ニュース
DSiの新コンテンツ「うごくメモ帳」はてなとの協業で「うごメモはてな」などのサービスを展開
さて,うごくメモ帳は,12月24日にDSiウェアとして無料公開される予定のコンテンツで,その名のとおり,手描きのメモでパラパラマンガのようなアニメーションを作成できるというソフト。単なる手描きメモとして使うこともできれば,カレンダーに貼り付けてスケジューラのように使うこともできる。そして,動きや効果音を付けた簡単なアニメを制作できる。
サービスの概略を解説すると,うごめもシアターでは,DSiでパラパラマンガを作って,サーバーに投稿することができ,投稿された作品を一覧して見ることができる。作品にはてなスターをつけることで,自分のお気に入りマークのように印をつけてそれだけまとめたり,おすすめの多いうごメモをまとめて表示することもできる。
うごメモはてなのほうでは,作品を閲覧できるのは同様だが,作品にコメントを付けたり,ブログパーツとして貼り付けるインタフェースが用意されたり,不適切な作品を報告するボタンが付いているなどの追加機能が用意されている。また,同じ作者の作品を連続して再生したり,他人の作品を素材として,派生作品を作れるといった機能も搭載されている。正式サービス以降は,チャンネルごとに分類して見ることもできるようになる。
だいたいどんな感じかは,発表会でのデモをムービーで上げておくので,それを参考にしてほしい。
面白いのは,投稿されたうごメモは,即時ではDSiで動くうごメモシアターでは表示できず,Webでのうごメモはてなでのみ公開されるという仕組みである。うごメモはてなには,不適切なコンテンツを報告するボタンが付いているので,一定時間(30分程度という)不正報告がなかったもののみをDSiでも表示できるようにするようになっている。任天堂が公開するコンテンツであれば,下手なものは出せないのはよく分かる。またユーザーが作ったコンテンツでは,往々にして不適切なものがアップロードされることがあるというのもよく分かる。こういったものでよく採用されている「苦情がきたら削除」といった運用基準では,おそらく任天堂に期待されているサービスとしては世間が納得しないだろう。かといって24時間体制で大量の監視要員を配置するほどのコストをかけると,サービスの内容も変わってきてしまいそうだ。少なくとも無料提供は無理だろう。ある程度の水準の管理を無料のサービスで実現するには,ボランティアに期待せざるをえず,そういった意味で,インターネットリテラシーレベルの高いコミュニティと協業するというのは賢いやり方だといえるだろう。はてな会員のネットリテラシーが任天堂に認められたといってもよいかもしれない。コミュニティ運営のために別のコミュニティを使うというやり方はなかなか面白い(うまく回るかは置いておいて)。
若干の注意点は,投稿者名は,DSiに設定された名前が使われるので,個人情報などに気を遣いたい人は匿名性の高い名前に変更しておいたほうがよいだろうという点と,作者を表すサムネイルには,最初に投稿された作品の画面が使用されるということだ(うごメモはてなで変更可能)。投稿したり,他人の作品を楽しむだけならDSiだけで十分だが,フルサービスを使うとなると,はてな会員になっておいたほうがいいだろう。
任天堂では,このようなユーザークリエイトコンテンツの展開も今後の重要な方向性と位置づけているということなので,今後の展開のためにも,今回の試みがうまくいって,さらにもっともっと面白いサービスが登場してくることを願いたい。
うごメモはてな(プレオープン)
http://ugomemo.hatena.ne.jp/- 関連タイトル:
うごくメモ帳
- この記事のURL:
(c) 2008 Nintendo