インタビュー
「マブラヴ」吉宗鋼紀との座談会再び!「アージュ」ブランド設立20周イベントで発表された「Muv-Luv INTEGRATE」は吉宗氏の集大成になる
「Muv-Luv INTEGRATE」の正体に迫る
マフィア梶田:
きたくおうさんの作品や「Project MIKHAIL」は本当に楽しみです。ただ,俺にとっての「マブラヴ」って,未だに「マブラヴ」と「オルタ」 なんですよね。そうなってくるとやっぱり一番気になるのが当日に発表された「Muv-Luv INTEGRATE(マブラヴ インテグレート)」なんです。そもそもあのイベント自体が急遽決まったわけじゃないですか。あそこで発表するってのは,どの段階で決めていたことなんですか?
吉宗氏:
イメージボードの投入を決めたのは結構ギリギリでしたよ。「やっぱり絵で見せないと説得力無いな」ってイベント数週間前に思いついたんで(笑)。
マフィア梶田:
思いつきにも程がありますね(笑)。
吉宗氏:
最初はモンキーチョップ(âgeの背景担当。イラストレーター)が全部やることになってたんですが,通常業務もありますし,どうしても手が足りないという事態に。で,過去に「TE」や「シュヴァルツェスマーケン」のアニメにおける3D戦術機監修で色々お世話になった,大河広行さん(メカニックデザイナー・アニメーター)や,「exogularity01」でお世話になったうりもさん(イラストレーター),倉持キョーリュー(メカニックデザイナー)さんにお願いしたところ,メチャクチャ忙しいはずなのに皆さん力を貸してくださって。そんな感じで多くの人の力添えをいただいた結果,あのイメージボードをお披露目できました。
マフィア梶田:
あのイメージボードは,そんな突貫で作った感じに見えませんね。
吉宗氏:
内部向けのイメージボードならもっとラフでいいんです。でも20周年イベントで待ち焦がれたファンの皆さんにお披露目するなら,それなりのクオリティと情報量が必要になる。しかも時間を掛けて観賞できない上に,解像度の低いプロジェクターでスクリーンに投影されるなら尚更です。もともとイメージボード的なものが一切存在しなかったのではなく,表に見せるレベルのものを今回急遽制作したって感じです。
BRZRK:
実際は倍のシーンがイメージボード候補として挙がっていたそうですが,実際にあのシーンを選んだのは,やはりいろいろな理由があるからなんですよね?
吉宗氏:
いちおう,連続で見ると疑問や不安,期待などの感情が動くドラマ性を,流れで想像しやすいものとしてセレクトしました。あと「exogularity01」との被りは避けようと。「量産型凄乃皇の火星砲撃シーン」は内部でリクエストが多かったんですが,単に見たことのある絵はNGにしました。この一連のシーンは,見る人の心理をどう誘導するかを考えた順番と配置になっている上に,一枚一枚にいろいろな意味が含まれていて絵画鑑賞のように読み解くほど見えてくる設計にしてます。ファンの皆さんがちゃんとそこに目を向けてくれて,なにより楽しみながら考察を広げてくれたので,とても嬉しかったです。同じように,今回のイメージボードは「exogularity01」という「マブラヴ」世界の未来に触れた冊子を片手に見比べて考察すると,意外なことが分かってもっと楽しいと思います。
BRZRK:
タンクローリーが倒れている絵の周辺に人がバタバタ倒れている絵とかあったじゃないですか。あの絵からは有名な都市伝説のフィラデルフィア計画を連想してしまいましたけど……。
吉宗氏:
鋭いですね(笑)。
BRZRK:
前回,吉宗さんの作劇のルーツに,70年代オカルトブームがあると聞いていましたので。あの都市伝説では透明化実験で駆逐艦に乗った人間が壁や床に融合して埋もれたとか,いろいろ言われています。あの絵でも,人がタンクローリーと融合していたので何か関連あるのかなと。
吉宗氏:
オカルトブーマーで都市伝説を創った男(※)として当然意識してますよ(笑)。それはフィラデルフィア実験を知っている人には分かりやすいフックになって,考察がさらに広がるかと。電磁的に透明化する実験なのかな,とか。先ほども言ったように,今回のイメージボードは一連の物語構成になっているのと同時に,いろいろな考察のフックを埋め込むように設計してあります。吉宗鋼紀の文脈を理解していれば,いろいろな情報が読み取れると思います。
※「ローシュタインの回廊」。Wikipedia「都市伝説」参照。
BRZRK:
ちなみにあの月面のイメージボードはサクロボスコ近辺ですかね?
吉宗氏:
違いますけど正解を言っちゃってもいいですか? 僕は聞かれたらはネタバレだろうが答える主義ですけど(笑)。
マフィア梶田:
いやいやいやいやいや! 何度も言いますが俺はゲームで知りたいんです!
BRZRK:
普通の解説でおねがいします(笑)。
吉宗氏:
これは地球を背景にした月面最大のハイヴですね。このイメージボードに関しては訂正があります。これはモンキーチョップが描いてくれたんですが,背後の地球を「マブラヴ アンリミテッド ザ・デイアフター」(通称TDA)のイメージボードから流用してしまったんです。本来なら「オルタ」世界の地球だったのですが,時間が足りず,間に合わせるための苦肉の策だったらしく。下手をすれば「TDAの世界での事件」という誤った考察の原因になり得るので,申し訳ないです。
BRZRK:
あー,そういうことでしたか。そこは記事でもしっかり色替えして,目立つようにしておかないとですね。
吉宗氏:
月面に多数のハイヴが存在することは,TDAでもオルタの世界でも同じです。今回のイメージボードはTDAのものと同じ月面最大のルナ・ゼロハイヴをほぼ同じ構図で描くことで,見比べたときに差を分かりやすくする意図でした。本当は地球にも差があったんですけどね。この一枚は,ぱっと見で「なんだ,見たことあるよ」って思わせて,半壊したハイヴと周囲の人工建造物を見つけて「もしや人類が月を……!?」と安心してもらうための一枚です(笑)。
マフィア梶田:
なんすかその底意地の悪い笑顔は(笑)。俺はそんな解説を聞かされても簡単に安心なんてしませんからね! ところで,Twitterではイメージボードの考察がかなり盛り上がっていましたが,鋭いところを突いているものってあったりしますか?
吉宗氏:
皆さん考察を楽しんでくれているようで本当に嬉しいです。でも僕は,Twitterに限らず「インテ」の物語予想や設定考察には基本的に何も反応しないよう心がけてます。そういう事前予測とか妄想ってコンテンツ一番の醍醐味じゃないですか。原作者が「イイネ」を付けると,「正解」とか「一部正解」みたいな曲解を招くかもしれないし,なにより一番の楽しみを奪いたくないですから。なんていうか,こういうのって正解探しをするのではなく,妄想を自由に膨らませて楽しんでほしいんですよね。
BRZRK:
確かに,最近のオタクの傾向として,何でも正解探しになりがちですよね。本来なら事前にあれこれ予想してファン同士で話すことが楽しいはずなんですが。
吉宗氏:
次はハイヴの地下茎ドリフト内の戦闘に備える戦術機部隊ですね。一見,何度も見たことがあるハイヴ内戦闘なんでスルーしがちな構図にしています。でも細部を見ると,1機たりとも既存の戦術機ではないんです。例えば一番手前のラプター系の頭部改造MiGが持っているのはYF-23の長刀だとか,機体にはグラフィティがペイントされているとか。
BRZRK:
てことは正規軍とは考えられないですし,反UNとか何かしらのそういう組織があるってことなんすかね?
吉宗氏:
答えちゃっていいんですか?
BRZRK&マフィア梶田:
やめておきましょう!!
吉宗氏:
中央の四脚型戦術機は設定だけあったものですが,公式イラストとしては初公開です。大口径レールガンとセントリーガン2門,尾部にガンマウント式の突撃砲を搭載してます。
BRZRK:
うーん,「機動戦士ガンダムZZ」のジュドーみたいに,ジャンク屋的なグループがあるのかなぁ。
吉宗氏:
答えましょうか?
BRZRK:
ダメダメダメダメ!
吉宗氏:
ここまでは「exogularity01」などですでに触れている歴史や事件でもありますから,分かる人には分かるはずだし,全体的に人類優勢な雰囲気で安心していただけるかと。じゃあ次行きましょう。
BRZRK:
あの,全然安心できないんですけど(笑)。フィラデルフィア実験っぽいだけじゃなく,左下の人とか明らかに戦車級か何かと合体しちゃってる感じですし……。
マフィア梶田:
かなり気色悪いデザインですねぇ,これ。なんかよく見ると,断層っぽくスパッと切られたかのように街がズレてるし。
吉宗氏:
あんなに成長した高フェイズのハイヴが存在する地域なのに,なぜか重工業地帯がある。普通はハイヴ成長の段階でBETAに均されるはずです。街を切り裂く断層,あてもなく彷徨い,あるいは物質と融合し化け物と化した人間たち。でも鳥は普通に飛んでいたり。このあたりから「あれ,雲行きがおかしいぞ……」と不安がじわじわのし掛かってきます。前の月面とはハイヴと麓の人工物の対比で連続性を担保していますが,宇宙のコントラストと正対アングルのスッキリ感から,斜めのアングルの不安定感と鈍色の曇天や,工業地帯独特の煤け感が,陰鬱さをより感じさせるよう設計しています。
BRZRK:
うーん,なんか共生しているようにも見受けられるなぁ……。
吉宗氏:
答えま――
BRZRK&マフィア梶田:
結構です!
吉宗氏:
次はニューヨークでの戦闘ですね。自由の女神像があるので分かりやすい。地に転がる女神像の首は「ニューヨーク1997」っていう映画の海外版ポスターのリスペクトです。背景にBETAのハイヴがある構図は,やはり前のイメージボートとのオーバーラップを意識しています。曇天から一転して夜になり,夜景のように美しい戦闘光と,照り返しに浮かぶ戦車級のおぞましさを対比してます。
BRZRK:
そもそもニューヨークに戦車級がわんさかいて盆踊りみたいになっているし。ハイヴが2つ見えていて,何かレーザーみたいなものを撃ち合っているようにも見えますね。
吉宗氏:
ハイヴが存在しない南北アメリカ大陸で,ニューヨークにBETAがいるのもヤバいし,ハイヴが2つあるのはもっとヤバくないですか(笑)。
BRZRK:
うーん,ツインタワー的な暗喩なのかなぁ……。答えなくていいですが!
吉宗氏:
さらに一転,広がる青空と人類の空母機動艦隊。背景にはジェラルド・R・フォード級戦術機母艦。フライトデッキ上には新型戦術機中隊。護衛にはズムウォルト級駆逐艦。そしてアイオロス級攻撃戦術機母艦のフライトデッキ上で戯れる懐かしい女子キャラたちで,ホッとしていただこうと(笑)。
BRZRK:
艦隊の安心感はともかく,女子は全然ホッとできる雰囲気じゃないんですが……(笑)。
吉宗氏:
国連軍とは違う色のBDUをまとう分を弁えてる氷の美魔女系部隊長。ツンデレでお堅そうだけどチョロそうなメガネの淑女。まさか正体が話題になるとは思わなかった,ヴァルキリーズエンブレムをつけたオレンジ髪の次女(笑)。水泳部っぽい妹キャラに胸ぐら掴み上げられている金髪の天然系貴婦人は,国連軍エンブレムの文字を見ると,オルタネイティヴ計画とは違う組織の名前が書かれていたりします。
マフィア梶田:
ものすごく興味深いイメージボードですね,これ。キャラクターの素性はもちろん,関係性とシチュエーションが気になりますわ。
吉宗氏:
Twitterではオレンジの娘が誰かって考察から,なんでそうなったのか分かりませんが大喜利が始まってましたね(笑)。
BRZRK:
楽しんでるなあ。半年前では「マブラヴ」関連でこんなに楽しめるなんて想像もしてませんでした。
吉宗氏:
この絵の場合は,20周年イベント自体がヒントになっていますね。あのイベントにどういう人達が集まって力をあわせたのか,って感じです。
マフィア梶田:
うーん,そうなるとこれはアヴェンジャーズ的な流れなのかなぁ……。答えなくていいですけど!
吉宗氏:
そっちはスーサイド・スクワッドじゃないんですね(笑)。では最後,おなじみのキャラの近況で,ほっこりしていただこうと。
マフィア梶田:
1ミリもほっこりできねえし!
BRZRK:
さすがに……これは香月夕呼博士ですよね。
吉宗氏:
……答えちゃっていいですか?
マフィア梶田:
いやいやいや,さすがにこれは分かりますって!
吉宗氏:
これで違うって言ったらビックリしますよね(笑)。まぁ,これは夕呼ですけど。
BRZRK:
……良かった(笑)。このヌイグルミはもちろん?
吉宗氏:
「オルタ」で社霞が持っていた“うささん”と,「TE」でイーニァが持っていた“ミーシャ”ですね。
マフィア梶田:
なんの血やねん,コレ……。
BRZRK:
首にも何かヤバそうなものが巻き付いてるし……。
吉宗氏:
最初の月面と宇宙との対比として,無機質かつ真っ白な部屋で,隔離病棟や実験施設的な言いようのない不安感を強調しています。首輪はどう見ても爆発系ですよね。ぶっちゃけこの世界観だと静脈に埋め込むタイプとかありそうですが,あまりにあからさますぎて逆にブービートラップを疑わせて,実はこれが……とか。制作的には埋め込み式だと絵面として分かんなくなっちゃうんで。原則イメージボードは内部の共通認識のためのものなので,こういう場合はあえて記号として分かりやすいよう目立つ形にします。
BRZRK:
それにしても血まみれすぎて……。
吉宗氏:
部屋のソリッドで無機質な白と酸化した血液という有機的な汚れのコントラストが,これまた嫌な感じかと。点滴とか注射痕で腕が変色していたり,手首や足首にも拘束痕があって,そこから出血したんじゃないかな……なんて,いろいろ想像が膨らみますよね。
BRZRK:
ほんと,部屋の感じはなんか,精神を病んでしまいそうな感じで……。
吉宗氏:
そこはキューブリック監督のリスペクトですね。「2001年宇宙の旅」の第四のモノリスとか,「時計仕掛けのオレンジ」のミルクバーとかの精神的にくる感じ。âge10周年PVを見ている人なら,その冒頭部分がヒントになることは分かるハズです。
BRZRK:
先日âge公式YouTubeにも動画があがっていたのでリンク貼っておきます!
「Muv-Luv INTEGRATE」という吉宗鋼紀の集大成
吉宗氏:
最後に「Muv-Luv INTEGRATE」という名前について。インテグレートには“統合”っていう意味がありますよね。
BRZRK:
統合……先ほどのイメージボードを思い返すと,いろいろな解釈ができそうですね。
吉宗氏:
前回の座談会で「『オルタ』は僕の遺書」みたいなことを言ったじゃないですか。「インテ」はさしずめ遺書の書き直しみたいなもの。原点ができて,軸ができて,がんばって,時間が経って統合される。これは自分の人生そのものです。その意味で「インテ」には「オルタ」以降の経験や流れが当然入ってきます。そして,統合されれば分離するものもある。そういう人間模様を「インテ」では真正面から表現したいんですよ。
マフィア梶田:
なるほど。
吉宗氏:
梶田さんやBRZRKさんはâgeがくすぶっていた数年間,いろいろな話を聞いてくれたから分かっていると思いますが,みっともないところも含めて自分なんで,そういう生き様をすべて晒していくのが吉宗鋼紀のスタイルなんです。そういう他人の失敗が,若い人の糧になったり,「自分よりもみっともない大人がいるんだな」って少し安心できたりするなら,少しは役に立っているんだなって思えるわけです。
BRZRK:
吉宗さんの生き様が,今以上に多くの人の道標になっていくと良いですね。
吉宗氏:
「Muv-Luv INTEGRATE」っていうタイトル自体は,「オルタ」の企画時から続編用にずっと温めていたものなんですけど,自分の立場とかポジション,いろんな経験したからこそタイトルの意味が二重にも三重にも深まり,過去の蓄積が活きてくるんだなと思っています。「インテグレート」が意味するものに,自分の人生の総決算というか,集大成というものも乗っかった気がします。ただ,本来ブランディング的には「マブラヴ」の続編を出すなら,吉宗鋼紀の完全新作も一緒に発表しないとダメだと思うんですが,現実にはまだまだ一歩ずつ確実にってところですかね。新規企画のストックは30くらいあるんですが……。
マフィア梶田:
面白いものを思いついたとしても,実現って難しいんだと思い知らされますよね……。
吉宗氏:
コンテンツビジネスは商業であり,世の中はまだまだ,モノを生み出す人よりお金を出す人が偉いという価値観の時代です。ですから,「リスク分散と利益確保」などの経済的裏打ちに確証が得られないものは,面白くても1ミリも動きません。かつて,そういう既成概念に反する「マブラヴ」が成立したのは,僕が自分の借金でなんとかできちゃったからなんです。そんな裏道的な,歪な方法を繰り返した結果,いろいろなところに弊害が出た。その結果がこの数年の停滞といっても過言じゃないんです。
僕はプロレスで言うと,倒れた相手にガチ蹴りを入れてしまうUWFや,身を切って流血爆破するFMWの邪道スタイルです。一方tororo団長たちは陽の当たる道を歩いてきた正統派ストロングスタイル。今の状況はixtl時代に総裁Nが作ってくれた再起のチャンスで,これを活かすためにも,âgeも今後は団長たちと共に正道を歩み,クオリティと利益の双方でバランスを取る真っ当なやり方をしていかなければなりません。高い評価をいただいても数億の借金残すなんてやり方を繰り返したら「âgeは次のステージに進んだ」なんてファンの皆さんに言えませんから。もちろん僕が失敗しようがどう転ぼうが,ファンにとっては1つのエンターテイメントではあると思いますが(笑)。
BRZRK:
吉宗鋼紀の生き様もひっくるめて,すべてエンターテイメントとして楽しんでくれということですね。
吉宗氏:
そうですね。とくに前回の座談会は,âgeが一番身動き取れない時期に企画していただいたので本当に恩を感じています。調子が悪いときに関わってくれる人は本物だと思います。なので感謝の気持ちから,当時総裁Nから怒られるくらいの勢いでいろいろな裏話や,水面下で動いている話もギリギリの範囲でしました(笑)。結果的に先日の20周年イベントは,あの3年前の座談会で濁したり残したりしていたすべての答え合わせという形に。ある意味4Gamerさんのためのイベントと言っても過言じゃないレベルで(笑)。なので,3年前の座談会記事と先日のイベント配信を照らし合わせながら見てみると,新たな発見があって面白いかもしれません。
「マブラヴ」原作者の吉宗鋼紀×マフィア梶田×BRZRK対談――大ボリュームのインタビューから吉宗氏の人物象を掘り下げた前編をお届けしよう
「マブラヴ オルタネイティヴ」の発売から10年。ブラウザゲーム「ストライクフロンティア」がサービスインするなど,今も広がる「マブラヴ」ワールドだが,その仕掛け人がアージュ代表の吉宗鋼紀氏だ。今回,吉宗氏とマブラヴファンのライター,マフィア梶田氏,BRZRK氏の3人が対談することになった。マブラヴ関連の最新情報も飛びしたこの対談を,前後編に分けてお届けしよう。
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- PS Vita:マブラヴ オルタネイティヴ
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- Xbox360
- ライター:マフィア梶田
- ライター:BRZRK
- インタビュー
- カメラマン:佐々木秀二
マフィア梶田:
イベントでも言いましたけど,マブラヴって俺にとっては目標となる親父の背中みたいな作品で,まさしくその目指すところを「インテ」で吉宗さんが作ってくれようとしてくれているのはものすごく安心材料になりますよ。まだまだ教わることは多いなと。
吉宗氏:
そう言ってもらえるのは本当に嬉しいです。ほんと,名誉なことですね。
マフィア梶田:
プレイヤーの分身となる主人公が本当におためごかしじゃない環境に置かれて,それをちゃんと描ききって見せてくれたからこそ,「マブラヴ」も「オルタ」もシナリオとしてすごく優秀なんだと思うんですよ。続編の「インテ」は新しく立ち上がる作品なので過去の主人公を引きずることはないと思います。なので,今度はどんなことを教えてくれるのか,どんな主人公像を見せてくれるのかすごく気になりますね。
BRZRK:
確かに,誰の視点で物語が綴られていくのかはすごく気になるかも!
吉宗氏:
「インテ」が「オルタ」の時間軸的な正統続編である以上,如何にして今の若者感覚を持つ世代の共感を得つつ,既存ファンにもしっかりリーチさせるかは絶対の課題ですね。そういうファンの手応えも知りたいから,物語の概略を聞いてほしいって前にお願いしたんですけどね(笑)。
マフィア梶田:
いやいやいや,何度も言いますが俺はゲームでプレイしたいんですって! あれ,もう時間もいっぱいらしいんですけど(笑)。
BRZRK:
やっぱ,吉宗さんとの座談会を1回で終わらせるって無理がありますよね(笑)。まだまだ聞き足りないことは多いですが……とりあえず,吉宗さんからのコメントで締めとしましょうか。
吉宗氏:
おかげ様で先日の20周年イベントは無事終了し,高い評価とâgeへのご期待を頂戴しました。これは支え続けてくれたファンの皆さんや,尽力してくれたスタッフ,登壇してくれた方々の想いが一丸になったことで実現したんだと確信しています。僕自身もこれから始まることに心からワクワクしていますし,毎日がすごく楽しくて充実しています。ただ,僕はもう「マブラヴ」のプロデューサーではなく,あくまで原作者なので,今後の明確な何かをお約束するできる立場でにはありません。
なので次回はぜひ「マブラヴ」統括プロデューサーのtororo団長を交え,未来の話に深く切り込んでいただきたいです。古参ファンにとっては他メーカーの重鎮の参画によって「マブラヴ」が変わってしまうのではないかという不安も少なからずあるかと思います。なので,「マブラヴ」の未来をどうしていくのかという彼のビジョンなど,ぜひ本人に聞いてもらえると嬉しいです。
BRZRK:
ぜひやらせてください! 決まりです!
4Gamer:
いや,決めないで……(笑)。
でも,みなさん聞きたいことはまだまだあるでしょうし,“次”の実現に向けて動きたいですね。
マフィア梶田:
では次回,tororoプロデューサーにお話を聞く回でまたお会いしましょう!
4Gamer:
いや,だから決めないで……。
※編注:次回インタビューも本当にできることになりました。詳細はまだ決まっていませんが,どうかお楽しみに。
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