連載
男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第516回「身の程を知る」
これ,とても大事なことだと私は思っております。今年で42歳の独身ゲイレスラー(現在ケガでケツ場中)の男色ディーノです。どうぞよろしく。
いや,“身の程を知る”ってワードだけを見ると,ちょっときつい印象を受けるかもしれないけどね。要は,何事を志す場合でも,自分のできること,できないことを正確に知るってことが大切だよなあっていう,簡単な話なのよね。
「がむしゃらに頑張ればどうにかなる」または「こんなに頑張ってるのに報われない」っていう考え方は,逆に言うと世の中を舐めてんじゃないかって思っているのよ私は。何も頑張るなって言ってるわけじゃなく,頑張り方を間違ってませんか? っていう話で。というのも,頑張るべき方向性っていうのが,きっとあるから。
例えば私は,プロレスの才能はきっとないの。だったらどうやれば生き残れるのかを考えた結果,今にたどり着いているわけで。今の私が“文句なく成功”とは思っていないんだけど,自分の能力と現在の立場を照らし合わせた場合に,過ごしたい人生を過ごせてるな,とは思えているの。そういう意味では,少なくともここまでは成功してきたと言っていいんじゃないかしら。私基準では。
もちろん,一般的に考えたらもっとお金を稼いでいる人だっているし,もっと知名度の高い人だっている。ではそちらのほうが成功なのかと言われると,一般的にはそうなんだろうなとは思うわ。ただ,私的には楽しく人生をダラダラ過ごせてる今は,これもまた成功と言っていい。それもこれも,自分の能力を自分で把握しているからなんだと思うわ。過大評価も過小評価もしていない(つもり)。
そうそう。世の中には“運がいい人”と“運が悪い人”,両方いると思うでしょ? でもね,実際には“運がいいと思う人”と“運が悪いと思う人”がいるだけだと思うの。自分に対しても他人に対しても。
そういったこともひっくるめて,自分ができること,できないことを把握するのは大切だと思うわ。で,その把握の結果,現状できそうでできないことをできるようにする行為が“努力”なんじゃないかしら。
例えば今10kgの重量のモノをギリギリ持ち上げられる,それを15kg持ち上げられるように努力する。それができたら,次は20kg……という具合に努力を続けていく。これは頑張ったらいいわ。ただ,例えば男性が子供を産む,これは不可能なのよ。それを努力をしてもしょうがない。極論だけど,そういうことなの。身の程を知るっていうのは。
つまり,現状はこう。そこで一喜一憂するのは仕方ない。だって人間だもの。ただ,そこで人生は終わりじゃない。そこからどうやって自分を組み立てていくか。他人の物差しではなく,他人の物差しも含めた自分の物差しで。それができるかどうかが,すなわち成功かどうかなんじゃないかしらね。
さて。ここまで語ってきたとおり,私は自分で身の程を知っているつもりなわけですよ。なので,今週は書こうと思っていたあのタイトルについて書きません! それは「KINGDOM HEARTS III」(PlayStation 4 / Xbox One)のことなんだけども。
なぜ書かないかというと,私では正しい評価はできないと思ったから。夢が詰まった大作だけに,なんとなくプレイしてみた私のスタンスでヒヒョーするのは違うのかな,と。もはやこの作品は,向けている層が普通のゲイムとは違うのですよ。キャラクターや作品,いろんな方向の“Love”がゲイムにちりばめられている。
だから,それを正しく理解できない私は――ありていに言うと,登場キャラクターにさしたる思い入れのない私が語ることで,いい思いをしない人が出てくるんじゃないかな……。素直にそう思ったのですね。一言だけ,楽しくプレイしていますよ! っていうのは言っておくけれども。
で,今週興味を持ってプレイしてみたのは,「タウンズメン」。これも先週紹介した「クラウド&シープ2」同様,ドイツのHandyGamesが出したスマホ向けのゲイムなのね。で,そのNintendo Switch版が出ました,と。
このゲイム,いわゆる街づくりシミュレーションなのね。もうね,大好物。現代の街づくりではなく,中世ヨーロッパ風の街づくりなのね。イメージとしては,一昔前にはやったソーシャルゲイムの街づくりシミュレーションかしら。あれのシミュレーションゲイム性を抽出した感じ。
もっと簡単に言えば箱庭ゲイムですな。この箱庭にだけ特化した感じがインディーズゲイムっぽい。うち,とんこつラーメン専門店なんで,こういうのが好きならどうぞ! っていう。この潔さと作り込みが魅力ですな。
正直言うと,長い間プレイする類のタイトルではないんだけど,自分に合ったゲイムをプレイするのって幸せなことだと思うのですよ。なので,シミュレーションゲイム好きはプレイしてみてほしいわね。
自分に合う合わない,これをジャッジするのも身の程を知るために大事なことです。話題になっているからヤッてみるっていうのも悪くはないんだけど,ダウンロードゲイムの一覧を見て,自分に合いそうなゲイムを探すのもまた楽しいもんです。このタウンズメンだけでなく,いろんなダウンロードゲイム,インディーズゲイムに,より多くの人達が触れてみるといいのになぁと,ゲイム好きの私は思うのです。
そんな感じで,今週はKINGDOM HEARTS IIIとタウンズメンという,想定購買層が大きく異なるであろう2タイトルをプレイしたらどっちも楽しかったよ! というお話でございました。ええんや。ゲイムもいろいろあるんやから,自分に合うやつを選んだら。自分に合うかどうか分からんでも,気になるならヤってみたらええ。失うのはお金と時間だけや。二つとも大切なもんやけどな,でも,自分で選んだゲイムやったら,その投資は無駄ではないんや。
せやから,わいも決めた。この2週間ずっと気になりながらも自分に合わん気もして悩んでいた「エースコンバット7 スカイズ・アンノウン」(PC / PlayStation 4 / Xbox One)を買ったる。このゲイムだけやない。このゲイムを経験したわいが最終的に楽しいゲイムライフを送れりゃええやないか。
これが今の私のできる考え方,すなわち身の程です。ではまた来週。
今週のハマりゲイム
PlayStation 4:「KINGDOM HEARTS III」
Nintendo Switch:「タウンズメン」
iOS:「龍が如く ONLINE」
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- 関連タイトル:
タウンズメン
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