プレイレポート
「モンスターハンター フロンティア オンライン」で初登場となる“棘竜”エスピナスの狩猟を先行体験してきた
またそれに伴い,先日発表されたSP防具/SP装飾品についてのより具体的な情報も得られたので,合わせてお伝えしよう。
直線的で素早い方向転換と毒!
怒り時のエスピナスは突進に注意
エスピナスは,MHF第三の新モンスターとしてシルエットのみのイメージイラストが発表されて以来,長らく謎に包まれた存在だった。2007年12月14日に発表された概要で,エスピナスは飛竜種のモンスターであることが明らかになった。エスピナスが登場するのは主に樹海で,最大の特徴は,後述する通常時と怒り時の二面性だ。ここからは,実際のクエストでその特徴をお伝えしていこう。なお,今回は,ハンターランク100以上向けのエスピナスに挑戦したが,実装時はハンターランク31以上向けにもエスピナスが登場するクエストが用意される。
クエスト開始時,エスピナスは巣で眠っている。眠っているとはいっても,近寄ると起きてしまうヒプノックと違い,まさに熟睡。起きる気配はまったくなく,攻撃してもしばらく起きないほどだ。
通常時のエスピナスは大変おとなしく,大タル爆弾などを使って叩き起こしても,即座にハンターに襲いかかってくるようなことはない。転倒を狙って脚を攻撃したり,部位破壊を狙って頭部を弓やボウガンで撃ったりしてもそ知らぬ顔だ。筆者は双剣の乱舞で脚部を攻撃したのだが,弾かれエフェクトが頻出していたので,与ダメージ量が小さかったのかもしれない。ゆっくりと移動したりアクビをしたりと余裕とも思える動きを見せるエスピナスに,少々イラッとしてしまったほどだ。
ちなみに,エスピナスは,頭部の角と尻尾が破壊/切断可能であることが明らかにされている。ほかにも破壊可能部位はあるのだが,それは実装までのお楽しみ。一部については,画面写真の掲載をあえて省略しているので,その点はあらかじめご了承いただきたい。
巣で眠りこけるエスピナスは,大タル爆弾G1個くらいでは目覚めないので,持ち込んだ大タル爆弾を全部使ってみた |
通常時の「ああーん? ハンター? 知らんなあ」といわんばかりの態度は,おとなしいというよりも無関心という表現のほうがふさわしいかもしれない |
しかしながら,ダメージが蓄積して怒り状態となったエスピナスは一転して攻撃的となる。最大の脅威は突進で,喰らってしまうと毒状態になるのだ。予備動作が大きく避けやすいリオレイアのサマーソルトやリオレウスの空中蹴りとは異なり,突進は分かっていても避けきれずに喰らう場合が多いので,解毒薬/解毒笛の携行や毒半減/無効スキルの発動といった対策が重要となるだろう。
怒り時は,血管が浮き出るような感じで表皮の色が一部変わる。咆哮/威嚇なしでいきなり突進してくることがあるので注意が必要だ |
突進そのもののダメージもそうだが,おまけで付いてくる毒が侮れない。解毒薬を飲む隙がなかったり,飲む前に追撃を受けたりするとかなりあせる |
ティガレックスの連続突進は三角形のようなコース取りになるが,エスピナスの場合,最初の突進後にUターンして戻ってくる感じになる。また,突進開始時にターゲットしたプレイヤーを追尾してくるので,最初の突進でエスピナスとの距離が開き過ぎると,Uターンして戻ってきたときに突進を避けきれないこともある。
たまにあさっての方向に突進していくのはご愛嬌だが,一度回避に失敗すると連続で突進を喰らう可能性が高い。上記の毒と合わせて致命傷になりかねない。
ちなみに筆者が弓を使った場合,ティガレックスのドリフトなら突進を回避してから狙いを定めつつ溜め2以上で攻撃というパターンが多いのだが,エスピナスの連続突進ではそこまでする余裕はなかった。実装後,プレイヤー達がプレイを重ねるにしたがい,突進回避から攻撃につなげるパターンが確立されるだろうが,しばらくは突進に悩まされることになりそうだ。
なお,通常時と怒り時の切り替えはかなり極端。怒りに入った瞬間に咆哮なしで突進してくる場合もあるし,怒りが解けた直後にアクビをし始めるなんてこともあり,最初はそのギャップに驚かされることだろう。
突進の話ばかりではなんなので,エスピナスのそのほかの攻撃方法について説明しよう。すべてを事細かに説明すると興ざめしてしまうと思うので,目立つ部分の紹介のみにあえて留めている点はご了承いただきたい。
まずブレス。エスピナスは毒属性のブレスを吐いてくるのだが,着弾すると爆発する。推測の域を出ないが,毒と火の双属性ブレスである可能性も否定できない。ブレスは,水平方向に単発で吐く場合と,斜め下に向かって3連発で吐く場合がある。3連発の最後の1発は,バックジャンプしながらの発射となる。
近接攻撃については,角による突き上げや翼による攻撃が特徴的だ。詳細は実装後にその目で確認してほしいが,大剣の切り上げやハンマーの縦振り3段めが当たったときのように,プレイヤーキャラクターを吹っ飛ばすことがあるので,気をつけてほしい。
また,咆哮(バインドボイス)も,ティガレックス並みに強力なので要注意。聴覚保護の高級耳栓スキルがないと硬直状態になるのはもちろん,近距離だと吹っ飛ばされることがある。
今回のテストプレイでは,筆者を含めて3人でチームを組んで挑戦したのだが,その印象は“手強く,面白い”というものだった。弱点属性も分からない手探り状態だったこともあるが,エスピナスは相当にタフであるという印象を受けた(実装までに調整が入る可能性もあるが)。
部位破壊可能な角と尻尾については,斬属性の武器を持った剣士二人で集中攻撃したのだが,なかなか壊れなかった。部位破壊には条件があるのかもしれないが,実際のところはプレイを通じて確認してほしい。
そうそう。あやうく忘れるところだったが,エスピナスの“二面性”についても触れておこう。すでに公開済みの情報では,通常状態と怒り状態で「外見」「動き」が異なることは明らかにされていたが,そのほかにも異なる部分があるとされている。
スタッフは頑なに口を割らなかったのだが,テストプレイを通じてある程度の推測はできた。不確かなことは書けないのでここでは割愛するが,ベテランプレイヤーなら,数回プレイすればその特徴に気づくだろう。何はともあれ,1月30日に実装されたら,肉質や弱点属性などを検証してみてほしい。
極端なメリット/デメリットが混在するSP装飾品のスキルポイント
それでは,これまた発表以来ハンターの間で憶測を呼んでいる,SP装飾品の詳報をお伝えしよう。SP装飾品は,ハンターランク100以上で生産可能なもので,SP防具にのみ装着できる。なお,SP武器については,SP装飾品を装着できるスロットは(少なくとも1月30日時点では)用意されない模様だ。
太ももを大胆に露出した,女性ガンナー用エスピナスSP青シリーズ。剣士用はバイカーのレザースーツを想起させるデザインだが,女性らしさをアピールしており,人気が高まりそうだ |
SP武器のソラノリコーダーSPと剣士用SP防具のフルフルSP(黒)。SP武器にはSP装飾品を装着できないが,防具のように段階的に強化できるのが特徴だ |
今回のテストプレイ時に実際にSP装飾品を確認したのだが,以前公開されたSP装飾品の説明は,間違ってはいないが微妙に異なっていたという印象だ(原稿執筆時点で分かる限りの内容だったので,その点はご容赦いただきたい)。
説明するよりも実例で紹介したほうが分かりやすいので,まずは1月30日に実装される予定のSP装飾品の詳細を公開しよう。
・腕力珠SP 攻撃+25/回復−15/全耐性UP−5/達人−20
・匠珠SP 匠+10/底力−20/気絶−5/達人−20
・文鎮珠SP 風圧+20/達人+7
・研磨珠SP 砥ぎ師+10/達人+7
・弾穴珠SP 装填数+10/達人+7
・装填珠SP 装填+20/達人+7
・透眼珠SP 千里眼+15/聴覚保護+10
・耐絶珠SP 気絶+20/聴覚保護+10
・抗毒珠SP 毒+20/審判+10
スキルポイントを見れば一目瞭然だが,以前は「珠一つに付き1スキルが発動」し,「珠三つで追加スキルが発動」と説明されていた。だがSP装飾品は,剛力珠や剛体珠もかすむほど過激なスキルポイント設定がなされた珠,というのが真実だ。
SP装飾品については,これですべてかどうかは不明だが,少なくとも上のSP装飾品の実装は確定しているとのこと。また時期は未定だが,今後SP装飾品の種類も増えていくようだ。
現在,剣士の攻撃系スキルとしては「攻撃力UP【大】」(攻撃+25),「見切り+3」(達人+20),「火事場+2」(底力+15)が人気で,これに「斬れ味レベル+1」(匠+10)などのスキルを加えた組み合わせの人気が高い。だが,SP装飾品でこれらの組み合わせを同時に発動させるのは非常に困難であることが分かる。しかもマイナスポイントなので,「1か所だけSP防具にSP装飾品を入れて,都合のいいスキルを追加発動」ということにはなりづらい。
例えば匠珠SPの場合,「斬れ味レベル+1」が発動する代わり,達人−20と底力−20(「心配性」が発動)が付いてくる。ほかの4か所で「見切り+3」「火事場+2」を発動していても,マイナスポイントで未発動になってしまう。それを解消するには,(仮にあればだが)「見切り+3」や「火事場+2」が単体で発動するSP装飾品を2個使うしかない。SP防具のスロットは1部位1スロットなので,全部で五つしかないSP装飾品のスロットを三つも消費するのをよしとするか,非常に悩ましいことになる。
一方,補助系スキルのSP装飾品には,デメリットがないという点が目立つ。聴覚保護や審判のスキルポイントは,さすがに単体で「高級耳栓」(聴覚保護+15)「女神の抱擁」(審判+20)発動とまではいかないが,SP装飾品を2個使えば発動するうえ,「気絶無効」(気絶+20)「自動マーキング」(千里眼+15),「毒無効」(毒+20)といったスキルも発動する。補助系スキルメインの人にとっては,非常に魅力的に感じられるはずだ。
また,ガンナー系(ボウガン)の推奨スキルとしてよく挙げられるスキルが,補助系スキルと認識されているのも注目だ。「装填速度+3」(装填+20),「装填数UP」(装填数+10)はスキルポイントのマイナスがないうえ,この二つのスキルをSP装飾品で発動させれば,「見切り+1」が追加発動する。「これに『反動軽減』のSP装飾品があれば……」と考えるプレイヤーは多いだろうが,存在するかどうかは残念ながら不明だ。
筆者は,SP装飾品を見て「よく考えられているなあ」と感心した。この原稿を書く前にいろいろとシミュレートしてみたのだが,SP装飾品で固めた場合も既存防具と組み合わせた場合も,どっちのほうが有利と一概に言えないバランスになっているからだ。もしかしたら,筆者の思いつかない組み合わせがあるかもしれないが,剣士/ガンナー問わず,SP装飾品を使っても,現在人気のスキル組み合わせと同程度にしかならなかった。
とはいえSP装飾品のスキルポイントは,既存の武器/防具/装飾品のそれと共有する形になっている。これまで以上に選択の余地が生まれたといえるのではないか。上手にSP装飾品を取り入れれば,外見も含めてハンター各自のプレイスタイルに合わせた,より理想に近い装備を作り上げることができるはずだ。
さて,以上の内容は1月30日に実施されるアップデートのうちほんの一部に過ぎないのだが,シーズン2.0到来までの1週間をワクワクしながら過ごしているプレイヤー諸氏の参考になれば幸いである。
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