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「DirectX Runtime」Webインストーラの2011年4月版が登場。今回もアップデートはとくになし
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印刷2011/04/21 11:00

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「DirectX Runtime」Webインストーラの2011年4月版が登場。今回もアップデートはとくになし

 北米時間2011年4月20日,Microsoftは,18日のタイムスタンプで,「DirectX Runtime」の新しいWebインストーラを公開した。インストーラのバージョンは9.29.1974なので,2010年11月版からは0.00.0001の引き上げとなる。

DirectX Runtime Webインストーラ(2011年4月版)

Bingバーのインストールを促してくるWebインストーラ。個人的には,検索エンジンとしてBingを常用している人以外は導入しないほうがいいと思われる
画像集#001のサムネイル/「DirectX Runtime」Webインストーラの2011年4月版が登場。今回もアップデートはとくになし
 しかし,結論から先にいうと,今回も2010年11月版と同じだ。2010年6月版アップデートが適用済みの場合,2010年11月版インストーラを実行しても,「Bingバー」のインストールを促す項目が追加されただけで,実際にはDirectX Runtime関連のファイルは何も始まらなかったことをお伝えしているが,今回も状況はまったく変わっていないのである。

 よく言えば,「開発者向けのDirectX 11環境が安定しているため,2010年6月版以来,エンドユーザー側でアップデートする必要はない」ことなので,歓迎すべきだろうが,ならばなぜインストーラだけ更新するのかという疑問もあり,Microsoftが何をしたいのかは,正直,よく分からない。

 ともあれ,2010年6月版を導入済みなら,わざわざアップデートする必要はなさそうだ。ただ,それ以降にPCを購入したり組み上げたりした人で,アップデートした記憶がないなら,念のため実行しておくべきだろう。その理由は下にまとめたので,「そもそもDirectXって何?」と疑問に感じた読者は,一度目を通してもらえればと思う。
 ただそのとき,Bingバーを使う予定がないなら,「Bingバーを無料でご利用いただけます」のところで,チェックボックスをオフにするのをお忘れなく。

■DirectX&DirectX Runtimeとは何か

 「DirectX」(ダイレクトエックス)というのは,ゲームやビデオ,サウンドという,いわゆるマルチメディア系の処理を,WindowsベースのPCで高速かつ効率的に行うための仕組みのことである。この仕組みを専門用語で「API」(Application Programming Interface)と呼んだりもする。

 4GamerのPCゲームやPCハードウェア関連記事では,やれ「DirectX 11」だ「DirectX 9」だといった話がよく出てくるが,この「11」とか「9」というのは,DirectXという仕組みの「世代」のこと。読者のPCがどの世代のDirectXに対応するかは,OSと搭載されるGPUに依存しており,一部例外はあるものの,おおむね,以下のように区分けが可能だ。

●OS
  • Windows 7&Vista:DirectX 11まで
  • Windows XP以前:DirectX 9まで

●GPU
  • GeForce 400またはATI Radeon HD 5000以降:DirectX 11まで
  • GeForce 8〜9,GeForce 100〜200またはATI Radeon HD 2000〜4000:DirectX 10まで
  • GeForce 7以前またはATI Radeon X1000以前:DirectX 9まで

 OSとGPUの両方がサポートしていなければ当該世代のDirectXは利用できないので,Windows XP環境でDirectX 11世代のGPUを搭載しても利用できるのはDirectX 9までであり,Windows 7環境であっても,DirectX 10以前の対応に留まるGPUを利用する限り,DirectX 11は利用できない。

 ここで注意が必要なのは,いまの話が,あくまでも世代に関するものだという点である。
 DirectX 9や10,11というのは,あくまでも世代を示すものでしかない。実際には,新機能の追加や,続々と登場する新しいハードウェアに向けた対応の追加,バグの修正などといった理由により,ソフトウェア開発者が用いるバージョンは,定期的に引き上げられている。
 そのため,エンドユーザー側で何もしていないと,「ソフトウェア開発者が使っているDirectXのほうが同じ世代でもより新しいバージョンになっており,その新しいバージョンをベースに開発されたゲームが正常に動作しない」という問題が生じ得るのだ。

 この問題を解決するには,エンドユーザー側のPCにセットアップされているDirectXを,開発者が用いているものと同じにしてやればいいわけだが,そのために提供されるのが,本稿で取り上げているDirectX Runtimeということになる。
 Runtime(ランタイム)とは,アプリケーションを実行するのに必要な部品のこと。「ゲームが動作する仕組み」(=DirectX)が新しくなったら,それを動かすための追加部品(=Runtime)が必要になるのである。

 光学メディアで提供されるゲームタイトルの場合,「開発者が用いたバージョンのDirectX」に対応したRuntimeが同梱され,ゲームのインストール時に併せて更新されることが多い。そのため,エンドユーザー側で意識する必要はないのだが,オンラインゲームのクライアントや,新作の体験版など,ダウンロード提供されるものだと,付属しないこともままある。その場合,エンドユーザー側で手動更新する必要が生じるため,Microsoftが単体で提供している,というわけなのだ。

 更新の頻度は(以前は定期的だったが)ランダムなので,4Gamerでは登場するごとにお知らせするようにしている。更新作業は自己責任になるうえ,いったんセットアップするとアンインストールできない点には注意が必要だが,基本的には「DirectX エンド ユーザー ランタイム Web インストーラ」のほうをダウンロードし,「dxwebsetup.exe」を実行したら,あとは画面の指示に従うだけなので,迷うことはないだろう。
 最新のPCゲームタイトルを積極的に試すことが多い4Gamer読者は,常時最新版にしておくのが正解だ。
  • 関連タイトル:

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