒険してみたのだが,マップは広すぎず,狭すぎずといった印象。エリアごとに切り替わるBGMも非常に凝ったものが用意されており,世界を旅する楽しさが味わえた。
とはいえ,本作はまだまだ開発中のタイトルだ。キャラクターを操作していて感じるちょっとした違和感や,キャラクター移動のぎこちなさなど,筆者も多少の不満を感じた。そういった意見や要望を,ハイファイブ・エンターテインメントがしっかりと聞き入れ,ゲームに反映してくれれば,かなり楽しめるタイトルになりそうだ。今後のテストでは,より進化したアリアスストーリーをプレイしたいものである。(ライター:Chun)
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