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[Gamescom]Futuremark初のゲームタイトル,「Shattered Horizon」がついにプレイアブルでお披露目に
Shattered Horizonを説明すると,本作はオンライン専用のFPSである。Futuremarkらしく,DirectX 10/Windows Vista専用,しかもSteamを介したデジタル販売のみが予定されているという潔さだ。32人までのデスマッチやチームデスマッチが基本となっているため,ストーリーもバックグラウンドストーリー以外は存在せず,非常にシンプルに纏められているのが,逆に本作のユニークさであるといえるかもしれない。細かい部分は,以前のレポートを参照してもらえば良いが,爆発事故で砕けた月の破片が土星の輪のように周回している地域で,地上に戻れなくなった鉱山労働者達が,生き残りをかけて戦うというのが,このゲームの設定になっている。
あと2週間ほどで開始される予定のβテストでは,3種類のマップが用意されるという。それぞれの特徴を,日本語も堪能なリードデザイナーのAntti Summala氏に説明してもらった。
まず,“Moondust”は,中央に採掘用の巨大ドリルで大きな穴を開けられ,そのまま放置された巨大な隕石のマップだ。中央の穴の部分がバトルフィールドとなっており,この近道を通って突進していくのか,それとも隕石の周囲をぐるりと迂回して急襲するのか,さまざまな戦略が考えられる。
二つ目の“Flipside”は,平たい隕石の両側中央に,ベースとなるような建物がある構造のマップ。こちらは,反対側の敵陣にいくためには,いずれの方向からか迂回せざるを得ず,隕石の周囲部分で戦闘が発生しやすい状態になる。
最後のマップは“ISS”で,現在建設中の国際宇宙ステーションがモチーフになったもの。日本の実験棟“きぼう”の先にもさまざまなモジュールがつけられて,細長い施設が完成している。このマップは,両側からスタートして,途中のコントロールポイントを奪いながら,相手のベースまで攻め上がるための,いたって直線的なマップになっている。今回,筆者が短いながらも1対1のテストプレイをさせてもらったのも,このマップだ。
ゲームのコントロールは,W/A/S/Dで移動しつつ,Spaceパーでジャンプするなど一般的なFPSとそれほど変らないものの,無重力での戦いであるために,いくらかの慣れが必要になるようだ。宇宙空間であるために移動速度はそれほど速くなく,背中のジェットを噴射して高速化するには,Cキーを押す必要がある。相手と出くわした場合はうしろに下がりながらカバーを探すというようなFPSにおける基本戦略は,下手にうしろに下がりすぎ,気付かないうちに宇宙空間に漂ってしまい,防御もない丸裸状態になっていたりもするので役に立たない。無重力なりの戦略を,ゲームをプレイしながら体得していくのが,本作の醍醐味になるだろう。
また,全方位どちらからでも敵と戦うことができるが,ぐるぐると視点を回していると自分の位置を見失うこともあるので,Shiftキーを押して最寄の足場に立つという動作も必要だ。面白いのは,武器は一つに纏められていることで,遠くからのスナイピングと中距離でのアサルト,そして近距離からのメレー攻撃が同じ武器で行えるばかりか,3種類のグレネードも右クリックによって発砲するというシステムになっていた。
Futuremarkの開発者達が作るゲームだけあり,各種テクスチャや,細かく破壊された月片,遠方の地球などの描写は美しい。物理エンジンにはPhysXを利用しており,マップの周囲に漂っている小さな岩片やコンテナに体をぶつけると,少し移動したりもする。
今月24日には,βテストの受付も終わり,あと2週間ほどでβテストも始まるというShattered Horizon。ゲーム性に関しては取るべきものは取り去り,対戦の面白さだけに集中したゲーム作りが行われているようで,最近リリースされたほかのFPS作品とは違った方向性にあるのが特徴的だ。続報は,入り次第お伝えしよう。
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