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インディーズゲームの小部屋:Room#37「空飛ぶ赤いワイン樽」
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印刷2008/04/11 12:33

連載

インディーズゲームの小部屋:Room#37「空飛ぶ赤いワイン樽」



画像集#004のサムネイル/インディーズゲームの小部屋:Room#37「空飛ぶ赤いワイン樽」
 個人/サークル単位で制作されたオリジナルゲームを紹介する「インディーズゲームの小部屋」の第37回は,ゲーム制作サークル橙汁の縦スクロールシューティング,「空飛ぶ赤いワイン樽」を取り上げる。ワイン樽のような赤いプロペラ機を駆り,反乱を起こした飛行団を鎮圧するのがゲームの目的。ほんわかしたグラフィックスと,やり込むほどに味が出るゲームシステムが本作の魅力だ。

「人間が空を飛ぶなど馬鹿げている
もし 空を飛ぶ必要があるのならば、
神様は最初から 翼をくれた事でしょう」

そんな言葉はどこ吹く風で、
人は翼を手に入れた。

幼き日に見た夢は もう
現世に見た白昼夢。

人は翼に想いをのせて、
こぞって空に手を伸ばす。

飛行技術が発展する中 空の法を律するべく
BlueSkyUnion、通称“ギルド”が設立された。


そして10年。
ギルドの統括の下、
空の混迷は終わりを告げようとしていた。

これは そんな時代の、
一人の飛行士の物語。

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 冒頭で紹介したように,ゲームの目的はギルドに所属することを拒んで反乱を起こした飛行団を鎮圧すること。主人公は,ワイン樽のような赤い機体に乗った,ギルドに所属する新米飛行士で,この機体がタイトルの由来にもなっている。主人公の名前は不明だが,イラストやゲーム中の台詞から判断するに,どうやら女の子であるようだ。周囲の飛行士などからは,“赤樽”とか“レッドバレル”などと呼ばれているが,これはおそらく通り名もしくは機体名だろう。

 見てのとおり,全体的にほのぼのとした雰囲気のグラフィックスで,登場する機体は自機も含めてプロペラ機や飛行船など,レトロなイメージのものが中心となっている。自機の攻撃方法は,メインショット(通常攻撃)とロケット砲の二つ。メインショットは,ボタンを押しっぱなしにしておくことで自動的に連射でき,この間は移動速度が低下する。またロケット砲はストックを消費して行う攻撃で,命中したときの爆炎で敵弾を消せるのがポイントだ。ロケット砲の残弾数は敵を倒すと出現するコインを集めることで増加し,最大5発までストックできる。

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 ゲームをプレイしてまず気づくのは,縦スクロールシューティングと聞いて想像する一般的なイメージよりも,自機や敵弾のスピードがゆっくりめなこと。そして,敵機そのものには当たり判定がなく(つまり,重なっても大丈夫),敵弾にさえ当たらなければミスにならないというのがもう一つの特徴だ。序盤から目にも止まらぬ猛攻でやられてしまうというようなことはないので,シューティングゲームの初心者にもとっつきやすいと言えるだろう。では本作は,簡単すぎて初心者しか楽しめないのかというと,まったくそんなことはない。むしろ,噛めば噛むほど味が出てくるゲームなのだ。

 すでに先ほど,ロケット砲の爆炎で敵弾を消せることを紹介したが,実はここに本作最大の特徴がある。ロケット砲を命中させると得点倍率がアップし,一定時間内に続けて当てることで,最大16倍まで上昇していく。敵を倒したときに出現するコインの数は,得点倍率に比例して増えていき,ロケット砲のストックを増やしやすくなるのだ。またロケット砲は,発射するといったん後方に撃ち出されてから前方に飛んでいく性質を持っており,このタイムラグがまた絶妙なゲームバランスを生み出している。

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 高倍率を維持し続けるには,この微妙なタイムラグを考慮に入れつつ,敵の出現パターンを先読みしてロケット砲を発射しなければならず,かなりの熟練が要求される。ロケット砲にこだわらなくてもクリア自体は可能だが,それだけでは本作の醍醐味を満喫したとはいえないだろう。ロケット砲で敵弾を消しつつ得点倍率を上げ,大量に出現したコインでストックを補充しつつ,さらにロケット砲を撃つ,というのが一つのサイクルになっており,そこを意識しつつプレイすると本作の楽しさがグッと増すはずだ。

 さらに本作は,道中の敵や各ステージのボスの倒し方などによって,ゲーム中の演出や敵の攻撃パターンが変化し,エンディングも10通り以上に分岐する。難度も,初級から上級までの3段階あり,プレイスタイルを変えながら自分の腕前に応じて繰り返し楽しめる。橙汁の公式サイトからは,ステージ2のみプレイできる体験版がダウンロードできるので,興味を持った人はさっそくお試しあれ。また,プレイムービーも併せて公開されているので,プレイ前に雰囲気を掴んでおきたい人はそちらを見てみよう。なお,製品版は1575円(税込)にて発売中。本作の雰囲気や独特のゲームシステムを気に入った人は,購入を検討してみよう。

■橙汁公式サイト
http://daidai.moo.jp/

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