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[G★2008#31]“フリスタ!”から劇的に変わったサッカーゲーム「Freestyle Football」のプレイレポート
G★2008のJC Entertainmentブースには,ストリートバスケゲーム「Freestyle」(邦題 フリスタ! -Street Basketball-)から派生したタイトルが2作品,プレイアブルで出展されている。この記事ではそのうちの一つ,「Freestyle Football」を紹介していこう。
本作は“Freestyle”シリーズにして,初めてサッカーをモチーフにした作品。キャラクターの輪郭線やテクスチャの色味など,ぱっと見の印象はFreestyleに近いのだが,ゲームエンジンをはじめとした多くの要素は,新規に作り直されたものだそうだ。
同じシリーズとはいえ,競技が違うということもあり,完全新作タイトルのつもりで挑んでみることにしてみた。
そのほか,自分のポジションやボール所持の有無によって異なるが,シュートやスライディングなど一般的なアクションを一通り行える。キーパーを操る場合は,スローイングやダイビングキャッチだってできるのだ。
本作の大きな特徴といえるのは,キックやスローイングを行うときに,あたかもFPSのように照準を定める必要があるということ。相手を指定すればワンボタンでパスができたFreestyleとは,ここが大きく異なる。
さらに,自分が置かれた状況によって,狙った場所へボールが飛ぶとは限らず,その正確度が照準の広さで表されている。例えば,自分が立ち止まった状態で,ゆっくりとボールを蹴り出すときは,照準の枠は,点のように密集している。しかし,ダッシュをしながらロングシュートを繰り出すような場合だと,ゴールの枠いっぱいまで照準が広がってしまい,その枠のどこにボールが飛ぶかが分からないのである。
また,ほかのプレイヤーによる試合などを見ていても,敵味方の選手全員がボールの周りに集まってしまうという(キーパーを含む),小学校の授業とかでありがちな光景が繰り広げられていたようだ。
Sang Hoon Park氏はこの点について,アナログ式コントロールの難しさについては把握しているとしつつも,狙い通りにボールを蹴れるようになると一気に面白くなる,と語っていた。例えば落ち着いてパスを繰り出すときは,照準の枠がかなり狭まる。パスワークをうまく展開させていけば,ノーマークの選手に,正確度の高いシュートを打たせることも十分可能とのこと。
こういったチームプレイが思い通りに実現できるようになれば,ゲーム全体の印象が大きく変わりそうな気がする。最初は,ボールの正確度に代表される個人技に目が行きがちだが,最終的にはチームワークが最重要ポイントになるのかもしれない。
臨場感という面では,Freestyleと比べると画面内に表示されるキャラクターが若干小さくなっている分だけ,損なわれているようにも思えるが,こればかりは試合用のフィールドが一気に広がったためであり,やむを得ないところだろう。
ポジションに関して補足すると,プレイヤーキャラクターによって(例えばRPGにおける職業のように)フォワードなどのポジションが定められているわけではない。ロビールームに集まるときに,早いもの順でポジションが埋まっていくのだ。そしてフォワードでプレイするとシュートの正確度,ミッドフィールダーだとパスの正確度,ディフェンダーだとボディファイトの成功率などといったパラメータが一時的にアップするのである。
今回のプレイアブルバージョンは,未経験者に紹介する目的で,シンプルさを重視し4人対4人に限定したものだったそうだが,正式公開バージョンでは,6人対6人までをサポートし,その方向でゲームバランスを調整しているとのこと。
Freestyleのプレイヤーだけでなく,サッカーファンにも楽しみなタイトルとなりそうだ。
- 関連タイトル:
Freestyle Football
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