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[E3 2008#41]Red Alertの世界にハイテク技術で身を固めた日本軍が参戦する「Command & Conquer:Red Alert 3」
今回,初めてプレイアブルデモが公表されたシリーズ最新作「Command & Conquer: Red Alert 3」(以下,Red Alert 3)では,そんな世界的混乱を抑えるために,ソビエトの新体制はタイムマシンを使ってアインシュタイン暗殺を実行。その成功と引き換えに歴史はさらに変化してしまい,極東において狂信的な団結力と高度なハイテク技術を備えた新勢力“Empire of the Rising Sun”が台頭し始めることになる。つまり,第二次世界大戦以降の世界を扱ったRTSでは珍しく,日本がプレイアブルな勢力の一つとして登場しているのである。
ストーリーや各勢力の描写では,おふざけが付き物のRed Alertシリーズだが,本作で描かれている日本軍のユニットもかなり奇抜だ。例えば,Mecha Tenguと呼ばれるロボットは,海外でも有名なアニメ「マクロス」からアイデアを頂戴している匂いがぷんぷんするユニットで,戦闘機Jet Tenguへと自在変化する。
また,ありがちな二足歩行のロボットKing Oniが登場するかと思えば,対戦車用歩兵ユニットTankbusterは,戦国時代の足軽を連想させる陣笠のようなものを頭につけている。また,スーパーウェポンの一つと思われる,敵基地の広域に降り注ぐ風船爆弾の側面には,「飛行の死」と分かったような分からないような日本語が書かれている。
こういったノリは,日本軍に限ったものではなく,ソビエト軍にも“あり得ない”ような兵器がてんこ盛りだ。Stingrayという船は,浜辺に到達した途端にカニのような足を出して歩きはじめるし,War Bearは熊の落下傘部隊である。当然ながら連合軍は比較的まともだが,それでもイヌやイルカを利用する戦法を使ってくる。
科学や史実を楯にユニットや文明背景を考察してみても意味はない。そもそもアインシュタインがヒトラーを抹殺するというようなハチャメチャなノリであり,それを満喫するのが,Red Alertシリーズの楽しみ方といえるだろう。
さて,そんなアーティスト達の悪戯とは裏腹に,ゲームプレイは「Command & Conquer 3: Tiberian Wars」をさらに改良させた,手堅い作りになっているようだ。シリーズでは,長い間手の付けられてこなかった海戦にも触れられていること,今回はリサーチや戦法が格段に増えていることから,オンライン対戦のデスマッチも10分で片が付いてしまうようなことはなくなりそうだ。なお,三つの勢力それぞれに用意されたスペシャルパワーは,5段階に3種類ずつ用意されている。
また,日本軍のリーダーユニットはYurikoというセーラー服を着た少女で,何かの実験で超能力を得たという設定。防御力はあまりないのか,ほかのユニットと組んだほうがいいらしいが,敵ユニットに一度触れるだけで殺してしまえるメンタルパワーを持っている。常に空中に浮遊しており,海でさえ横切ることができる使い道の広そうなユニットだ。
勢力それぞれが個性を持ちすぎているため,バランスを取るのは非常に難しいのではないかと懸念してしまうが,そこはRTS慣れしたEALAだけあって,Red Alert 3では軽いノリと巧みなゲームプレイを両立させてくれそうだ。マルチプレイモードでは協力プレイもフィーチャーし,10月にはリリースできそうとのことだ。
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Command & Conquer: Red Alert 3
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