プレイレポート
テスターへの挑戦状か? 「Wizardry Online」バランステストで追加される「エルフ(女)」「新ダンジョン」などのコンテンツを紹介
「バランステスト」と銘打った今回のテストの目的は,登場するモンスターのパラメータや挙動,ゲーム内通貨やアイテムのドロップ率など,ゲームバランスの調整を図るためのデータ収集だ。
本記事では,バランステストで追加されるコンテンツを中心に,前回の機能テストレポートでフォローしきれなかった要素を紹介していこう。
「Wizardry Online」公式サイト
プレイアブルな新種族「エルフ」(女)登場
2つの新たなダンジョンは24時間でどこまで行ける?
既報のとおり,バランステストでは,プレイヤーキャラクター用の新種族として「エルフ」の女性が追加される。
エルフは,基本ステータスのINTELLIGENCEとPIETYが高いため,呪文スキルを多用する後衛クラスのメイジまたはプリーストに向いている。逆に,STRENGTHおよびVITALITYが低いので前衛クラスに就くのは少々厳しい。あえてエルフでファイターやシーフを選択したいと考えるなら,キャラクター作成時に高めのボーナスポイントを狙うといいかもしれない。
またバランステストでは,新たに2つのダンジョンが追加される。
「カオカ・パラージ遺跡」は,公式サイトで再生されるムービーの舞台となっているダンジョンだ。ゲームのスタート地点となる港町「イルファーロ」の西に位置している“遺跡”という設定で,地下迷宮ではないため,探索中のプレイヤーの頭上には空が広がっている。
この遺跡は,かつて栄えたドラグーン族によって築かれたといわれている。しかしすでにドラグーン族を知る手がかりが失われているため,この遺跡が何を目的として建造されたのか,今となっては知るよしもない。墓標らしきものが点在することから,この遺跡は宗教的な施設だったのではないかという推測がなされており,幽霊の目撃談もあるという。
遺跡内の壁はところどころ崩れており,また原始的なトラップが多数仕掛けられているため,探索するには瓦礫を乗り越えながら進むほかない。さらに,この遺跡には多数のモンスターや亜人種が棲みついており,探索の難度は地下迷宮に匹敵する。
ゲームとして説明するなら,低レベルのキャラクターが単独で進入できる難度ではない。入り口付近で遭遇する巨大な蛾のようなモンスターの一団にすら,手も足も出ないことだろう。
筆者は確認できなかったのだが,先に進むと「カリグラーゼ下水道」にも登場したコボルドが巣食っているとのこと。彼らはスキルを使って攻撃してくるので,さらに手強い存在となるはずだ。
もう一方の「デルティス大蔵室」は,正統派の地下迷宮だ。とある豪商が,使われなくなっている地下水路を宝物庫として利用しようと考えたものの,「魔力(マナ)消失事件」が発生したことによって,その計画は中断されている。しかも,先行して運び込まれた宝物は,豪商にとってたいした価値があるわけではないらしく,警備もなく放ったらかしとなっている。
そのため,一時期の宝物庫は盗り放題となっていたのだが,やがて有力な盗賊団や冒険者の成れの果てがそれぞれに縄張りを主張し始め,安易に近づけない場所となってしまった。豪商にとっては価値がなくとも,冒険者にとっては多大な稼ぎとなる地下水路の宝物庫だけに,頭と腕を使って盗賊達を出し抜き,宝物を手にしたいところである。
こちらのダンジョンは,カリグラーゼ下水道の上位バージョンといった感じで,リドルを解きながら薄暗い地下水路を進んでいくことになる。盗賊の集団は直接対決するよりも,やり過ごす方法を探したほうがいいかもしれない。
なお,今回はバランステストということで,これらのダンジョン内に登場する敵の強さや数は暫定的なものとなっている。しかしその背後には,24時間というテスト期間内にプレイヤーがどこまで進めるかを確認するという,運営・開発陣からの挑戦状という意味合いも込められているのだ。
正式サービス開始後のWizardry Onlineに“高難度”を望むプレイヤーなら,ぜひ今回実装されるダンジョンを早々にクリアして,運営・開発陣にガッチリとアピールしておきたいところである。
往年のWizardryプレイヤーには懐かしい?
あの「ボルタック商店」も登場
それでは,機能テストのレポートで紹介できなかった,街の機能などを紹介していこう。
街には毒消しの薬やキャンプなどを扱う「ボルタック商店」に加え,「魔法屋ジュノーン」「モーダマス武器屋」「サーギル防具店」がある。また「ジィドルの鍛冶屋」では,戦闘で耐久度の落ちた武器/防具を修理できるほか,鍛錬も可能だ。これらの機能は,一般的なオンラインRPGと同等といえる。
「マイクローク」には,アイテムやゲーム内通貨を預けられるほか,拡張もできるようだ |
有料アイテムショップには,装備鍛錬の成功率を高めるアイテムなどが並んでいる(クローズドβテスト用の品揃えらしい) |
鍛冶屋では装備の修理と鍛錬ができる。武器の鍛錬では,純粋な攻撃力や耐久度が上昇する |
鍛錬用のアイテムにもグレードがある。高いグレードほど,成功率が高まる |
また武器/防具の中には,ソケットのついたものが存在する。ソケット武器/防具には,ステータス増加など各種の追加効果を付随する「ジェム」を装着できるので,上記の鍛錬と合わせれば,かなり強力なものに仕立てることも夢ではない。
なおソケット武器/防具は,一部を除いて基本的にダンジョン内で入手することとなる。ソケット数も1〜3と異なるので,よりよいものを手にしたければ,それだけ頑張って探索するしかないというわけだ。
ダンジョンで手に入る「ジェムの破片」を集めれば,「復元」という形で「ジェム」を入手できる |
「ジェム」の形状にはいくつか種類があり,ソケットの形状と合致しないと装着できない |
ソケット武器/防具をはじめとする各種アイテムは,ダンジョン内の宝箱に眠っている。宝箱は施錠されており,開錠に失敗すると仕掛けられた罠が発動する。低レベルのキャラクターにとって宝箱の罠は致命傷となるので,開錠はエキスパートであるシーフに任せたいところだ。
なお成功確率は低くなるが,シーフ以外のクラスでも開錠に挑戦できなくはない。お宝を狙って一か八か挑戦してみるのも,ある意味で冒険者らしい豪快な行動といえるかもしれない。まあ“賢い”冒険者かどうかは,また別の話だが……。
モンスターにやられたり,トラップに引っかかったりして力尽きたキャラクターは,お伝えしてきたとおり,魂状態で「守護者の像」にたどり着くなど,自力での蘇生が可能である。
その一方で,ほかのプレイヤーに「死体回収」を依頼することも可能だ。規定の料金(ゲーム内通貨)さえ支払えば,特殊なペナルティが課されていない限り,街の寺院での蘇生率は基本的に100%なので,パーティメンバーなどに依頼して死体を街まで運んでもらったほうが,安全ということもあるだろう。ゆくゆくはこの機能を利用して,「死体回収屋」のロールプレイをするプレイヤーが登場することにも期待したい。
ダンジョン内の回復の泉には,料金(ゲーム内通貨)を取られるものもある。稼ぎと比較すると,割高な印象だ |
スラム街。この一角には衛兵がいないので,必然的に犯罪者プレイヤー達が集まってくることだろう |
スラム街のNPCには,物騒な輩が多い。稀にお宝が取引されることもあるとか…… |
機能テストから,ゲーム内チャットに吹き出しが採用されていることにも注目 |
「Wizardry Online」公式サイト
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