インタビュー
「アトランティカ」次期大型アップデートは2014年上半期を予定。新たな主人公や傭兵について開発責任者に聞いてみた
「南米大陸」のシナリオは「英雄主人公」を中心に進展
4Gamer:
本日はよろしくお願いします。まずは公開されたアップデート情報の中でも一番のポイントとなりそうな,「英雄主人公」の「ベリーサ」について教えてください。
ベリーサは,次の舞台となる南米大陸で主人公となるキャラクターです。彼女は,世界の支配を企む「リデラン」と戦う,英雄の一人という位置付けで登場します。
4Gamer:
ベリーサは,末裔主人公でもアトランティス人でもない,第3の主人公という扱いですよね。なぜ,新たな枠組みの主人公が登場することになったのでしょう。
キム氏:
アトランティカのこれまでのシナリオは,アトランティス人の末裔である末裔主人公,そして2012年10月に追加されたアトランティス人を主人公としてきました。つまり,世界観がアトランティスの周囲で完結してしまっていたんです。そこで,次期アップデートでは,英雄主人公というこれまでとは立ち位置の違う人物を用意して,より世界観に広がりを持たせることにしました。
4Gamer:
新たなストーリー展開をしていくうえで,あえてこれまでの「アトランティスの秘密に迫る」という方向から離れるというわけですか。
キム氏:
はい。ベリーサのストーリーは,彼女自身も知らなかった能力に目覚めて敵と戦うことになるという内容で,最終的に,末裔主人公やアトランティス人と協力してリデランと戦う存在になっていきます。期待していてください。
4Gamer:
ベリーサは弓を使う主人公ということですが,戦闘面ではどういった活躍をしてくれるのでしょう。
キム氏:
現在のアトランティカでは,弓のキャラクターの人気があまり高くないので,従来の弓とは違った性能にしていく予定です。一番大きな特徴は,これまでの弓が単体攻撃だったのに対して,ベリーサは複数の敵を攻撃可能なことですね。PvEはもちろん,PvPでも活用しやすいキャラクターになっています。
4Gamer:
PvPで弓を見る機会も増えそうですね。
続いて,新たな舞台となる南米大陸についても教えてください。
キム氏:
南米大陸ではマヤ,インカ,アマゾンという3つの文明が関わってくるので,アップデートのボリュームは全体でかなりのものになる予定です。具体的には村を3つ,ダンジョンを8つ,そしてレイドダンジョン1つを実装します。ベリーサのストーリーや,新大陸,新主人公の追加だけでなく,レイドダンジョンも導入されることで,新規プレイヤーの皆様はもちろん,既存プレイヤーの皆さんにも楽しんでいただけると思います。
4Gamer:
今のところ南米大陸では,新ダンジョンとして「クフ王のピラミッド」が公開されていますが,これはどのような点を意識して開発されたのでしょう。
発表のとおり,「世界の七不思議(※)」をテーマにしているのですが,不思議な事象や建造物の話を聞くと,実際にどんなものなのか確かめたくなるものですよね。しかし,現実世界で現地に行くというのはなかなかできませんから,ゲームの中でも本当にピラミッドの中に入ったかのような気持ちになれるようにデザインすることを心掛けています。
※世界の七不思議は,一般的には古代の地中海地方に存在していた特定の建造物を指す。今回のインタビューでは,キム氏は世界中で“七不思議”とされているさまざまな場所や現象をひとくくりにして,世界の七不思議と呼んでいたようだ。
4Gamer:
世界の七不思議がテーマということは,今後もピラミッド以外の不思議が登場するということですか?
キム氏:
ええ。今のところ,ストーンヘンジやバミューダ海域,ペトラ遺跡の開発を企画しています。ただ,シナリオの進行に合わせて実装していきますから,どの順番で登場させるかはまだ決めていません。
4Gamer:
バミューダ海域というと,進入した船や飛行機が消息不明になってしまうという伝説がある場所ですよね。ピラミッドは視覚的に分かりやすいのでダンジョンとして登場させやすそうですが,海域というと,どうゲーム中に表現されるのかが気になるのですが。
キム氏:
そこはグラフィックスチームの頑張りに期待してください(笑)。
4Gamer:
ちなみに,それぞれのダンジョンはどのくらいの間隔で実装されていくのでしょう?
キム氏:
3〜4か月に1つを予定しています。ただし,ダンジョンによってシナリオの規模が多少異なるので,あくまで目安です。今回発表した南米大陸のアップデート自体は,2014年上半期中にすべて実装することを目標にしているので,できるだけ皆さんをお待たせしないよう,開発を進めていきます。
傭兵「アルレッキーノ」は単一固体に一撃必殺のスキルを持つ攻撃に優れたタイプ
4Gamer:
イベントでは新たな傭兵も公開されました。しかし,「シルヴィ」は大砲を使う近衛戦士,「ジェシカ」はチェーンソーを使うハンターという,ざっくりした情報しかなかったので,もう少し具体的な性能についても教えてもらえませんか。
キム氏:
分かりました。まず,シルヴィは,魔女のような浮遊タイプの傭兵になります。デバフ魔法を活用して,敵の遠距離傭兵の攻撃を妨害できるのが強みですね。
4Gamer:
大砲が武器ということで攻撃力重視の傭兵かと思ったのですが,デバフが得意なんですか。
キム氏:
ええ。敵の行動力を減少させる魔法も使えるので,PvPに限らず,さまざまな場面で活躍すると思いますよ。
もう1人のジェシカは,「ハイブリッド型傭兵」という感じのキャラクターになっています。攻撃力と防御力に優れているだけでなく,回復スキルも持っているので,こちらも活用できるシーンが多い傭兵になるでしょう。
4Gamer:
2人の傭兵とはまた別に,日本でのサービス5周年を記念した「アルレッキーノ」が近日実装されるとのことでしたが,彼女はどういった特徴を持つキャラクターなのでしょうか。
キム氏:
アルレッキーノは,攻撃にも防御にも活用できる傭兵です。ただ,あえて片方を選択するとしたら,攻撃型として使用することをおすすめします。
4Gamer:
攻撃型ですか。職業は道化師とのことですが,どのように戦うのでしょう?
キム氏:
アルレッキーノのスキルは,道化師のイメージを元にしており,これを使ってコインの裏表を当てるように,プレイヤーの運次第で大きな効果を得られます。例えば,「即興曲芸」という一撃必殺のスキルがあり,イチかバチかの賭けで戦闘を逆転することが可能です。
4Gamer:
アルレッキーノは,かなりの種類のデザイン案があったようですが,プレイヤーのデザインがベースになっているということで,やはり苦労されましたか?
キム氏:
ええ。実はアルレッキーノのデザインは,完成するまでに歴代傭兵の中で一番時間が掛かっているんです。とくに「道化師らしさとは何か」という部分には,相当こだわってデザインしています。ヨーロッパのコメディア・デラルテ(仮面を使った即興演劇)を参考にしつつ,そこに「一生仮面を被って役を演じ続けなければならない」という彼女の運命を重ね,道化師が持つ表面的な明るさと,内に秘めた暗さが感じられるよう注力しているので,楽しみにしてください。
4Gamer:
分かりました。最後に,今後のアトランティカに期待している皆さんに向けて,メッセージをお願いします。
キム氏:
皆さんと一緒に育ててきたアルレッキーノがついに実装できることを嬉しく思います。その後は,ベリーサや南米大陸が順次実装されていきますが,既存のプレイヤーの皆さんはもちろん,しばらくアトランティカから離れていた人や,これから始める人も楽しめるよう開発を進めていますので,ぜひご期待ください。皆さんからのご意見,ご要望もお待ちしています。
4Gamer:
ありがとうございました。
今回のイベントで発表された内容は,まだ構想段階のものも多く,近日実装のアルレッキーノ以外は,開発の真っ最中といった印象だ。そのためか,イベントで発表された直後に行った今回のインタビューでは,詳細なアップデート内容までは教えてもらえなかったのだが,新たな傭兵の性能などはPvPにも影響を与えそうなだけに,気になる人もいるだろう。
実装は2014年上半期と,少し後になりそうではあるが,それまでにほかにもアップデートが行われるとのことなので,ひとまず詳細が発表されるのを待つとしよう。
「アトランティカ」公式サイト
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