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[CES 2014]Valve,13メーカーが開発中の「Steam Machine」を公開。数万円クラスから60万円超級まで一斉チェックしてみた
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印刷2014/01/07 17:18

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[CES 2014]Valve,13メーカーが開発中の「Steam Machine」を公開。数万円クラスから60万円超級まで一斉チェックしてみた

 北米時間2014年1月6日,Valveは,2014 International CESの「Press Day」において,同社が開発中のOS「Steam OS」を搭載するゲーム機「Steam Machine」を公開した。
 公開しただけで,これといった報道関係者向けセッションは用意しないというあたりが何ともValveらしいのだが,ともあれ,まずは会場にあった新製品の概要をレポートしたい。

会場で試遊機として動作していた,Valve純正のプロトタイプ版Steam Machine。左にある「光るリング」の中央が電源ボタンになっていた
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ALIENWAREがSteam Machineに参戦。発売は2014年後半


会場にあったSteam Machine参入メーカー一覧。北米のシステムビルダーが目立つが,4Gamer読者に馴染みのある名前も見える
画像集#002のサムネイル/[CES 2014]Valve,13メーカーが開発中の「Steam Machine」を公開。数万円クラスから60万円超級まで一斉チェックしてみた
 会場における最大のニュースは,Dellのゲーマー向けPCブランド「ALIENWARE」のSteam Machine参入だろう。Steam Machineの将来に疑問を抱いているユーザーやデベロッパにとって安心材料をもたらす可能性が高く,日本市場でSteam Machineを購入できるようになる可能性も高まったともいえそうだ。

 製品名は公開されていないが,Dellのプレスリリースには「Alienware Steam Machine」という名称が使われている。ただ,筆者が見たモックアップには「ALIENWARE X31」という印刷もあったので,これが製品名になってもおかしくはない。

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ALIENWAREが開発中のSteam Machineモックアップと,Valve純正ゲームパッドたるSteam Controllerの試作機。本体サイズはおよそ20.3(W)×20.3(D)×7.6(H)mm程度と,かなり小さい
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写真左端のSteamマーク部が電源ボタン。LEDイルミネーションの色はユーザーがカスタマイズできるという。本体前面にUSB 3.0ホストポートが2基ある点も要注目
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こちらは本体底面。モックアップなので埋まっているが,中央部は吸気孔のように見える。また,やや分かりにくくて恐縮だが,ALIENWARE X31という印刷を確認できる。日本のPCリサイクルマークがプリントされている点も要注目だ
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本体背面も埋まっているが,排気孔がかなりの部分を覆っているのは見て取れよう。HDMI用と思われる穴,そして有線LAN用と思われる穴がそれぞれ2個ずつ開いているのは興味を引かれる
Steam Controllerの試作機。左右の円はアナログパッドで,中央を押し込むとボタンにもなる(左)。右の写真を見ると,左右トリガーが独特の形状をしているのも分かるだろう
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 なおALIENWAREではこれ以外に,「ALIENWARE X51」のSteam Machine版も開発中とのことだ。両製品とも発売時期は2014年後半で,スペックや価格も現時点では未公開となっている。


数百ドルクラスから最大6000ドルまで

豊富なSteam Machineのバリエーション


 ここからは写真を中心に,各社の新製品を紹介していきたい。会場全体が紫色で照らされており,全体的にマゼンタの強いカットになっている点はご容赦を。

 まずは,4Gamer読者にもなじみ深いGIGA-BYTE TECHNOLOGY(以下,GIGABYTE)からだ。GIGABYTEはかねてより,いわゆる「NUC」(関連記事)サイズの超小型PC「BRIX」を日本市場でも展開しているのだが,会場に置かれていたのは,そんなBRIXのサイズを踏襲した試作機,その名も「BRIX PRO」だった。

 採用されるCPUは「Core i7-4770R」で,3D処理はCPUに統合されたグラフィックス機能「Intel Iris Pro Graphics 5200」に頼っているのこと。メインメモリ容量は8GBで,内蔵ストレージが容量1TBのHDDであることも明らかになっているが,価格,発売時期はいずれも未公開だ。

BRIX PRO。日本で流通しているBRIXと比べると明らかに背が高い
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ZOTAC Steam Machineの製品イメージ
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 ZOTAC International(以下,ZOTAC)も,同社の小型PCシリーズ「ZBOX」をSteam Machine化していた。仮称は「ZBOX Steam Machine」。第3世代とされる真っ黒な筐体に,ZOTACのコーポレートカラーでもあるオレンジのLEDイルミネーションがあしらわれる。
 搭載するGPUはGeForce GTXクラスになり,IntelのCoreプロセッサと組み合わせられるという。2014年後半発売予定で,メーカー想定売価は599ドル。

ZOTAC Steam Machineの,動きそうにないサンプル。おそらくモックアップだろう
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 英国のScanというメーカーも,小型タイプのSteam Machine「NC10」を出展していた。薄い金属筐体に,いずれもノートPC向けとなる「GeForce GTX 765M」と「Core i3-4000M」を搭載しているという。
 メーカー想定売価は1090ドルで,2014年第1四半期中に発売予定とのことだったが,第1四半期中に発売して,SteamOSやSteam Controllerはどうするのだろうか……。

Scanの薄型Steam Machine,NC10。底面から給気して,本体左側面手前側のスリットから排気する仕様になっているとのこと
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CYBERPOWERPCのSteam Machineは白が基調となっている
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 英CYBERPOWERPCは,Valveのリファレンス機と同じようなデスクトップ機型Steam Machineを用意していた。ピザボックスを一回り大きくしたようなサイズの筐体に,BTOで「GeForce GTX 760」もしくは「Radeon R9 270」とCore i5もしくはAMD製プロセッサを組み合わせられるという。
 BTO標準構成価格は499ドルとのことだ。

iBUYPOWER製Steam Machine。個人的には公開されていた製品イメージより大きな印象を受けた
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 先に製品イメージが公開されていたiBUYPOWER製のSteam Machineも会場には並んでいた。
 当初は,Radeon R9 270にAMD製のマルチコアCPUを搭載するという話だったが,会場で入手した情報によれば,「GCN世代のRadeon」と,IntelもしくはAMD製のCPU(やAPU)を組み合わせられるとのこと。BTO標準構成価格は,CYBERPOWERPC製Steam Machineと同じく499ドルとされている。

 Mini-ITXキューブケースを採用した,もう少し大きなSteam Machineもある。
 仏Material.netのSteam Machineは,Fractal Design製のMini-ITXキューブケースを用いたSteam Machineを出展していた。採用するグラフィックスカードはMSI製のGeForce GTX 760搭載モデルで,CPUには「Core i5-4440」が組み合わされる。ストレージは,容量8GBのSSDキャッシュを積んだ容量1TBのHDDで,メーカー想定売価は1098ドルとのことだった。
 欧州市場で大きな市場シェアを持つAlternate Computerversand(以下,Alternate)のSteam Machineも,Material.netと同じ筐体を採用するキューブPCだった。こちらはGeForce GTX 760とCore i5-4570を搭載して,メーカー小売価格は1399ドル前後と予告されている。

Material.net(左)とAlternate(右)のSteam Machine。いずれもFractal Design製のMini-ITXキューブケースを採用していた。PCケースの型番は明らかになっていないが,見る限り,「NODE 304」だと思われる
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ORIGIN PCの試作機
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 米ORIGIN PCの試作機もキューブ型。詳細はまったく明らかになっていない。ちなみに同社は別途「Chronos」というSteam Machineも用意しており,そちらは「GeForce GTX TITAN」を2枚搭載するとのことだった。

 NEXT SpA製の試作機もやはりMini-ITXキューブ型。GeForce GTX 760とCore i5プロセッサを組み合わせることになるそうだ。価格は未公表。
 そしてキューブ型の最後はWebhallen Sverige製品で,こちらはBitFenixの筐体を採用している。BTO標準構成ではGPUに「GeForce GTX 780」,CPUに「Core i7-4771」を採用し,1499ドルになるとのことだった。

左がNEXT SpA製,右がWebhallen Sverige製のSteam Machine。両社はいずれも欧州を本拠とするシステムビルダーのようだ
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 もちろんハイエンドモデルもある。まずは米Digital Storm製品からだが,こちらは同社の従来製品「BOLT II」をベースとするSteam Machineで,GPUには「GeForce GTX 780 Ti」,CPUには「Core i7-4770K」を搭載するとのこと。BTO標準構成価格は2584ドルと,一気に跳ね上がる。

 BTO構成価格が1799〜6000ドルと,最上位構成の価格が群を抜いているのが,米Falcon Northwestの「TIKI」である。BTO標準構成ではGeForce GTX TITANを採用するとのことだ。

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Digital Stormの試作機。筐体のスリットからグラフィックスカードを覗ける
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構成次第では60万円超級に達するというFalcon Northwest製マシン,TIKI

 以上,13社の試作機を駆け足で紹介してきた。ハードウェアの構成はとことん多岐に及んでいる印象で,これだけ自由度が高ければ,SteamOSの日本市場本格展開にあたって,ALIENWARE以外の国内ブランドからもSteam Machineが登場してくる期待は持てそうである。楽しみに待ちたい。

表 展示されていたSteam Machineの主なスペック
製品名 CPU GPU メインメモリ容量 ストレージ容量 価格
ALIENWARE ALIENWARE Steam Machine(ALIENWARE X31?) 未公開 未公開 未公開 未公開 未公開
GIGABYTE BRIX PRO Core i7-4770R Intel Iris Pro Graphics 5200 8GB 1TB 未公開
ZOTAC ZBOX Steam Machine(仮称) Core(詳細未公開) GeForce GTX(詳細未公開) 未公開 未公開 599ドル
Scan NC10 Core i3-4000M GeForce GTX 765M 8GB 500GB 1090ドル
CYBERPOWERPC 未公開 Core i5もしくはAMD製CPU(詳細未公開) GeForce GTX 760もしくはRadeon R9 270 8GB 500GB 499ドルから
iBUYPOWER 未公開 IntelもしくはAMD製のクアッドコアCPU(詳細未公開) GCN世代のRadeon 8GB 500GB以上 499ドルから
Material.net 未公開 Core i5-4440 GeForce GTX 760 8GB 1TB 1098ドル
Alternate 未公開 Core i5-4570 GeForce GTX 760 16GB 1TB 1339ドル
ORIGIN PC 未公開 未公開 未公開 未公開 未公開 未公開
NEXT SpA 未公開 Core i5(詳細未公開) GeForce GTX 760 8GB 1TB 未公開
Webhallen Sverige 未公開 Core i7-4771 GeForce GTX 780 16GB 1TB 1499ドルから
Digital Storm 未公開(BOLT IIベース) Core i7-4770K GeForce GTX 780 Ti 16GB 120GB(SSD)1TB(HDD) 2584ドルから
Falcon Northwest TIKI 詳細未公開 GeForce GTX TITAN 8〜16GB 最大6TB 1799〜6000ドル


Valveのプレスリリース(英語)

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