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[CES 2014]Valve,13メーカーが開発中の「Steam Machine」を公開。数万円クラスから60万円超級まで一斉チェックしてみた
公開しただけで,これといった報道関係者向けセッションは用意しないというあたりが何ともValveらしいのだが,ともあれ,まずは会場にあった新製品の概要をレポートしたい。
ALIENWAREがSteam Machineに参戦。発売は2014年後半
製品名は公開されていないが,Dellのプレスリリースには「Alienware Steam Machine」という名称が使われている。ただ,筆者が見たモックアップには「ALIENWARE X31」という印刷もあったので,これが製品名になってもおかしくはない。
ALIENWAREが開発中のSteam Machineモックアップと,Valve純正ゲームパッドたるSteam Controllerの試作機。本体サイズはおよそ20.3(W)×20.3(D)×7.6(H)mm程度と,かなり小さい |
写真左端のSteamマーク部が電源ボタン。LEDイルミネーションの色はユーザーがカスタマイズできるという。本体前面にUSB 3.0ホストポートが2基ある点も要注目 |
なおALIENWAREではこれ以外に,「ALIENWARE X51」のSteam Machine版も開発中とのことだ。両製品とも発売時期は2014年後半で,スペックや価格も現時点では未公開となっている。
数百ドルクラスから最大6000ドルまで
豊富なSteam Machineのバリエーション
ここからは写真を中心に,各社の新製品を紹介していきたい。会場全体が紫色で照らされており,全体的にマゼンタの強いカットになっている点はご容赦を。
まずは,4Gamer読者にもなじみ深いGIGA-BYTE TECHNOLOGY(以下,GIGABYTE)からだ。GIGABYTEはかねてより,いわゆる「NUC」(関連記事)サイズの超小型PC「BRIX」を日本市場でも展開しているのだが,会場に置かれていたのは,そんなBRIXのサイズを踏襲した試作機,その名も「BRIX PRO」だった。
採用されるCPUは「Core i7-4770R」で,3D処理はCPUに統合されたグラフィックス機能「Intel Iris Pro Graphics 5200」に頼っているのこと。メインメモリ容量は8GBで,内蔵ストレージが容量1TBのHDDであることも明らかになっているが,価格,発売時期はいずれも未公開だ。
搭載するGPUはGeForce GTXクラスになり,IntelのCoreプロセッサと組み合わせられるという。2014年後半発売予定で,メーカー想定売価は599ドル。
英国のScanというメーカーも,小型タイプのSteam Machine「NC10」を出展していた。薄い金属筐体に,いずれもノートPC向けとなる「GeForce GTX 765M」と「Core i3-4000M」を搭載しているという。
メーカー想定売価は1090ドルで,2014年第1四半期中に発売予定とのことだったが,第1四半期中に発売して,SteamOSやSteam Controllerはどうするのだろうか……。
BTO標準構成価格は499ドルとのことだ。
当初は,Radeon R9 270にAMD製のマルチコアCPUを搭載するという話だったが,会場で入手した情報によれば,「GCN世代のRadeon」と,IntelもしくはAMD製のCPU(やAPU)を組み合わせられるとのこと。BTO標準構成価格は,CYBERPOWERPC製Steam Machineと同じく499ドルとされている。
Mini-ITXキューブケースを採用した,もう少し大きなSteam Machineもある。
仏Material.netのSteam Machineは,Fractal Design製のMini-ITXキューブケースを用いたSteam Machineを出展していた。採用するグラフィックスカードはMSI製のGeForce GTX 760搭載モデルで,CPUには「Core i5-4440」が組み合わされる。ストレージは,容量8GBのSSDキャッシュを積んだ容量1TBのHDDで,メーカー想定売価は1098ドルとのことだった。
欧州市場で大きな市場シェアを持つAlternate Computerversand(以下,Alternate)のSteam Machineも,Material.netと同じ筐体を採用するキューブPCだった。こちらはGeForce GTX 760とCore i5-4570を搭載して,メーカー小売価格は1399ドル前後と予告されている。
NEXT SpA製の試作機もやはりMini-ITXキューブ型。GeForce GTX 760とCore i5プロセッサを組み合わせることになるそうだ。価格は未公表。
そしてキューブ型の最後はWebhallen Sverige製品で,こちらはBitFenixの筐体を採用している。BTO標準構成ではGPUに「GeForce GTX 780」,CPUに「Core i7-4771」を採用し,1499ドルになるとのことだった。
もちろんハイエンドモデルもある。まずは米Digital Storm製品からだが,こちらは同社の従来製品「BOLT II」をベースとするSteam Machineで,GPUには「GeForce GTX 780 Ti」,CPUには「Core i7-4770K」を搭載するとのこと。BTO標準構成価格は2584ドルと,一気に跳ね上がる。
BTO構成価格が1799〜6000ドルと,最上位構成の価格が群を抜いているのが,米Falcon Northwestの「TIKI」である。BTO標準構成ではGeForce GTX TITANを採用するとのことだ。
Digital Stormの試作機。筐体のスリットからグラフィックスカードを覗ける |
構成次第では60万円超級に達するというFalcon Northwest製マシン,TIKI |
以上,13社の試作機を駆け足で紹介してきた。ハードウェアの構成はとことん多岐に及んでいる印象で,これだけ自由度が高ければ,SteamOSの日本市場本格展開にあたって,ALIENWARE以外の国内ブランドからもSteam Machineが登場してくる期待は持てそうである。楽しみに待ちたい。
製品名 | CPU | GPU | メインメモリ容量 | ストレージ容量 | 価格 | |
---|---|---|---|---|---|---|
ALIENWARE | ALIENWARE Steam Machine(ALIENWARE X31?) | 未公開 | 未公開 | 未公開 | 未公開 | 未公開 |
GIGABYTE | BRIX PRO | Core i7-4770R | Intel Iris Pro Graphics 5200 | 8GB | 1TB | 未公開 |
ZOTAC | ZBOX Steam Machine(仮称) | Core(詳細未公開) | GeForce GTX(詳細未公開) | 未公開 | 未公開 | 599ドル |
Scan | NC10 | Core i3-4000M | GeForce GTX 765M | 8GB | 500GB | 1090ドル |
CYBERPOWERPC | 未公開 | Core i5もしくはAMD製CPU(詳細未公開) | GeForce GTX 760もしくはRadeon R9 270 | 8GB | 500GB | 499ドルから |
iBUYPOWER | 未公開 | IntelもしくはAMD製のクアッドコアCPU(詳細未公開) | GCN世代のRadeon | 8GB | 500GB以上 | 499ドルから |
Material.net | 未公開 | Core i5-4440 | GeForce GTX 760 | 8GB | 1TB | 1098ドル |
Alternate | 未公開 | Core i5-4570 | GeForce GTX 760 | 16GB | 1TB | 1339ドル |
ORIGIN PC | 未公開 | 未公開 | 未公開 | 未公開 | 未公開 | 未公開 |
NEXT SpA | 未公開 | Core i5(詳細未公開) | GeForce GTX 760 | 8GB | 1TB | 未公開 |
Webhallen Sverige | 未公開 | Core i7-4771 | GeForce GTX 780 | 16GB | 1TB | 1499ドルから |
Digital Storm | 未公開(BOLT IIベース) | Core i7-4770K | GeForce GTX 780 Ti | 16GB | 120GB |
2584ドルから |
Falcon Northwest | TIKI | 詳細未公開 | GeForce GTX TITAN | 8〜16GB | 最大6TB | 1799〜6000ドル |
Valveのプレスリリース(英語)
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