インタビュー
「ドラゴンボールオンライン」で,あらゆる垣根を跳び越えたい――NTLディレクター 高宮孝治氏インタビュー
「ドラゴンボールオンライン」NTLサイト
[G★2009]「ドラゴンボールオンライン」の実現に必要だった二つのフュージョンとは? ICON2009で行われたNTL高宮氏の講演を紹介
ICON2009の記事でもお伝えしたとおり,高宮氏はテクモでコンソールゲームを開発していたという経歴の持ち主だ。本作ではクリエイティブディレクターとして,その開発の初期から関わり,現在も日韓の制作現場を飛び回って,DBOの始動に向け多忙な日々を送っているという。
「なぜ原作としてドラゴンボールを選んだのか」「DBOとはいったいどんなゲームなのか」「気になる日本でのサービス予定は?」 DBOの現在と未来を知る氏は,ときに冗談も交えつつ,これらの疑問にこころよく答えてくれた。
「ドラゴンボールオンライン」開発に至る経緯。なぜ「ドラゴンボール」だったのか
本日はよろしくお願いいたします。まず韓国ですでに二回行われたクローズドβテストについてですが,手応えはいかがだったでしょうか。
高宮孝治氏(以下,高宮氏):
率直に言って良かったですね。心配していたのは,本作の設定は原作からだけでなく,新規の要素が入っていますので,その部分が受け入れていただけるか,ということでした。ですが公式サイトの書き込みなどをみると,原作はもちろん,我々のコンセプトも深く理解していただいたうえで「面白い」といっていただけているようで安心しました。
4Gamer:
原作のドラゴンボールは韓国でも人気だと聞きますが,その中心世代は日本と変わらないのでしょうか。
高宮氏:
そうですね。いわゆる日本文化が開放されてない時期のタイトルだと思うんですが,スタッフも30代中盤から後半が多くて,彼らは子供のころに見たと。そのあたりが割とジャストな世代のようです。今回のβテストの反響も同じで,とくに30代後半の反応が顕著でした。
4Gamer:
日本からの反応はいかがですか。もちろん今回のテストは韓国のものなので,メディアを通してのものになりますが。
高宮氏:
4Gamerさんで記事が出てからは,ちょっと風向きが変わった感があります。当初は否定的な方が多かったんですが,「なかなか頑張ってるじゃないか」というような声も聞くようになりました。
4Gamer:
それはうちとしても掲載した甲斐がありますね。しかしネットでの反応を見ていると,本当に鳥山明氏に許可を取ったのか? という疑念を持つ人もいたようです。
高宮氏:
そのあたりは何度も集英社さんやバンダイさんを通して,正式な版権だと発表しているんですけどね。我々が日本でも韓国でも謎の制作会社でしたので,ずいぶんと疑念を呼んだようです。だからここでようやく公にできてホッとしてるんですよ。別に隠していたわけではなくて,制作形態としては日韓のスタッフが混在した1チームで作っているのが特徴でして。
講演のほうでも日韓スタッフの分業の話をされたと思うんですけど,これはNTLの設立当初から,その体制で作っていくというコンセプトなんですね。
高宮氏:
そう考えていただいていいと思います。
4Gamer:
企画とはどちらが先なんでしょう。本作を作るための組織として,日韓の協力体制が作られた?
高宮氏:
最初にバンダイさんに企画提案に伺うときに,私と玉舎,あと韓国のスタッフ2名で向かった記憶がありますので,そのころにはもう,この枠組みができていました。現在は、バンダイナムコグループさん、バンダイコリアさんが開発総括、海外営業、集英社さんとの版権業務を行い、NTLは企画開発、CJインターネットさんが韓国のパブリッシャーという体制となっています。
4Gamer:
企画自体はNTLが立て,それをバンダイさんに持ち込んだ形ですね。こういう言い方もなんですが,なぜ題材としてドラゴンボールを選択されたんでしょうか。
高宮氏:
やはり版権として力がありますし,世界観が面白いのでMMOとしては一番映えると考えたんです。例えばPvPで天下一武道会をやったり,アイテムとしてドラゴンボールを集めてみたい。純粋に原作で面白そうと思えることが,MMOのシステムとして想像しやすいでしょう。
4Gamer:
素人考えで恐縮ですが,ドラゴンボールがとくにMMOに適した題材かというと,第一印象でそう考える人は少ないように思います。例えばファンタジーものの原作などのほうが,モチベーションとしてはより分かりやすいように思うのですが。
一つにはMMORPGというジャンルが,まだ日本ではメジャーではないということがあります。なんだかんだいっても,やっぱり日本ではコンソールゲームのほうが主流です。それを飛び越えて面白さを伝えられる原作となると,時代を超え,世代を超えて愛されるドラゴンボールがやはり最適かなと。
4Gamer:
言われてみれば,確かにこれ以上はない原作ですよね。ちなみにコンソールでやろうという考えはなかったんでしょうか。
高宮氏:
できるといいですよね(笑)。
4Gamer:
なるほど(笑)。
高宮氏:
ただ,今回で広がった世界観を,別のモノに生かしていくのは面白いトライだと思います。もしやらせていただけるなら,ぜひやりたいです。
初心者にもMMOの面白さを知ってほしい。周到に用意されたコンテンツの数々
4Gamer:
では本作の内容ついて伺っていきます。私も最初のクローズドβテストをプレイさせていただいて,序盤の完成度には驚きました。ですので不安に思ったのはLv15から先,中盤以降のコンテンツについてです。このあたりはすでに完成しているんでしょうか。
高宮氏:
ありがとうございます。現状のレベルキャップであるLv50までは,クエストなども含め,ほぼできあがってます。
クエストはいくつぐらいあるんですか?
玉舎直人氏(以下,玉舎氏):
2000くらいでしたっけ?
高宮氏:
忘れちゃいましたね……全部チェックしたハズなんですけど。
4Gamer:
つまり覚えていられないほどある,と。
玉舎氏:
クエストはぜひじっくりプレイしていただきたい部分です。世界観は本当に深く作り込んでいます。原作のマニアでも知らないような,知ってる人なら涙が止まらない,そんなクエストが一杯あります。ゲリノビッチとかね。マップにもそういうオブジェクトがたくさんありますし,原作にちょっとしかでてこない言葉が,バックボーンも含めてしっかり実装されています。
4Gamer:
講演では,ソロコンテンツとエンドコンテンツを繋ぐ仕組みについて話されていましたね。
これは三つありまして。“天下一武道会”と“ドラゴンボール収集”,それから“タイムマシンクエスト”。この三つがキーコンテンツになっています。いずれも原作性の高い,ドラゴンボールで遊ぼうと考えたときに,まずこれをやってみたいと思わせるコンテンツです。
4Gamer:
流派(ギルド)などもエンドコンテンツにあたるんでしょうか。
高宮氏:
ギルドを作って,コミュニティに参加して,それで長期間遊んでいただくのが,やはりMMOの理想です。でもネットゲーム初心者にはこれがなかなか難しい。とくに本作の場合,これまでMMORPGをプレイした経験がない方も,興味を持って入ってくる可能性が高いわけです。そういう方が,MMOの一番の面白みであるこれらの要素に,自然にアプローチできる仕組み。その仲立ちになる部分に,原作性の高いコンテンツを配置していこう,というのが全体のゲームコンセプトになっています。
タイムリープクエスト |
タイムマシンクエスト |
MMOのエンドコンテンツっていうと,やはりPvPとかRAIDあたりが思い浮かびますが。
高宮氏:
PvPは天下一武道会ですね。1対1だけではなく,パーティ同士の戦いもあります。さらにまだ実装段階ではないんですが,道場(ギルドハウス)を巡るギルド(流派)同士の戦いのようなものも計画としてはありますよ。道場の所有権を争うような。
4Gamer:
では道場の数は決まっているということですか?
七つかな。
4Gamer:
サーバーに七つしかない道場を巡って戦うわけですね。道場を所有するとどんなメリットがありますか?
高宮氏:
ギルド活動に応じて,機能が増えていくようなシステムを検討しています。なので現在実装されている機能はまだ一部ということになります。
4Gamer:
ドラゴンボール収集が中盤のコンテンツということは,ドラゴンボールは世界に七つだけではないのでしょうか?
高宮氏:
七つだけだと相当ハードコアな要素になってしまいますので。プレイヤー各々が七つ集められるようになってますね。序盤でそれを体験してもらうためのクエストがあって,七つ集めると神龍を呼べる。まず,その仕組みを知っていただくためのものです。
集めるとどうなっちゃうんですか?
高宮氏:
神龍が出てきて,いいことが……。
4Gamer:
そこは秘密ですか。
高宮氏:
そうですね(笑)。
4Gamer:
最初の神龍は誰でも体験できるとして,それ以降はドラゴンボールを奪い合うことになるんでしょうか。
高宮氏:
基本的にはモンスターが持っていて,それを探してドロップするのを集める形です。
4Gamer:
レアドロップということですね。すると例えば四星球が2個集まってしまったりとかは?
高宮氏:
それはないようにしています。ただ構想としては,ドラゴンボールを奪い合うという要素は,なんとか実現したいと思っているんですよ。でも,いきなりPKで殺されるような世界観はこのタイトルには合わないので,やり方は考えなければならないですけど。
ドラゴンボール収集 |
HTBスキル |
4Gamer:
PKも今のところないんですね。
高宮氏:
検討中です。デュエルはありますけど。
4Gamer:
申請してお互いが同意すれば戦える。それはどこでも可能なんですか? 街中でも?
高宮氏:
一部戦闘禁止エリアはありますが,基本的にはどこでもです。それと別にランクバトルという場所があって,そこでの戦績に応じて,天下一武道会の出場権が得られます。登録所があって,そこに登録するとレベルに見合った相手をマッチングしてくれるという流れです。
ランクバトル |
天下一武道会 |
ランクバトルの頂点が天下一武道会という理解でいいんでしょうか。
高宮氏:
そうです。
4Gamer:
ちなみに天下一武道会に優勝すると何かいいことが?
高宮氏:
そこでも,いいものが。
4Gamer:
具体的には……秘密ですか。
高宮氏:
そうですね(笑)。
4Gamer:
ではRAIDについてはどうでしょう。
高宮氏:
RAIDに関しては,漠然としたイメージはありますが,具体的な企画に至っていない状態です。
4Gamer:
なるほど。ではRAIDはLv50よりも,さらに高レベル向けなコンテンツになりそうですね。
そうですね。ただレベルキャップに達したプレイヤーが遊ぶコンテンツも,何かしら必要と考えてますので。具体化なお話はまだできませんが。
4Gamer:
そのほかのシステムでは,何か検討しているものはありますか? 例えばハウジングとか。
高宮氏:
カプセルハウスですね。講演でも話しましたが,ゲーム化にあたって原作からMMOらしい要素をどんどんピックアップしてまして,ロードマップ上には当然あります。でも具体的にどうするかというのは,まだ煮詰められていないです。
4Gamer:
日本のプレイヤーはハウジング要素を好む人も多いので,日本で開始するときにはぜひあってほしいですね。あ,でもフィールドがカプセルハウスで埋まってしまうのはちょっと嫌かな?
高宮氏:
プレイヤーがハウジングであちこちにカプセルハウスを作れると,ゲームがよりドラゴンボールらしくなるというのはあるかもしれません。マップを作る際に,ドラゴンボールらしい風景を模索して悩んだ時期があったんですが,カプセルハウスがあるだけで,俄然ドラゴンボールらしく見えるんですよ。
何より作っていて面白い。原作ものMMOのあり方への一つの回答
クローズドβテストに参加した印象では,原作だけでなく,MMORPGについてもかなり研究されてるように感じましたが,いかがでしょうか? 例えば原作ものタイトルなら「スター・ウォーズ ギャラクシーズ」(以下,SWG)や「ロード・オブ・ザ・リングス・オンライン」(以下,LotRO)などの先行タイトルがあります。
高宮氏:
SWGは僕も少しプレイしまして,参考にしたところがあります。原作の世界観は踏襲しつつ,でもちょっと違うという。こういうやり方があるんだなぁと。先ほどMMORPGにドラゴンボールの要素がハマると言いましたが,当然ハマらない部分があるわけで。それらを解消するのに時代設定を変えるというのは,いろんな意味で都合が良いですね。
4Gamer:
SWGは,まさにその時代設定で失敗している感があります。
玉舎氏:
逆にLotROなんかは巧くやっていますね。多分このスタイルだと「ドラゴンボールオンライン」が一番巧い自信があります。原作ものMMOのあり方について,一つの回答は示せたんじゃないかと思います。もちろん版権によって合う合わないはありますが,ことドラゴンボールについてはこれがベストです。
あと,作っていて面白いですね。この作り方は。原作のイメージを壊さないっていう前提は当然ありますが,そこに新しいアイデアを提案して,それを揉んでいくプロセスに参加できるのは,すごく楽しいです。
4Gamer:
開発スタイルとしては,すごく難しいように感じますが。
高宮氏:
ICON2009の講演でも話しましたが,本作はシナリオなどの面で,かなりゲーム独自の要素が入っています。そこをご理解いただくために,集英社さんとは,開発の初期段階から何度もやり取りをしています。その最初の“揉み”が,当時としては非常に苦労したというか,悩ましかったですね。ですがそのおかげで,版権元に我々のドラゴンボールLOVEが伝わって,今の信頼関係にがあると思います。
4Gamer:
鳥山先生とは直接やり取りをされたんでしょうか? それとも集英社さんを挟んで?
高宮氏:
鳥山先生と直接お会いしたことはないですね。
4Gamer:
鳥山先生が直接デザインされた部分も多いとおっしゃってましたが。
関わるグラフィックはすべて集英社さんに監修を出して,すべて鳥山先生も確認されているものです。確認をされた中で,先生側で修正をいただく場合もあるし,我々が出したものが通る場合もあります。
4Gamer:
講演でも出ていた,ヤードラット星人などですね。
高宮氏:
そうですね。あれもビジュアルとして登場するのは初めてです。
4Gamer:
原作のマニアは,おっと思うでしょうね。実は4Gamerの記事にも,このヤードラット星人が写ってるスクリーンショットが1枚ありまして。読者の反応の中にもそういったのがあった気がします。
高宮氏:
うれしいなぁ。ほかにもRP団とかね。
4Gamer:
RP団? RR軍(レッドリボン軍)ではなく?
高宮氏:
RP団はRR軍にあこがれている集団なんですよ。レッドパンツ団です。最初レッドズボン団にしようと思ったんですが,ズボンは海外で通じないということでパンツになりました。そしたら鳥山先生が,それをブリーフにしちゃって。そっちのパンツじゃなかったんだけどなぁ(笑)。
ヤードラット星人 |
レッドパンツ団 |
玉舎氏:
その流れもドラゴンボール的ですよね。どんどんギャグに転がっていくというか。こちらがこうだすとこうくるかみたいな,掛け合いはすごくやってて面白かったです。
4Gamer:
原作を壊さないように,というお話ですが,ここでいう原作はコミックスですか? アニメなどは含まれない?
玉舎氏:
今回はコミック版権のみです。なのでアニメでのみ登場したキャラクターなどは含まれません。
いい物を作るのに必要なのは,垣根を取り払うこと
少しDBOからは離れてしましますが,日本のオンラインゲーム開発って,もちろん成功しているタイトルはあるのですが,イマイチ振るわない感があります。なぜでしょうか。
高宮氏:
NTLの場合は,あまり日本とか韓国とかに拘っておらず,まさにDBOを作るために集まった集団と言えます。だからあんまりそういうことを意識したことはないです。
4Gamer:
講演でも,お互いをリスペクトして得意分野を伸ばすという話をされていましたね。
高宮氏:
一応,分業としてシナリオやグラフィックスは日本側,プログラムは韓国側,という話はしましたが,具体的なシナリオや設定を考えるのは韓国側で担当している部分があります。だから分業と言うより混業ですね。
玉舎氏:
日本だと韓国産と言われて,韓国だと日本産と言われるんですよ。どっちでもないんですけどね,本当は。
高宮氏:
どっちの国でもバッシングを受ける状態ですからね,今は。
玉舎氏:
ドイツ車の多くに日本のパーツが使われてるし,日本製品の多くが実際は中国で作られているこの時代,そんなことに意味があるのかって話です。
4Gamer:
おっしゃるとおりだと思います。では,今後のスケジュールについてお聞きします。具体的な日程などはもう決まっているのでしょうか?
高宮氏:
まだ未定ですが,遠からずに次のテストのご案内できると思います。(※編注:その後,12月9日〜13日の日程でCBT3が実施された)
4Gamer:
気になる日本でのローンチについては?
高宮氏:
具体的な決定については,今のところお答えできません。これは我々が単独で動いているものではなく,集英社さんやバンダイナムコグループさんを含め,全世界を視野に入れて動かしているタイトルですので。
4Gamer:
台湾ではパブリッシャが決まったというニュースを拝見しました。
高宮氏:
台湾ではすでに発表していますね。海外への営業は,開発総括を行っているバンダイコリアさんが行っておりまして。最終的には,キャラクタービジネスに明るく,バンダイコリアさんとも良い関係にあるカイエンテックさんというパブリッシャとパートナー関係を結ばせていただきました。同時にその他の国でも,バンダイコリアさんの方でライセンス交渉をされているようです。このタイトルは世界中のどこへ出しても可能性がありますので。「ドラゴンボールオンライン」と一緒に世界旅行をするのが私の夢です。
では台湾の次が日本,みたいな。
高宮氏:
うーん,それは……。
4Gamer:
まさかほかの国でやって,日本でやらないなんてことは……。
玉舎氏:
そんなひどい話ってないですよね(笑)。
4Gamer:
日本で首を長くしている読者に,何かメッセージだけでもいただければ。
高宮氏:
僕ら自身も大好きな,偉大な原作ですので,それをお預かりして作っている,という責任は強く感じています。日本のプレイヤーの期待を裏切るような内容には,決してしませんので,そこは信頼していただければと。
それから,これは開発者の方へのメッセージになりますが,先ほども言いましたが,日本だと主流はやはりコンソールゲームという意識があって,オンラインゲーム業界に就職するのをためらわれている方が多いと思うんです。そういう方には,どうかその偏見,垣根を取っ払っていただきたい。弊社の募集なども時折ありますので……。
玉舎氏:
ご興味を持っていただければと。
高宮氏:
とくにシナリオ系のプランナーを,ですね(笑)。
4Gamer:
(笑)。本日はありがとうございました。
いかがだっただろうか。先のICON2009の記事と合わせ,少なくとも本作が,よくあるMMORPGに「ドラゴンボール」のスキンをかぶせただけのタイトルではないことは伝わったことと思う。
それは原作を冷静に分析し,ゲームとして成立させる手腕であったり,MMORPGを始めとしたネットワークゲームに対する深い理解という,開発者としての確かな目である。グラフィックスなどの主な部分を日本スタッフが担当し,プログラムなどの技術的な部分を韓国スタッフが担当するという混業を成功させたことも,組織論として非常に興味深い。そうでなければ,例えば本作における原作ファンも納得のグラフィックスは,きっと生まれなかったはずだ。
[G★2009]「ドラゴンボールオンライン」の実現に必要だった二つのフュージョンとは? ICON2009で行われたNTL高宮氏の講演を紹介
ここまで障害を乗り越えてきた本作なら,きっと日本でのサービス開始という垣根も,乗り越えてくれるはず。子供の頃,かめはめ波が出せないものかとポーズをとった,全ての日本のドラゴンボールファンの元に,本作が届くのもそう遠い未来ではないはずだ。
-2009年11月27日収録
- 関連タイトル:
ドラゴンボールオンライン
- この記事のURL:
(C)AKIRA TORIYAMA・BIRD STUDIO / SHUEISHA Inc.
(C)DBO Project Created & Developed by NTL Published by CJ Internet
- ドラゴンボールZ Sparking! METEOR(特典無し)
- 価格:¥12,800円
- Video Games
- 発売日:2007/10/04
- ドラゴンボールZ バーストリミット
- 価格:¥1,350円
- Video Games
- 発売日:2008/06/05
- ドラゴンボールDS
- 価格:¥3,800円
- Video Games
- 発売日:2008/09/18
- ドラゴンボールZ バーストリミット
- 価格:¥1,950円
- Video Games
- 発売日:2008/06/05