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[G★2007#37]ゲーム主体のバーチャル空間「Poki Poki」の可能性
まずは「Poki Poki」。これは「Second Life」のようなバーチャルワールドにミニゲームや「動物の森」などに似た要素を取り込んだもので,ゲームのできるコミュニティ空間を作っている。
プレイヤーは,まず,フィギュアのような感じで,自分のアバターを購入する。そのアバターにさまざまな着せ替えを行うことで,自分のアバターをカスタマイズできる。髪型やメガネ,上着,ズボンなど,さまざまな部位が変更可能だ。画面を見れば,キャラクターの造形がかなり可愛く仕上がっているのが分かるだろう。
農場や牧場などでは,ミニゲーム感覚の仕事が用意されている。Poki Pokiでの労働は,「マビノギ」のアルバイトに近いイメージだ。Poki Poki内の人々は,日々このような労働でお金を稼いでいく。また,採集でさまざまなものを集めたり,それを加工してアイテムを作ることなどもできる。アバターは,Poki Poki内で生活するために働いているわけだが,さすがにミニゲームばかりでは単調だということか,労働を自動化する手段も設けられているようだ。
Poki Pokiはコミュニケーションを重視しており,カップルを作ることを一つの目的としている。カップルになれば,獲得する経験値が多くなったり,カップル専用のポーズが使えるようになったり,ボーナスがもらえたりする。
Poki Poki内で家を作って,家具を揃えるなど,プライベート空間の用意も抜かりはない。また,ペットも飼えるなど,ワールド内での生活に潤いを与える要素が今後も追加されていくという。ペットの成長や,交配といったものも検討されているようだ。
さて,ミニゲームやペットなどは,MMORPGではあまり話題にもならないようなことだが,バーチャルワールドとして見ると,かなり先進的な機能の部類に入る。SCEの「Home」構想の大半はすでにPoki Pokiに取り入れられているのではないだろうか。一部では次世代インターネットの主役と目されているバーチャルワールドの構成要素の半分くらいは,MMORPGをあらためてなぞっているにすぎず,こういう方面に長けた韓国メーカーが作ると,これくらいのものはすぐ作れてしまうということだろう。
さて,日本でのサービスについてだが,すでに何社かが興味を示しているとのことで,日本でのサービスも遠くないのではないかと思われた。パブリッシャとしてとくにNeoWiz Japanを優先しているというわけでもないようである。現状のPoki Pokiは,キャラクターも可愛く,ミニゲームもそこそこのデキなので,日本での展開にもあまり不安はない。というか,むしろ全体的に非常に日本人向きなシステムであるようにも思われる。MMORPGに深刻なゲーム性を求めない人や,コミュニケーション重視の人にとっては,どんな環境よりも適しているかもしれない。
Poki Poki自体がポータルとロビーを兼ねたような空間なので,ここから各社のオンラインゲームにつなぎ込むようなことができれば,なかなか面白いサービスが展開できる。ミニゲームの開発環境が公開されると,かつてGravityが発表した「STYLIA」のように,ポータルのアバターとゲームキャラクターを統一した試みのもっと大規模なものも展開できるだろう(まあ,すでにできているともいえるのだが)。大ヒットするかどうかは微妙だが,面白い展開が期待できそうなサービスであることは間違いない。
- 関連タイトル:
POKIPOKI
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