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男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第452回「負けたと思っていても,負けていないと言い張る」
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印刷2017/10/19 17:13

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男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第452回「負けたと思っていても,負けていないと言い張る」

画像集 No.001のサムネイル画像 / 男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第452回「負けたと思っていても,負けていないと言い張る」

著者(左)と若くて強いチャンピオン(右)
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 私事ですみませんがね,今週の日曜日に後楽園ホールでDDTプロレス最高峰のベルトに挑戦することになっておりまして。40歳のイロモノレスラーの私が。高校時代には陸上のインターハイにも出て,最近は関東学生ボディビル選手権大会で入賞も果たした22歳の現役日体大生チャンピオンの竹下幸之介に。
 いや,それがね。若いとはいえチャンピオンは強いのよ。ただね,私もキャリアだけで言えば4倍くらいあるわけですよ。だから,弱みを見せるわけにはいかないわけ。大人として。で,心を強く持ってたんだけど,最近心を粉々に砕かれる事実が発覚してね。
 あらためて言うのもなんだけど,私,ゲイム好きじゃない? 竹下もゲイムが好きなの。それはまあいい。私が挑戦することが決まるまでは「最近面白いのあります?」だとか,「今回の○○,評判どうですか?」とか聞いてくるかわいいヤツだったの。

 でも最近,人づてに聞いた話だと,どうやら竹下,有名ゲイム会社の相当偉い人と飲み仲間らしいのよね。

 いちゲイムファンだった私が上京してきて15年。そのうち10年以上,4Gamerでゲイムのことを毎週書かせてもらってきたし,それ以前にもゲイムに関する文章を書かせてもらっていたのね。そうして最近,ようやくいろんなメーカーさんとお話できるようになってきたというのに,ですよ。
 上京4年目の若者は,もう有名メーカーのトップと杯を酌み交わす仲に……私の15年が竹下の4年に完全に追い抜かれているという現実。泣いたね。

 プロレスは,人生と同じでいろんな価値観がある。だから,チャンピオンじゃなくても,みんなに注目されなくても,自分の価値観を貫けばそれはそれで尊い生き方なのだ――そう思っていた私に,一つの現実を叩きつけてきたわ。すなわち,「じゃあ共通の価値観の中だったらどうなのよ」という。ああ,現実は厳しいなぁ!
 人生,勝ち負けがすべてじゃない。でも,勝ち負けは確実に存在する。正確に言うと,勝ちだと思えば勝ちだし,負けだと思えば負け。自分自身がどう考えるかなの。勝ち負けのポイントは人によっても違うしね。その前提の上で,私は竹下に負けている。
 私は,お仕事でしかメーカーの人とゲイムについて語れない。でも,竹下は友人としてメーカーの人と関係性を築けている。酒を交えて本音でメーカーのトップから普段は聞けないような話を聞けている。実際にどういう話をしているかは知らないけど,それはシンプルに羨ましい。竹下の人生にとっても,会社のトップの話を聞けるのはプラスのはずよ。
 しかし! 実は負けたと思っていても,負けていないと言い張るのもまた勝負師のあり方の一つ。だから私は負けていない。タイトルマッチでも勝たなければならない
 ちなみに,今週発売のタイトルで言うと,竹下は「グランツーリスモSPORT」が楽しみらしいわ。新作を数年待ち続けて遂に発売されるということで,テンションが上がっているらしい。そして私が楽しみにしているのは「いただきストリート ドラゴンクエスト&ファイナルファンタジー 30th ANNIVERSARY」PlayStation 4 / PlayStation Vita。以下,いたスト)。いわば,日曜日のタイトルマッチはグランツーリスモSPORTといたストの代理戦争と言えなくもないわね。


※画面はすべてPlayStation 4版の製品版,開発中のものです
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 というわけで,今週はいたストの体験版について。製品版は発売されていないのに,その前から無料でプレイできる体験版が配信されているのよね。今の世の中,体験版って面白くなきゃいけないじゃない? なぜなら,お試しの場だから。もう「無料で遊べる体験版があるなんて凄いね」では済まないのよね。
 スマホゲイムだって基本プレイ無料が当たり前の時代だからね。作り手からすると「無料なんだし文句言うな」という気持ちになってもおかしくなさそうなところだけど,プレイする側からすれば体験版って文字通り「ヤってみて決めよう」の場なのよ。逆に「買うつもりだったけど不安になった」ってケースもあり得る。だから,“無料で遊べる”以上の価値を乗っけておかないといけないと思うの。それが購入者特典の場合だったり,レベルの持ち越しだったりするのだけど。
 少なくとも,無料だからこそアピールしなければならない。手を抜いてはならない。でも,満足させすぎてもいけない。「製品版にはこれより面白いことがあるんですよー」って伝えないといけない。
 で,いたストの体験版だけどもね。スクウェア・エニックスを代表するIPである,「ドラゴンクエスト」と「ファイナルファンタジー」とのコラボ感をこれでもかというくらいに押し出している
 ぶっちゃけ,このコラボ自体は前作でもやっていたんだけど,今回はさらに前面に押し出している印象。オープニングの名前入力のシーンなんて,モロにドラクエの名前入力の感じだからね。否応なくテンションが上がるわ。
 内容としては,いたストそのまんまだけど,キャラに声がガッツリ入っているのね。体験版ではそんなに気にはならなかったけど,製品版ではそれによってテンポが損なわれないかどうかに注目かしら。最終的にはテンポ良くプレイしたいからね,この手のゲイムって。
 ホラ,ほかの人は知らないけど私はぼっちプレイの専門家だから。なるべく早く自分に順番が回ってきてほしいわけさ。なので,製品版ではプレイ時間が長くなってしまう終盤のマップこそ,テンポにはこだわってほしいところ。

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 あと,今作ならではという意味では,カジノマスに止まったときのミニゲイムが,よりドラクエ&FFっぽくなった印象ね。あと,個人的にはメタルスライムが逃げるまでに倒すやつが,ドラクエならではの緊張感を再現していて好き。ドラクエ屈指のドラクエっぽいポイントを,うまくいたストにからめたんだなって思うわ。
 ……という感じで,今作は前作よりもうまくドラクエ&FFとのコラボ色が出ているなと,プレイしてみて思った次第。もともと安定して面白いからね,いたストって。今回は何を乗せてきたのか,より楽しみになったわ。少なくとも,買う予定だった私が「やっぱりやめておこう」とはならなかったし,「間違いなく買う」ってあらためて心に決めたわ。製品版が楽しみね。
 って,この記事が載るころにはもう買えるんだけど。でも,気になってる人は一度プレイしてみて決めてみてはどうかしらね。ボードゲイムが嫌いな人でなければ,面白く感じることは保証できるから。製品版もさることながら,体験版からでもぜひ。

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 てなわけで,今週日曜は私の決戦の日です。おっさんが若く強い王者にどう挑むのか。負けるかもしれない。てか,冷静に戦力差を計算したら,多分勝てない。けど,勝てない=勝ちたくないわけではない。なんだかんだ言ってもね,勝ちたいんですよ。若い人が勝ったほうが未来が開けるっていうのは頭では分かっているのよ。でもね,そんなもん知ったことか。私にだって未来はあるわい。生きている以上,未来はある。若くて才能があって努力もしている。そんな奴にイロモノのおっさんが勝つことだって,あっていい。
 現実はいつも厳しいけどね。夢って,ごくたまに叶うから夢を見てもいいって思えるんだ。だから,無残に負けることも恐れないし,そして同時にみんなが望んでいない勝利すらも恐れず,胸を張って戦おうと思う。
 自分の人生の主人公は自分しかいないからね。負けるわけにはいかないわ。いたストのためにも! とはいえ,私,グランツーリスモSPORTも買おうかなって思っているんだけどね。
 果たして次回はどういうテンションで冒頭を書き出すんだろうか。ではまた来週。

今週のハマりゲイム
PlayStation 4:「いただきストリート ドラゴンクエスト&ファイナルファンタジー 30th ANNIVERSARY
PlayStation Vita:「GOD WARS 〜時をこえて〜
Nintendo Switch:「ファイアーエムブレム無双
ニンテンドー3DS:「スナックワールド トレジャラーズ
iOS:「クラッシュ・ロワイヤル

■■男色ディーノ(プロレスラー)■■
ディーノ選手がプロデューサーを務めるDDTプロレスは,今週末の22日,東京・後楽園ホール大会「DDT Special 2017」を開催します。本文でも触れているとおり,この日,ディーノ選手は竹下幸之介選手の持つKO-D無差別級のベルトに挑戦するのですが,ディーノ選手に意気込みを聞いてみたところ「どうシミュレーションしても負けるのよ。しかもさんざん痛い目に遭わされたうえで。理不尽極まりないわよね。どうせ負けるなら,せめて痛くしないでほしい」と,悲痛な声を漏らしていました。それでも最後には「それでも私は立ち上がるの。みんなの笑顔が見たいから」と気分を切り替えていたので,きっと面白いものを見せてくれることでしょう。
  • 関連タイトル:

    いただきストリート ドラゴンクエスト&ファイナルファンタジー 30th ANNIVERSARY

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    いただきストリート ドラゴンクエスト&ファイナルファンタジー 30th ANNIVERSARY

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