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「DirectX Runtime」2009年8月版が登場。5か月半ぶりの新版,ぜひ導入を
バージョンは「9.27.1734」で,対応OSはWindows 98/Me/2000/2000 Server/Server 2003/XP/Home Server/Vista/Server 2008/7(※64bit版が用意されるOSは64bit版も含む)。
筆者が確認した限り,2009年9月10日11:00時点で,ゲーマーなど一般PCユーザー向けの「DirectX エンド ユーザー ランタイム Web インストーラ(August 2009)」は公開されておらず,フルバージョンのみとなるほか,ダウンロードページも英語版だが,インストーラが日本語対応していることは確認済みだ。
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5か月ぶりのため,「DirectX Runtimeってなに?」という人もいると思うので,簡単に説明しておきたい。
そもそも,「DirectX」(ダイレクトエックス)というのは,ゲームやビデオ,サウンドという,いわゆるマルチメディア系の処理を,WindowsベースのPC で高速,効率的に行うための仕組みのこと。実際,Windows上で動作するほとんどのPCゲームはDirectXを利用して作られている。
WindowsでサポートされるDirectXは,Windows XP(+Service Pack 3)がDirectX 9.x世代まで。Windows Vista/7はDirectX 11世代まで。つまり,例えばゲームが「DirectX 9.0c」を要求する場合,3種類のOSはいずれも問題ない,ということになるのだが,実際には,新機能の追加や,新しいハードウェアの新規対応など,さまざまな理由で,DirectX(※正確には,DirectXベースの開発キット)は,少しずつ,目に見えにくい形でバージョンが上がっていたりする。
そのため,「手持ちのPCが,ゲームの要求するDirectXの世代に対応していたとしても,ゲームの要求するバージョンよりも古いと,ゲームが正常に動作しない」という問題が生じ得るわけだ。
DirectX Runtimeというのは,この問題を回避すべく,「ユーザーが持っているPC側のDirectXバージョンを,ゲームプログラム側と揃うよう,アップデートするソフトウェア」である。最新版のDirectXで制作されたゲームタイトル,とくに,新作やその体験版,あるいは新作オンラインゲームのクライアントを正しく実行するには必須といっていい。PCゲーマーを自認するのであれば,全員,漏らさずアップデートしておくのが正解である。
なお,冒頭でお伝えしているように,原稿執筆時点では,一般ユーザー向けインストーラの公開を確認できていない。入手できるのはゲームデベロッパ向けの「DirectX End-User Runtimes (August 2009)」のみだ。
ただし,一般ユーザー向けとゲームデベロッパの違いは,前者が「必要なものを,Microsoftのサーバからダウンロードしてアップデートする」仕様で,インストーラのファイルサイズが小さいのに対して,後者が「関連するファイルが,過去のものも含めてワンパッケージになっている」ため,ファイルサイズが大きい点くらい。ワンパッケージになっている関係で,後者は前者よりも一手間かかるが,それでも,
- ダウンロードした『directx_aug2009_redist.exe』を実行
- 任意のフォルダに解凍→『DXSETUP.exe』を実行
- 日本語の指示に従う
だけなので,とくに問題はないだろう。もちろん,そこまでの緊急性を感じないというのなら,一般ユーザー向けインストーラの公開を待つのも悪くない。
DirectX Runtimeのセットアップは自己責任で,しかも,一度導入するとアンインストールできない点だけは注意してほしいが,手順に難しいところはとくにないので,4Gamer読者には,「迷ったら導入」をお勧めする。
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