連載
男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第567回「いろいろな人生を感じさせてくれる『コーヒートーク』」
今の仕事は好きだ。ただ,好きではあるが環境は良くない。長時間労働は当たり前,その割に給料だってお世辞にも満足にもらっていない。時間も,お金もない。長い目で見て,今こうやって働いているのが何かにつながるのだろうか? このまま働いていてもいいのだろうか? いや待てよ。好きなことでお金をもらえている,それだけでも幸せなことなのではないか? お金のためだけに働くよりも,今のほうがよっぽど輝いているのではないか? どっちがいい? このまま何かを変えるか,変えないか。ほっこりする飲み物でも飲んで考えよう。
自分の才能がよく分からない。自分ではもちろん才能があるんだと思いたい。でも,世の中の評価がついてこない。意見が違う人を言い負かして屈服させれば勝ち? うん,君はそれでいい。それも一つの生き方だ。でも,それは幸せと直結しない。少なくとも僕にとっては。幸せにはいろんな形がある。君の幸せと僕の幸せが噛み合えばいいのだけれど。でも,すべての人の幸せが噛み合うほど世の中は狭くない。ただ君と同じく,僕は甘い飲み物が好きだ。それは僕にとって素晴らしいことだ。
人種が違う。目の色も違う。肌も違う。でも,みんな生きている。みんながこの街に生きている。そして,悩んだり落ち込んだりする。もちろん,そうでない時もある。生きて,同じ時間を過ごしている。縁があって,偶然が重なって,出会うことができた。同じ店で,違う飲み物を注文している。それでいい。あなたにはあなたの悩みがあるように,私には私の悩みがある。吐き出したっていい。楽になるならば。聞くことはできる。でも,戦うのはあなたで,決断するのはあなただ。私ができるのは,あなたをちょっとだけ温めることのできる飲み物を出すことだけ。
↑は私が勝手に書いた事例だから実際のゲイムの内容には沿ってないんだけど,大ざっぱに言えばコーヒートークってこういう雰囲気のゲイムです。主人公である店長ができることなんてさほどなく,お客さんの要望に沿った飲み物を提供するだけ。それでもこのゲイムの素晴らしいところは,ちゃんと人物(人間だけじゃなくエルフとかオークとか色んな種族がいるけど)の内面を描いているところなのよね。人生において他人と関わるってこういうことだよなあって思わされるわ。
このゲイムはジャンル分けが難しいけれど,テキストアドベンチャーゲイムとしての楽しみ方が一番近いんでしょうね。ちょうどいい距離感でキャラクターの悩みに接することができるわ。ありそうでなかったとても個性的なゲイムよ。
ハッキリ言って,ゲイムに派手な面白さを求める人にはこのタイトルは合ってないわね。でも,いろいろな人生を感じてみたいと思っているような,じんわりしたゲイムも好きな人にだったらとてもオススメできる。
生き方はいろいろある。好みもいろいろ。自分が後悔しない生き方を選べれば,それは自分の人生にとってすごく有意義な時間なんじゃないかしら。そして,この作品もそんな有意義な時間を与えてくれるゲイムなのです。イライラしている時こそ,心に一杯のコーヒーを。私,紅茶派だけど。
今週のハマりゲイム
PlayStation 4:「三國志14」「龍が如く7 光と闇の行方」「ドラゴンボール Z KAKAROT」
Nintendo Switch:「コーヒートーク」
iOS:「龍が如く ONLINE」
iOS:「ハンドレッドソウル」
iOS:「ウイニングイレブン カードコレクション」
iOS:「マリオカート ツアー」
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(C)2019 Toge Productions
Coffee Talk (C)2019-2020 Developed by Toge Productions. Published by Chorus Worldwide Games, all rights reserved.
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