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インディーズゲームの小部屋:Room#559「Citrouille」
家電量販店で新作ゲームを買って帰宅したら,ネット通販から同じゲームが届いていた筆者がお届けする「インディーズゲームの小部屋」の第559回は,Lumen Sectionが開発した「Citrouille」を紹介する。本作は,可愛らしい魔法使いの女の子がステージに花を植えていくという,レトロスタイルな1画面アクションだ。そういえば,注文していたのをすっかり忘れてたよ……。
主人公となるのは,PralineとVanilleという2人の魔法使いの女の子。2人の目的はモンスターでいっぱいのステージに花を植え,キャンディをもらうことだ。ステージ内には,ただのブロックと花を植えられるブロックがあり,後者のブロックを通過すると自動的に花が生えてくる。プレイヤーは2人のどちらかを選んでゲームを開始し,すべてのブロックに花を咲かせればステージクリアだ。
PralineとVanilleはジャンプができない代わりに,1画面に1つだけ,魔法の梯子を自由に取り出して上下のフロアを移動できるほか,帽子(や帽子代わりに頭に乗せたニワトリ)を使った攻撃で相手を気絶させたり,弱い敵をやっつけたりできる。これらをうまく活用して,モンスターの追跡をかわしながらステージに花を咲かせていこう。
ステージに花を植えるとゲージが増加していき,これがいっぱいになると特別な魔法が使える。魔法の効果はそれぞれ異なり,Pralineは無敵&移動スピードアップ,Vanilleはステージ内のすべての敵をスタンさせるというものだ。また,ステージに配置されたプレゼントボックスを開けるとロケットパンチ(?)やトラバサミといったアイテムを入手でき,これらを使えば帽子の攻撃では倒せない敵も倒すことができる。
可愛らしいグラフィックスとシンプルなルールから,カジュアルなゲームのような印象を受けるが,だまされてはいけない。遠くから弾を飛ばしてきたり,猛スピードで突っ込んで来たりと,イヤらしい動きや攻撃をしてくる敵が多いうえに,こちらの攻撃手段が限られているため,実はかなり難度が高い。さらに憎たらしいことに,せっかく植えた花を食べてしまう敵まで登場する。ムキー!
ステージを進めると,つるつる滑る足場やワープゲートといったギミックも追加され,見た目には楽しいが操作はますます大変に。敵に囲まれて打つ手なし! な状況が多発する,その無慈悲とも言える難しさは「ロードランナー」に通じるものがある。ストーリーモードでは2人協力プレイも楽しめるほか,最大4人での対戦プレイにも対応しているので,昔アーケードでプレイした高難度な1画面アクションが好きな人に,ぜひお勧めしたい。そんな本作はSteamにて,1010円で発売中だ。
■「Citrouille」公式サイト
https://lumensection.com/citrouille/- この記事のURL:
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