ニュース
AMD,2007年第1四半期中の次世代GPU「R600」登場を予告
氏は,AMDが「真のクアッドコア」と呼ぶCPU「Barcelona」(バルセロナ,開発コードネーム)が予定どおり2007年中に登場する見込みであるなど,将来の製品についてはスケジュールのみを述べるに留めたため,第1四半期中にR600が「発表」されるだけなのか,はたまた搭載グラフィックスカードが「発売」されるのかは不明のまま。とはいえ,期限の目安が示されたことは大きなニュースといえるだろう。
海外の一部PC系サイトでは,3月上旬に「ATI Radeon X2000」ファミリーとして発表されるという噂もあるR600。いよいよその足音が聞こえてきそうである。
■2007年のAMDは
■「Better by Design」を推進
「例えばノートPCを考えたとき,競合はハードウェアの仕様を決め打っている」と,「Intel Centrino Mobile Technology」を批判した吉沢氏は,「Better by Designでは,『餅は餅屋』。各社の優れた要素技術をエンドユーザーが選べるようにしたい」と述べ,さまざまなコンポーネントの組み合わせを訴求していくとした。当面の間,ノートPCではCPUとGPUと無線LANコントローラ,デスクトップPCではCPUとGPUの組み合わせが対象となり,近い将来,AMD製CPUを搭載した搭載PCに順次ステッカーが貼られていくようだ。
デモでは,3Dゲームタイトル「Sam & Max Episode 1: Culture Shock」を実行。すると,前者では壁などのテクスチャが貼られているのに対して後者はなく,この違いが,ハードウェアの仕様が決め打たれていない,Better by Designの優位性と日本AMDはアピールする。
日本のPC市場では,どちらかというと「純正品信仰」とでもいうべき考え方が根強い。また,Better by Designのステッカーに名前の挙がっているブランド名が,初心者層に浸透しているとは言い難いという厳しい現実もあるため,果たしてAMDの謳う「選択の自由」がどこまでエンドユーザーの注目や支持を集めるかには,正直疑問も残る。
ただ,デモであったように,安価なPC,もっといえばチップセットにグラフィックス機能を内蔵するようなPCの3Dパフォーマンスを考えたとき,現時点でAMD64プラットフォームのほうがより魅力的なのも事実。Better by Designというコンセプトに基づいて,地に足のついた活動が行われれば,ローエンドPCを購入したら3Dゲームがどうにも動かなかったという悲劇は,徐々に減っていくのではないだろうか。どうしてもR600の動向が気になるこのタイミングではあるが,Better by Designに基づくAMDの動きにも,ゲーマーとしては注目していきたい。(佐々山薫郁)
- 関連タイトル:
ATI Radeon HD 2900
- 関連タイトル:
Athlon 64
- 関連タイトル:
Turion 64 Mobile Technology
- この記事のURL:
(C)2007 Advanced Micro Devices, Inc.
Copyright 2006 Advanced Micro Devices, Inc.
Copyright 2006 Advanced Micro Devices, Inc.