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[COMPUTEX 2006#14]「ClearVideo Technology」を大々的にアピールするIntelブース
例えば,COMPTEX TAIPEI 2006初日のIntelブースでは,ブース前の通路を一斉封鎖してバレリーナ達が踊りながらパレードするという,謎のオープニングセレモニーを開催したりしていた。
2台のPCのスペックはレポート#04で紹介した基調講演時と同じで,IntelサイドはCore 2 Duo E6700/2.66GHzベース,AMDサイドはAthlon 64 FX-62/2.8GHzベースのシステムを利用。Half-Life 2は,それほどCPU負荷が高いイメージのタイトルではないが,フレームレートは前者が173.97fps,後者が122.76fpsで,フレームレート比で40%もCore 2 Duoシステムが高い結果になっていた。
筆者個人の感想として,ちょっと差が出すぎではないかと思い,それぞれのマシンのグラフィックオプションの設定が一致しているかどうかを確認しようとしたが,ダメとのこと。このあたりは,実際に製品が登場してから,確認してみたい。
■Intelも高品位ビデオ再生アクセラレーション技術を発表
デモンストレーションは,このGMA X3000に搭載されたプログラマブルビデオプロセッサ(PVP)とシェーダユニットの支援によって提供される,高品位ビデオ再生機能についてのものだった。同機能には,「Intel Clear Video Technology」(以下ClearVideo)という名前が与えられている。
Clear Videoの具体的な機能としては,ほかの領域には一切影響を与えず,ビデオ再生画面だけを対象とする画調調整機能,インタレース映像に対して適応型のプログレッシブ化処理を行えるデインタレース処理,MPEG-2やVC1のデコードアクセラレーション(逆離散コサイン変換,動き補償処理),4×4のマルチタップFIR(Finite Impulse Response)フィルタによるスケーリング処理が挙げられている。性能としては,MPEG-2であれば,HD(高解像度,ハイビジョン)ストリーム1本,SD(標準映像)ストリーム1本を同時に処理できるという。
なお,最近のATI TechnologiesやNVIDIAが強く訴求しているH.264のデコードアクセラレーションについては「現在,研究開発中」とのことだった。
■GMA X3000で3Dゲームグラフィックスはどこまでいけるのか?
4Gamer読者として気になるのは,ノートPCや安価なPCなどで,オンラインゲームやカジュアルゲームを楽しむことを前提としたときに,GMA X3000がどの程度の性能を持っているかだろう。
Intelから配布された資料には「GMA X3000は素晴らしい3Dグラフィックス表現と驚くべきグラフィックスパフォーマンスを提供します(GMA X3000 delivers spectacular 3D graphics and remarkable graphics respnonsiveness)」とあるのだが,IntelブースにはGMA X3000で3Dグラフィックスを実行させたデモがまったくないのだ。3DMark06などを実行させた資料もない。
この点についてブース内にいたMichael Abel氏(Intel Product Marketing Engineer, Chipset & Software Marketing)に聞いてみたところ「実はまだGMA X3000の3Dグラフィックス機能をフル稼働させるドライバが完成していない。夏頃には,プログラマブルシェーダ3.0仕様の全機能が動かせるようになる」とのことだった。
GMA X3000の3Dグラフィックス性能を資料上では強烈にアピールしながらその展示がないというアンバランスな展示内容の裏には,こうした事情があったのだ。(トライゼット 西川善司)
- 関連タイトル:
Intel 900 Express
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