男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ：第741回「僕らはいつも同じところを回っている」

著者近影

　僕らはいつも同じところを回っている。高校生の時，毎日勉強したほうがいいに決まってる。頭では分かってる。少しずつ英単語でも覚えればいいのに。でも，ついテレビを見てしまい，つい寝てしまう。
　あれから歳をとった。やればいいなんてことは分かっている。どうせ，あとからやるんだってことも。でも，悩んでしまう。
　ところで，夢に近づく方法って知ってる？　簡単だよ。一歩踏み出すことだ。夢を叶えた奴と叶えてない奴の違い。それは最初の一歩をいつ踏み出したか，だ。

　世の中，平等ではない。生まれた環境，育っていく環境，今自分がいる環境。全員違う。例え双子だったとしても，それぞれが少しずつ違う。このように世の中は不平等だ。でも，数少ない平等なこととして，時間の流れ方だけはみんな同じだとは言えると思う。残りの人生の時間は同じじゃない。だから，与えられた時間が同じなんてことは言わない。そこだって不平等だ。
　でも，時間の流れ方はみんな同じ。例えば，学校の授業時間は同じ。そこは，そのクラスにおいては平等だと言える。1日24時間あって，その時間をどう使うかは人それぞれ。だから，夢を叶える奴の多くは夢を持った瞬間に踏み出している。夢を叶えられなかった奴は，なんだかんだで踏み出すのに躊躇している。その瞬間，もうすでに一歩の差ができている。

　才能で一歩が大きい奴はいる。そういう奴は先に走り始めた奴をあっさりと抜いていく。あとから走り始めたのに。それでも自分の叶えたい夢に対して，自分の歩幅で歩いたり，場合によっては走ったりするほかはない。だから，才能があるかどうか分からない人ほど，早めに一歩踏み出したほうがいい。どうせ，自分より才能のある奴が追い抜いていくんだから。
　自分のペースで夢に近づいていくほかはない。大切なのは，最初の一歩。そして二番目に大切なのは，次の一歩。夢が叶おうが叶うまいが，人間の価値は一緒だよ。ただ，夢は叶えたほうが嬉しいし，きっと楽しいじゃん。失敗したらそれはそれで，別の夢を持てばいい。持たなくてもそれはそれで。ただ夢を叶えるにあたっては，一歩目が大切だよねって話。

　僕らはいつも同じところを回っている。やったほうがいいなんて分かってる。そして，きっとどうせやるんだろうなと思ってもいる。ただ，怠惰な僕はその一歩を踏み出すことに躊躇している。今の生活を崩してまでやることなのか？　十分満足しているんじゃないか？　まだ欲していないんじゃないか？
　そう，毎晩「ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム」をプレイしているし，時間ができれば「eFootball 2023」を遊んでもいる。しばらくは，そんなゲイムライフでいいんじゃないか。そう思っている。

　でも，「ファイナルファンタジーXVI」をプレイするかで悩んでいる。どうせ，いつかはヤるのに。
　そう言えば悩んだよなあ。大学に入りたての頃，セガサターンを買うか，プレイステーションを買うか。結局買うんだよ，両方。なんならサターン→NINTENDO64→プレステの順で。気づいたら三冠王だよ。まあ，当時は経済的な問題もあったから同時には無理だったけども。
　悩んで一歩を踏み出して，後悔したことなんてないよ。厳密に言うとあるかもしれないけど，覚えてないよ。もう少し丁寧に言うと，後悔した場合はそのケツ断を忘れようとするから，今の私には影響ないよ！

　……でも，まだ踏ん切りがつかんな。お金の話だけでもないんでね。ゼルダをゆっくりプレイしているもんだから，この生活にFF16が入ってきたら積みゲイになるんじゃないかっていう不安もあるのですよ。そんなもん，自分のさじ加減だろって思うんだけど，そんなのなってみないとどうなるか分かんないじゃないですか。危険な恋みたいなもので，今のパートナーに満足してるけど，ここに刺激的な相手が現れたらどうなるんだろうっていう。ドラマのようなアレ。
　まあ，恋愛に関して私は一目ぼれしないタイプなんで，ドラマのアレが分からないんだけどね。ゲイムに置き換えて初めて分かるという。


　でも，一応調べました。FF16について。うん，面白そう。純粋なコマンドRPGからアクションRPGになって，そこをどう評価するかって話になりそう。予告しときましょうか。私，たぶん近い将来，この連載でFF16について「スクラップ＆ビルド」という切り口で原稿を書くであろうことを。
　作り手の立場から見ると，自信と不安のどちらが大きいんだろうなあ。そう考えると俄然，欲しくなってくるんですよね。遊びたくなっちゃう。たぶん，しっかり面白いんだと思う。あとは，どういったプレイヤーに向けて作られているかが気になるけど，そこは実際にプレイして感じるしかないんだろうなあ。……気になってんじゃん。買うじゃん，コレ。
　そうと分かっていても，なかなか踏み出せないのは何なんだろうか。いや，でも結局ヤるんなら早めじゃない？　時間の流れ方はみんな一緒で，早く踏み出した奴がちょっとアドバンテージ得るってことも知ってるわけだから。頑張れ！　一歩踏み出せ！


　……という自分への応援のために，この場を使わせていただきました。ええ。どうせヤるんですよ，私。どうせヤるのにぐるぐる同じところを悩んで回って，昔から変わらないなあっていうことを確認した今週でしたとさ。来週はFF16の話ができればいいね。

今週のハマりゲイム
PlayStation 5：「eFootball 2023」
PlayStation 5：「ディアブロ IV」
Nintendo Switch：「ゼルダの伝説　ティアーズ オブ キングダム」「Winning Post 10」
iOS：「ロードモバイル」
iOS：「ウイニングイレブン カードコレクション」

■■男色ディーノ（プロレスラー）■■ ディーノ選手が所属するDDTプロレスは，7月1日（土）17：00より神奈川・横浜ラジアントホール大会「DDT YOKOHAMA Unlimited SPECIAL」を，翌2日（日）17：00より大阪・コミ協ひがしなり区民センター「ドラマティック・ドリームズ！Vol.10 〜身をも惜しまじ 名をも惜しまじ〜」を開催します。ディーノ選手は両大会ともにフェロモンズとして一暴れする予定らしいのですが，「それより各会場で5冊本を売りたい。でも横浜はもう厳しいかな。関東圏で買ってくれるような方はもう購入済みだろうし。いや違う。同じ人が何冊買ったって構わないんだ。なんなら5冊同時購入でさらに1冊プレゼントしたっていい！」と語っていました。